マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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【サク読み】赤い羽根の闇

小学生の時、おばあちゃんと街にいたとき、人通りの多い交差点の片隅で若者が募金活動をしていました。おばあちゃんは『恵まれない子たちの助けになれば』と言って何度か1000円募金していたのを今でも、鮮明に覚えています。

あれから25年近く経ち、今の僕はどうでしょう・・・笑

赤い羽根共同募金

小学校で、小さな紙が配られ、それを折ると募金袋になりました。

その中に1円とか5円を入れて提出すると、赤い羽根をもらい、学校の黄帽につけてました。「なんとなくいいことした」という嬉しい気持ちでした。

『赤い羽根』はアメリカのパクリ

アメリカでは昔、先住民で戦いに勝ったものに与えられたのが『赤い羽根』でした。

それに由来し、募金をしたら赤い羽根を受け取るのがアメリカで根付きました*1

日本にこの制度を持ち込んだのはフラナガン神父だと言われています。

フラナガン神父

終戦間もない1947年にGHQからの要請で日本にやってきたフラナガン神父は、戦争孤児を助ける目的で『赤い羽根助け合い共同募金』を提案しました。

計画募金

貧しい子たちの為にお金を集めて寄付しよう!というこの募金。

計画募金

しかし、この募金は”目標設定”ありの計画募金*2なのです。それ自体は別に悪いものでも何でもありません。

国会や市議会のように毎年の予算を先に決めるのです。この自治体の福祉にこれだけの予算を組みそのお金は共同募金から捻出する!って感じです。

となると、みんなが募金を渋ると目標額に達さず、「やべぇ予算が足りねぇ」ってな状況が起こるわけです。

任意だけど半強制?

それを避けるために、地域の自治会に『目標額』として、1家庭当たりの募金の目安額などまで書いて集金させる*3のです。

任意と言えど、町内会で担当者が家まで押しかけて「みなさん〇〇円払われてます」とか言われたら払っちゃいそうですね。断ったら噂立てられるし。

募金額が減少

1990年代~2010年くらいまでの間に、このような自治会での訪問して”任意”の募金を依頼するのはおかしい!と言われるようになります。遅っ。笑

すると、募金額は1995年(平成7年)の約265億円をピークに年々減っていくのでした。

募金額と募金の方式の推移(加筆)

赤い羽根募金のHPを見ると、募金の推移*4が確認できます。

自治会での家庭訪問での個別募金が平成11年以降激減しましたね。

このままではマズい!!「福祉への影響が・・」というきれいごとを言ったかは知りませんが、ちゃんと対策を考えました。それがイベント募金です。

イベント募金で集金じゃ!!

企業にはイメージアップと、法人税の寄付金控除という節税のメリット*5もあり、win-winとかなんとか。チャリティーコンサートとか売り上げの一部または全額を寄付しますってのはこういう流れですね。

配分先が・・・

でも、ここまでの所はちゃんと合法的なやり方で寄付金を集め、企業側も節税のメリットがあるなら問題ないですね?

他にも道端で「私、募金したいの♪」っていう心優しい人が自主的にしているので問題ないですね。

ところで、こうやって集められたお金がどういう風に使われているかというところ。

H30年以降Colaboには複数回助成

最近、お騒がせのColaboに平成30年~令和2年まで700万~1000万円ずつ助成金が出ています。

代表の仁藤夢乃って人物は、沖縄の米軍基地反対運動に参加*6したり、韓国の慰安婦支援団体が主催する反日デモ(水曜集会)でスピーチしたり*7とバリバリの左翼活動家ですな。

慰安婦団体とColabo

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さらにさらによく見てみると・・・

ピースボートにも助成金

継続して、ピースボートにも行ってますな~

辻本清美が学生時代に作った船で世界一周 Yeah!!っていう謎の集まりですね。居酒屋にポスター張り散らかしたら旅行費が安くなったり、北朝鮮に行った*8りということで色々な噂がある団体ですが・・・

さいごに

いかがでしたか?

募金は人の『良心』で『任意』でするもののはずです。

しかし、お金のある所に悪い人らは寄ってくるものです。集め方もそうですし、使われ方も。

結論、二度と赤羽根募金はしません

 

では、また(^^♪

慰安婦支援団体とコラボ♪

当ブログでは何度も登場している韓国の尹 美香(ユン・ミヒャン)議員に懲役5年求刑・・・というニュースが出てきました。

貧困ビジネスとか弱者ビジネスっていうのはどの国にもあって、日本でも最近Colaboとかいう団体が問題になっていますね。

この2つ、よーく似てるんです。

尹 美香

もう、何回も解説してきましたが、おさらいします。

尹 美香は韓国の国会議員で、文大統領と同じ左派の『共に民主党』に属していました。

彼女をここまで這い上がらせたのは、俗に”正義連”と呼ばれる慰安婦支援団体の理事を長年やってきた実績などがあります。

疑惑で溢れる尹美香

ところが、彼女には疑惑が溢れるように出てきました。

要は『慰安婦被害者のため』に正義連に集まった寄付金を横領したり私的流用したり、慰安婦のハルモニ(おばあさん)たちからも証言が多数出てきました。

彼女からすれば、慰安婦のハルモニはお金を生み出すツールだったのです。

彼女の夫(金 三石)は北朝鮮のスパイとして1993年に起訴*1されています。これ重要なので覚えておいて下さい。

2015年 慰安婦合意

さて、安倍総理朴槿恵大統領のときに、慰安婦合意と呼ばれるものがなされました。

2015年 慰安婦合意

日韓のいさかいは同盟国アメリカにとっても不利益と言うことで、オバマ政権が仲介しこの話を進めました。その時の副大統領はバイデンさんで、日本の外務大臣が岸田さんなのです。彼らが主に調整していました。

文政権は国内の『感情』を優先し反故にしようとしたのは、バイデンの怒りを買ったことでしょう。

ところが、この慰安婦合意の裏側について面白いことがわかったのです。

李 容洙さんの証言

李 容洙(イ・ヨンス)という元・慰安婦が、正義連に騙され利用されたと告発しました*2

そう、慰安婦問題が解決してしまうと、慰安婦支援団体の存在意義がなくなり、寄付金などが入らなくなると困るからです。

この問題は韓国内でも大きく報道され、尹 美香はついには党から除名させられました。

まさかの展開

するとブチギレした尹 美香は何をしたと思いますか?

李 容洙の過去について暴露

なんと、李 容洙さんは本物の慰安婦被害者ではないということをわざとインタビューで伝えた*3のです。すると、彼女の画策通り、世論は「このうそつきババァ!」「慰安婦じゃなかったのか!」となりました。

李さんからしても、これは非常にマズかったんです。慰安婦ハルモニの代表としてトランプ大統領が訪韓したときには強引にハグまでして*4ましたしね~笑

最終的には、仲直りしたようです。(笑)91歳で認知機能が怪しいという方向に持っていきました。

慰安婦問題の始まり

慰安婦自体はアメリカもイギリスも当時はあったし、韓国軍従軍慰安婦はベトナム戦争でもありました。

つまり、問題なのは慰安婦そのものではなく、『無給与で強制的に』慰安婦にさせられたというところと『国が直接関わったか』というのが争点なわけです。

振り返りましょう。

吉田清治という作家が1980年代になって「自分は戦時中に慰安婦狩りをした」と言い出しました。自著『私の戦争犯罪』内でも済州島で慰安婦狩りをしたなど描写しました。

吉田清治と朝日新聞と福島瑞穂

これに対して韓国の済州新聞が現地調査に乗り出しましたが、そのような事実はない吉田証言を虚偽と判断*5しました。日本の研究者も同様に済州島で調査を行いましたが、そのような事実はありませんでした。

ところが、日本の朝日新聞が16回にもわたる連載でこの吉田証言を日本中および世界中に広めたのです。

後に吉田清治は「あれは小説で創作」と嘘だったことを認めましたが、その間に日韓の大きな問題に発展しました。

最初の訴状

朝日新聞の報道が韓国に飛び火します。今で言うと、『過払い金、まずは相談』みたいなやつですね。

これに最初に名乗り出たのが金 学順(キム・ハクスン)さんです。

金学順さんの訴状(原文ママ)

彼女の訴状*6をみると、養父と不仲で自らの意志で妓生学校に通い、のちに養父が中国に連れていき40円で売られたのです。

彼女の訴えたのは、終戦前には対価が軍票で支払われたのですが、敗戦により紙切れになったので、その分の補償を求めました。

朝日新聞と福島瑞穂

ところが、彼女の証言は二転三転し、最終的に『軍に連行された』となります。彼女を操ったバックが2人いるわけです。

朝日新聞は『自らの意志』や『養父に売られた』という重要な部分は隠して、慰安婦問題を大々的に報じました。

そして、金 学順さんがNHK番組に出演するとき、当時は人権派弁護士だった福島瑞穂が発言内容などを指示*7していたという証言もあります。

もっと詳しく知りたい

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ある国の影

慰安婦像ってありますよね?あれも実は金儲けの道具なんです。

少女像の著作権で大儲け

朝鮮日報の記事*8によると、2013年にソウルの瑞草(ソチョ)にある高校生で慰安婦像を校庭に作ろうとしたら、著作権を理由に禁じられました。

1体で300万円以上の著作権

日本円にして300万円以上の著作権を取って、3億円以上稼いでいます。

金 運成(キム・ウンソン)という作者はその後、2016年から正義連の理事になっています。

おや、見えてきましたね。

尹 美香の夫は北のスパイとして監視対象、ちなみに正義連自体も国家情報院は「北朝鮮の利益を代弁する親北団体」として監視対象*9としています。

慰安婦問題は、日韓離反政策の一つで、”北”が後ろから関わっています。

Colaboとコラボ

さて、日本で今話題のColaboですが、要は恵まれない”少女”たちを助けようという目的の団体でした。代表は仁藤 夢乃(にとう ゆめの)で、妹は元AKBだそうです。

ま、さっきご紹介した慰安婦支援団体と同じようなことしてお金を横領しまくってたんですな。

で、だいたい、こういう人らは思考が似てるのか惹かれ合うのか・・・?

聯合ニュースより引用

2022年8月31日の韓国・聯合ニュースで、日本のColaboが水曜集会(慰安婦被害者の為の反日デモ)に参加したと報道されています。このピンクのシャツの人がColaboの仁藤さんです。

慰安婦支援団体とコラボしたわけですね~笑

まとめ

世の中には貧困ビジネス、被害者ビジネスなどが溢れています。

多くの人の良心を騙し、お金を集めて私腹を肥やしているのです。

韓国の慰安婦支援団体に関しては、北がバックにいます。寄付金や、慰安婦像の著作権のお金は最終的にどこに流れるんでしょうか?

 

では、また(^^♪

もう誰も逃げられない?XBB.1.5とは

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、とんでもない感染力で、ワクチンや既感染の免疫逃避する新たな亜種が広がり始めているようです。

今回もニュース記事*1を使いつつ解説していきます。

米国で急拡大

さて、いまアメリカで急速に広まっているウイルスに注目が集まっているわけですが、CDCによると*2、その亜種は XBB.1.5 だそうです。

XBB.1.5が急拡大(米国)

まず、日本で今の感染の主体はBA.5なのですが、それはアメリカではほとんど駆逐されており、BA.5から派生したBQ.1系統も徐々に減り始めています。BQ.1.1はケルベロスなんて異名もありましたが、減少に転じています。

そして、中国でいま広がっているBF.7もBA.5から派生したものですが、アメリカでは拡大することなく減っていきます。

BA.5系統は駆逐か

つまり、XBB.1.5はBA.5系統よりもさらに感染力が強く広がりやすいということになります。当然、いまBA.5が主の日本にXBB.1.5が入れば・・・

組み換え体

ところで、XBB.1.5と言う名前を聞いてもピンと来ないですね。では、XBB系列について少し学びましょう。

実はこのXBBもオミクロン株の1種であり、新たな変異株ではありません。いままでは、BAとかBFとかBQとかついてたのにいきなり『X』かよとなりますね(笑)

XBBはBJ.1とBM.1.1.1の組み換え体

実はこの『X』には意味があって、”混じり合う”ということなんです。で、XBBはBJ.1BM.1.1.1の組み替え体なのです。組み換え体は、細胞が同時に2つのウイルスに感染したときに起こります。

さらに、BJ.1(BA.2.10.1)とBM.1.1.1(BA.2.75)はそれぞれBA.2の亜種なので、つまり、XBBはBA.2系統だとわかりますね。

XBBはBA.2の亜種

ところで、BM.1.1.1はBA.2.75のことなのですが、これどっかで聞き覚えないですか?はい、そうです、ケンタウロス(笑)

ケンタウロスは誇大広告?

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免疫逃避能

XBBはBA.2系統と言うところまではよろしいでしょうか?

次に行きましょう。実はXBB系統は既に昨年インドやシンガポールなどで流行していました。

2022年シンガポールなどで流行

当時を振り返ると、シンガポールではたしかにXBBによる感染の波が起きましたが、それによって入院数や死者数が既存のオミクロン株の波と比して増えていませんでした。

ここで重要となるのは、オミクロン株に対する免疫です。

オミクロン株に対する免疫

それを得るには、2価ワクチンを接種するか、既感染かどちらかになります。これらによりオミクロン株に対していくらかの免疫を保持する国民の割合が高ければ被害は小さく終わると考えられます。

というのも、免疫逃避と言っても、ワクチンや既感染が完全無効になるわけじゃないからです。

シンガポールの感染

では、シンガポールではどのようにして、XBBの波を乗り切ったのでしょうか?

シンガポールでオミクロン対応2価ワクチンがスタートしたのは10月14日からです。つまり、XBBの波が始まった頃で、全然間に合っていませんね(笑)

シンガポールでの2価ワクチン

さらに、12月の段階で人口の7%*3ほどしか打ってないからです。

ということは、つまり、そうです。既感染での免疫保有者が多かったのです。

国民の6割以上が既感染?

2022年8月の時点で、シンガポールの国民の60%が既感染しているだろうと推定*4されており、実際の当時の公式発表でも人口の30%以上が感染済でした。また、感染者の多くがオミクロン株での感染なので、ある程度の免疫を維持していた人が多かったのでしょう。

アメリカの状況

さて、アメリカではどうなのでしょうか?

実は、65歳以上の高齢者のオミクロン対応の2価ワクチンの接種率が低い*5ことが心配されています。

高齢者の2価の接種率低い

しかし、アメリカの感染者数はけた違いでしたね、”既感染”による免疫も相当あるはずです。

アメリカは既感染者が多い

アメリカでは、去年の4月の段階で国民の60%以上が既感染*6抗体検査からわかっています。オミクロン株に感染した数もけた違いなので、それによる一定の免疫を持つ人が多いということです。

なので、免疫逃避能を持つXBB系統が広がっても、甚大な被害とまではいかないのではないかということです。

日本では?

気になるのは、今後の日本です。

日本でのオミクロン株対応 2価ワクチンの接種率は、年末時点で35.0%(65歳以上 58.9%)*7と伸び悩んでいます。

一方で、マスク、手洗いなどの感染対策をしっかりやってきた日本の既感染はというと、抗体検査から全国平均26.5%(2022年12月)でした。沖縄では46.6%、大阪では40.7%と高い地域もありました。

日本の抗体保有率

つまり、日本では、ワクチン接種、既感染によるオミクロン株への免疫はアメリカやシンガポールより低いわけです。

てことは、BA.5よりも感染力が強く、免疫逃避能を有するXBB.1.5が日本に入ると、かなりの感染者を出すことが予想され、そうなると致死率は低くとも一定数の死者がさらに増えることになります。

さいごに

いかがでしたか?アメリカで急増しているXBB.1.5について学びました。

どうのこうので、BA.2の亜種の組み替え体です。厄介なのは免疫逃避能が強く、ワクチンや既感染で得た免疫をすり抜けると言われていますが、100%すり抜けるなんてことはないでしょう。

既に昨年の10月にシンガポールでXBB系統は流行しており、どうやらオミクロン株への既感染による免疫がある程度は効いてそうです。

日本では、既感染者は多くなく、2価ワクチンの接種率もそれほど高くないことから、オミクロン株に対する免疫を持つ人も多くないようです。

いずれにしても、アメリカの状況はしばらく注視する必要がありそうです。本当に厄介なウイルスです。

では、また(^^♪

中国の情報統制は今も健在

ここ最近、個人的に気になってたのは、ついこないだまでは「コロナはただの風邪や」と騒いでたインフルエンサーの方々が、「中国からの入国を止めろ!!」と言っている矛盾ww

結局、みなさん、『結論ありき』なんですね~笑

さて、今回は、ゼロコロナをやめて開き直った中国の懸念点を考えます。

シャレにならん

中国政府は、『コロナ死者』の定義を変えた*1ことで、ゼロコロナ政策を放棄した後も死者数は1桁レベル。コロナによる肺炎・呼吸不全からの死亡だけをカウントするそうです。

コロナ死者の定義を変更

オミクロン株は肺炎は起こしにくいのは周知の事実で、死者数を少なく見せる意図しか感じませんな。

しかし、今の時代、情報などは漏れてくるものです。

中国で死者が急増し、火葬が間に合わない情報などは日本でも連日報道*2されていますね。

中国でコロナ感染爆発

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シャレにならないような感染者が出ていると考えられます。

漏洩文書

中国衛生部(厚生労働省的?な)の内部文書が漏洩してきており、その情報によると、12月20日までに中国内で 2億5000万人が感染したという試算でした。

20日間で2億5000万人が既に感染?

中国の人口は約14億人ですから人口のおよそ18%にあたる人が20日程で感染したことになります。想像を絶しますね。

さらに、その漏洩文書の中では、12月20日(火)だけで3700万人が感染したと計算しています。

公式発表・・・

しかし、同日の公式発表では新規感染者数は3049人1万倍以上の乖離。笑

日本でも、安倍さんの国葬反対デモの参加者は1万5000人(主催者発表)が航空写真ではガラガラだったとかはありますが・・・笑 桁が違いますね。

中国製ワクチン

なぜこれほどに感染爆発や死者急増しているのか?

理由は中国製の不活化ワクチンの効果が低い*3ことが1つ、もう一つは重症化リスクの高い80歳以上の層の接種率が低い(65.8%)こととされます。

中国製ワクチンと未接種高齢者

つまり、追加接種以前に、未接種の超高齢者が結構いることが死者を増やしていると考えられています。

また、厳しいゼロコロナ政策でオミクロン株の感染者も少なく、免疫を持つ人が圧倒的に少ないことも関係ありそうです。

選択肢がない

大きな疑問は、なぜ高リスク層の高齢者の接種率が低いのでしょうか?

中国内では海外製のワクチンは打てません。

というわけで、中国製の不活化ワクチンを打つしかありません。

”ゴミワクチン”SNSで拡散

しかし、このワクチンが全く効かないこと、接種後に脱毛やデキモノが出る例が多く、これは『ゴミワクチン』だとSNS上で広がりました。

中国産ワクチン拒否

記事内の証言*4によれば医師や知識人の大半は国産は拒否し、mRNAワクチンを希望しているといいます。

mRNAワクチンの発症予防効果はオミクロン株になってから落ちましたが、それでも2回接種済みで高齢者の入院抑止効果が半年経っても9割以上ある*5ということもわかっています。

さらに直近のランセット系列の論文*6では、中国製ワクチン3回接種では、mRNAワクチン3回接種と比較して重症化が90%増加するということも報告されています。

ついに解禁?

中国はワクチン外交で、発展途上国への影響力を得ようとしていました。

しかし、中国製ワクチンの効果がかなり低いことは中国自身もわかっていました。感染者0、死者0を続けることが中国製ワクチンの宣伝になるので、ゼロコロナ政策で厳しい感染対策を続けました。

そのゼロコロナを急にやめ、感染大爆発が起きる中、中国はついにmRNAワクチンを承認*7しました。

ドイツ人限定

しかし、中国にいるドイツ人限定です。

ビオンテックはドイツの会社で、ファイザーと共同でmRNAワクチンを出しました。

で、その代わりに、ドイツにいる中国人にシノバックを打たせるように承認をさせました。

自国民には意地でも海外製を打たしたくないのですね。

そして、アメリカにあるファイザーに言わず、ドイツのビオンテックに言ったところも中国の『メンツ』を感じますね。

海外旅行へ

ゼロコロナ政策をやめた中国は海外旅行も緩和しています。

すると、感染爆発で医療品不足の中国から逃れようとする人々や、命を守るためmRNAワクチンを海外で打とうとする人*8がでています。

マカオでmRNAワクチン接種

これほどの感染爆発を起こすと、遺伝子の複製ミスが起こり、変異が起こるわけです。その中でたまにややこしい変異株が登場したりするわけです。

世界が恐れているのは、これです。

教えてあげないよ♪

しかし、中国は先手を打ちました。

要は、「中国人の大移動で海外へ変異株をもたらした!」とかなると困るので、初期の武漢でやったように証拠を消すことにしたようです。

情報統制の方針

陽性者から出たゲノム解析を禁止*9しました。

ということは、今後中国で変異株ができても、わからないし、海外に出ても「うちでは見つかっていない」と言えるわけです。

これからの展望

日本政府は、中国からの入国の際に検査をすることを決めました*10

アメリカ政府でも中国からの入国制限を検討している*11と伝えられています。

米、中国からの入国制限検討

日本で現在広がっているのはいまもBA.5が主流です。欧米では、BQ.1(BA.5の亜系統)がメインに置き換わってきています。日本でもBQ.1が増えてきているのでいずれ置き換わるでしょう。

変異株の割合

BQ.1はBA.5よりさらに感染力が強いようですが、重症化などはあまり変わらなさそうです。

中国については、データは得られませんが、BF.7というBA.5の親戚ですが感染力がさらにすごいヤツが流行しています。

さいごに

いかがでしたか?

中国での感染爆発は、効果の低い中国製ワクチンに依存し、メンツを保つためにゼロコロナ政策で厳しくした結果、一気に制限を緩和すると感染者急増、死者増加につながりました。

感染爆発は新たな変異株を生み出す可能性を秘めています。

そんなさなか、中国は海外旅行の制限も緩和し、現在医療提供ままならない中国から海外に逃れようとする人たちが多くいるのは目に見えています。

また、中国は、情報統制に入っており、感染者数もええ加減、変異株も調べないという風に進みました。

何やら不穏な流れ。。。

では、また(^^♪

 

話題の論文『ワクチン忌避と交通事故』

メリークリスマス!

クリスマスプレゼントの心理学

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さて、最近、the American Journal of Medicine という医学雑誌に掲載された不思議な論文が話題となっていました。今回その論文を読んだので解説していきます。

内容は、『ワクチン忌避者と交通事故のリスク』についての研究です。

事前情報

『論文』といえば、重々しい響きですが、世の中にある論文はピンキリです。

中には『ハゲタカジャーナル 』といって、お金さえ払えば掲載される雑誌もたくさんあります。

ハゲタカジャーナルとは

まともな論文は、査読と言って、専門家らがその論文の内容を見て、「それってあなたの感想ですよね」とか「これってエビデンスあるんですか?」とひろゆきのようなツッコミを繰り広げ、それらに答え、要件を満たせば掲載されるわけです。

査読はひろゆきみたいなもの

まともな論文かどうかを見る指標の1つに、インパクトファクタ― (IF) というものがあります。今回紹介する論文が掲載される雑誌はだいたい4~6程で推移*1しており、普通にしっかりした雑誌です。

著者について

もう一つは、著者の傾向や思想は確認が必要です。

今回の著者は過去にも『満月でバイク事故増加*2するという論文を超名門のBMJに掲載したり、『アカデミー賞受賞者は長生き*3するといった論文が掲載されています。

あまり人が目を付けないところの関連性を研究するのが得意な方のようですね。

つまり、特に政治的主張が偏っていたり、ワクチン関連の主張は過去にはありません。

心理の影響

さて、本題に行きましょう。『コロナワクチン忌避者と交通事故のリスク』*4という観察研究です。

まず、著者らは次のように考えました。

ワクチン忌避者の心理

ま、論文なので遠回しに言うてますが、簡単に言うと、『政治不信』『人間不信』『自信過剰』『協調性の欠落』などの心理が働いているだろうと著者らは考えているわけです。

で、そういう状態では、信号無視だったり、煽り運転をしたり、速度超過をしたり、無理な割り込みをしたりで事故が多いんでない?というわけで調べましたという流れ。

交通事故と健康意識

続いて、研究の方法にも触れておきます。

研究の方法

カナダの中で最大の人口を誇るオンタリオ州で、18歳以上を対象にワクチン接種の状態と入院データを照合し、接種の有無と交通事故で入院について調査しました。

18歳以上に限定してるのは、車の免許を持っている年齢に絞ったからです。

個人の運転技量や政治的思想などは不明

当たり前の話ですが、データベースからの情報では個人の運転技量や政治的思想なんてわかりませんと言っています。何が言いたいかというと、もしかしたら!中にはどんくさい不器用な運転手かもしれんし、思想によりテロで事故ってるかもしれません。

ま、そんな稀な人による偏りを無くすためにも、大人数のデータで見るわけですね。

事故のリスク因子も考慮

そして、事故につながりかねない疾患についても考慮し、まずは全体での傾向をみて、第2段階として、それらのリスクを『標準化』します。

極端な話、片方の群の8割がアルコール依存者で、もう一方は2割が依存者だとしたら、それらを直接比較しても意味はないですよね?そういったラツキを補正します。

非接種群の特徴

全参加者(約1127万人)の接種率は84%でした。非接種群の特徴としては、全体的に若くて、田舎住みで、社会経済的地位が低い人たちでした。

非接種群の特徴①

これについては、世界中から似たような結果*5*6がわかっています。

非接種群の特徴②

また、非接種群ではアルコール依存症やうつ病の割合が多いこともわかりました。これに関しても、うつ病や不安症などの精神疾患が、ワクチン接種を遠ざけるという日本の研究*7もあります。

非接種群は事故りやすい

調べてみると、非接種群の方が、交通事故で入院するリスクが1.72倍であることがわかりました。(厳密にはHRが1.72)

非接種群は事故りやすい

で、第2段階として、さっき言ったように、それぞれの群の偏りを無くすために、アルコール依存症やうつ病、低い社会経済状況などを標準化して比較してみました。

すると、それでもやはり結果は変わらず、非接種群で1.48倍リスクが高い(厳密にはHRが1.48)とことがわかりました。

著者の見解

これについての著者の見解を見ていきましょう。

まず、当たり前ですが、ワクチンを打たないからと言って事故が増えるはずがありません。

政治不信と自由信奉

その中で、根本的にある政治不信や自由を追求する心理が、ワクチンを打たないという選択につながり、同時にそれらの心理が交通事故のリスクを上昇させているのではないかと述べています。

『自然派』や『規制への反発』

あと、一定数存在する”自然派”ですね。薬、ワクチン不要、肉・卵は食べません…

若者では、政府が打てというから反発するというのも確かにあるでしょうね。

あとはワクチンを打ったら2年後に死ぬとか、5Gにつながるとかいう誤情報漬けになってしまった被害者もいるでしょう。

さいごに

いかがでしたか?

この論文の件は、日本でもすぐニュースになりましたが、即座にyahooニュースは記事が削除されました。ま、理由は推して測るべし。

単にワクチンがいいとか悪いの医学的議論でなく、こういう社会学的見地から研究は非常に興味深いものがあります。

では、また(^^♪

 

政治観と超過死亡

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中国のコロナ爆発が世界に影響?

いま私たちの生活では『中国製』のものであふれています。iPhoneだって中国の工場で大量生産されてます。

もう、この導入部で答えがわかってしまいそうなクソ記事ですが(笑)

ゼロコロナ政策をやめ、いきなりのウィズコロナで感染爆発をきたした時の世界への影響について学びましょう。

振れ幅がスゴいの

今回はワシントンポストの記事*1から学びます。ちなみに、統一教会が作ったのは、ワシントンタイムズの方ですからお間違いなく!

『頼みの綱』を欠いた中国に悪夢?

これは前回の記事でも紹介しましたが、中国で使われている国産ワクチンが、ファイザー製などのmRNAワクチンに比して効果が劣る*2ことは中国高官も認めています*3

何よりも、80歳以上の高リスク群の接種率が低い(65.8%)ことです。

振れ幅がスゴいの

ガチガチのゼロコロナ政策をしていたのに、今はほぼ野放しに、さらには重慶などでは感染していても勤務可能!*4となっており、『極端さ』が世界中で話題になっています。

『逆に怖いわ』

検査も以前ほどせず、陽性者接触アプリも取りやめ・・・

1日の感染者数や死者の発表も取りやめ、何もかもが『闇』に葬られた状態に、国民は不安になっています。

『逆に怖い』と引きこもる

食料品や風邪薬の買い占めが起きており、日本の風邪薬にも影響が及んでいます。

ゼロコロナ終了の余波

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しかしながら、急増する感染者や火葬が間に合わない死者を目の当たりにして、人々はやっと手にした『自由』とは裏腹に、恐怖を感じ家に引きこもるようになっています。

中国発表の死者数

中国はコロナ初期のころから、死者数は実際よりもかなり少なく報告してきたと考えられています。もちろん、国のメンツもありますし、国民に西洋のやり方よりも中国共産党の指導が優れていると見せるためです。

中国は死者を過少報告

最初、武漢でも公式発表よりも、実際の死者数ははるかに多い*5とのことは世界共通認識ですね。おそらく今後も過少報告をするだろうと。

今回でも、死者が多すぎて火葬場が全く間に合っていないことが既に世界中に知れ渡っている*6のですが、公式発表は『死者2人』でした。

公式の死者数は『2人』

さすがに、現地でも信じる人は少なく、医学生たちがその発表に怒り、抗議活動をしています。

世界への影響

さて、中国でのこの感染爆発が世界にどんな影響を及ぼすのでしょうか?

新たな変異株の恐れ

コロナウイルスやインフルエンザウイルスのようなRNAウイルスは不安定で、複製されるときにたまにコピーミスが起こります。感染爆発が起こると、当然このコピーミスが起こりやすいのは簡単な算数の問題ですね。

その中で、免疫逃避能を持ったものや、重症化させるような変異を持ったものが出てくると世界にとっては脅威になります。

世界にも影響を与える

感染爆発で、多くの工場の生産が止まったりすると、世界中への物流も滞り、品不足とそれに伴うインフレを世界も被ることになるでしょう。

既に、インフレでヒーヒーの世界にはキツいですね。

これがあるから、『陽性者も労働可』としたのかな?

オミクロンの曝露なし

記事内では中国の政策による影響についても触れられています。

まずは、世界中で使われているmRNAワクチンを避け、自国製の不活化ワクチンだけを国民に接種させたことです。そして、残念ながら一番の脆弱層の80歳以上の3割以上が国産ワクチンを拒否して未接種であること。

国民のほとんどはオミクロン曝露なし

そして、ゼロコロナ政策を強くやったことで、オミクロン株に曝露された国民は少なく自然免疫の形成に至っていない人が多いこと。

中国はこれからワクチンの追加接種を大規模でやるとしていますが、その中で、吸入型ワクチンも使用される*7ようです。

効果は不明ですが、針を使わないので、注射が苦手な人のハードルが下がります。

さいごに

いかがでしたか?

中国はかねてからコロナ関連死者数をかなり過少報告しています。現在の感染爆発で火葬が間に合わないほど死者が出ても公式発表は『2人』。

80歳以上の接種率が低いこと、効果の低い中国産ワクチン頼りで、また厳格なゼロコロナ政策をしたせいでオミクロン株に曝露した人が少ないこと。

これらにより、2023年の春くらいまでに100万人の死者を出す可能性が指摘されています。

その余波は、変異株の誕生、物流停滞、インフレなど私たちの世界にも影響を及ぼしかねません。

では、また(^^♪

ゼロコロナ終了とその余波

カタールでのサッカーワールドカップの中継をみて、ノーマスク、密集で盛り上がる慣習を目の当たりにした中国の国民は、ゼロコロナ政策に不満を覚えました。

『カタールと中国は別の惑星か?』

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ゼロコロナ政策に反対するデモが広がり、やむを得ず中国政府はゼロコロナをやめました。しかし、どうやらかなり雲行きが怪しいようで・・・

脱線ニュース

いきなり脱線で申し訳ないのですが、前回、アメリカのサッカージャーナリストがカタールで突然死したお話を紹介しました。

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その中で、記者たちの間で原因不明のひどい咳、気管支炎が広がっているということもご紹介しました。そういえば、選手たちも原因不明の発熱など多かったですね。

なんと、MERSが原因じゃないかという話*1が出てきています。

カタールでMERS流行?

2015年に問題となったMERSは、ラクダから広がるコロナウイルスの1つです。致死率は30%程と言われております。

たしかにカタールはラクダがたくさんいますね。

MERSについて

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ゼロコロナ続けた理由

さて、本題に入ります。

中国がゼロコロナ政策を続けていた理由については過去記事にまとめています。

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まず、中国が使用しているワクチンが、中国製の不活化ワクチンでどうやらそのワクチンの効果がかなり低いことです。そして、重要なのが一番ワクチンを打つべき高齢者の追加接種が進んでいないことと、農村部などの医療体制が非常に脆弱という事実があります。

ゼロコロナを続けた理由

これらにより、中国政府によると、ゼロコロナ政策により100万人の死者を防いだとしています。

あとは、政治的な意味合いもあるでしょう。

コロナを『恐怖のウイルス』として扱い、外からの情報を遮断することで、国民を統制しやすくするというものです。

ま、既に習近平は絶対的な『神格化』ポジションを固めたわけですが・・・

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感染者少ないけど?

ゼロコロナ政策を辞めてからの中国の状況*2を見ていきましょう。

公式発表よりはるかに多い感染者

国全体で1日に2249人の有症状感染者でしたが、国の状況をみるととてもその数字は信じられないと伝えています。

風邪薬が買い占められたりして、人々はややパニックになっているようです。

そういえば、日本の風邪薬(パ〇ロン)が爆買いされているという話*3もありましたね。

パ〇ロンが大人気?

日本もコロナ禍初期にマスク不足、物品の買い占めが問題となりました。現在の中国はそれに近い感じのようです。

 

黄色いアレ

しかし、他にもあるものが買い占めされているようです。

桃の缶詰が売り切れに

中国では、風邪をひいたときに桃の缶詰を親が食べさせることが多かったようで、その幼児期の記憶を元に桃の缶詰に殺到しているようです。

ま、もちろん、桃に風邪を早く治す効果などはありません。

人民日報『桃に症状改善効果なし』

中国共産党の機関紙である人民日報も、ウェイボーで桃の缶詰にコロナ症状緩和の効果はなく、買いだめしないようにと注意喚起をしました。

葬式が増えている

そして、感染が急拡大すると、残念ながら一定の割合で死者が出ます。そして、どうやら今急速に死者が増えているようです。

死者急増で埋葬は間に合わない

火葬された死体の埋葬が追い付かず、何十万体も現在一時的に政府の施設に保管されているそうです。

そして、この死者数は今後も増え続けると考えられています。

100万人が死亡

香港大学の元病院長を務めた梁卓偉氏らがまとめた報告書*4によると、ゼロコロナ政策終了後、ブースター接種などの大規模な措置を講じなければ、来年1年間で最大100万人の死者が出るとされます。

最大で100万人が死亡する

裏を返せば、中国政府はそれを避けるために、特に高齢者の追加接種を速やかに進めなければなりません。

著者による試算では、4回目の接種が人口の85%を超え、陽性者の6割以上に抗ウイルス薬が投与できるようになれば、死者は最大35%減らせると。

4回接種85%はムズくね?笑

つまり累積死者数は63万人~71万人に減らせると言います。

しかし、追加接種85%はどう考えてもムズかしいでしょう。。。

因みに"公式発表"では現在の累積死者数は約5200人です。

なぜそんなことに?

しかし、日本では累積死者数は3年間で5万3000人ほどです。中国の人口に換算すれば、55万人程度です。

なぜ、中国では今からたった1年でそれを上回ると予想されているのでしょうか?

中国製ワクチンの効果

理由は中国製の不活化ワクチンの効果が低い*5ことが1つ、もう一つは重症化リスクの高い80歳以上の層の接種率が低い(65.8%)こととされます。

つまり、追加接種以前に、未接種の超高齢者が結構いるという問題があるのです。

ワクチン拒否する高齢者が多い

中国は自国ワクチンを接種させるために、ロシアとともにmRNAワクチンの誤情報を流布してきた*6ことがわかっています。しかし、実際は、逆効果でして、欧米ワクチンをディスりすぎたら自国のワクチンも拒否されたという結末に。

さいごに

いかがでしたか?

中国がゼロコロナ政策をやめて以降、どうやら急速に感染は広がっているようです。

埋葬が追い付かないほどに死者も増えていることがわかります。高齢者の接種率が低い上に、地方では医療設備が整っていないとなれば当然死者は相当数見込まれますね。

逆に言うと、だからこそ中国はゼロコロナ政策を貫いてきたわけです。

死者を少なくするには、とにもかくにも未接種の超高齢者のワクチン接種が急務ですね。

 

では、また(^^♪

 

【サク読み】カタールW杯の闇?

サッカーワールドカップは優勝候補、ブラジルやドイツの敗退という波乱もありながらもう終盤。

そんな中で、今回は、カタールワールドカップの闇の部分を覗いていきます。

出稼ぎ労働者

過去の記事でも解説しましたが、カタールという小さな国の人口ピラミッド*1は非常に面白いです。発展途上国に多いパターンで、高齢者が少なく、若い人が多く、コロナ禍では重症化リスクは低いので良いパターンです。

カタールと日本の人口ピラミッド

上図で、カタールの20~50代の男性が突出していることがわかりますね。産み分けができたとしてもこんなこと起こりえません(笑)

実は、カタールの人口の9割近くは、インドやアジアからの出稼ぎ労働者です。

高齢者が少ないことと、出稼ぎ労働者(入国時ワクチン接種済)が多いため、カタールのコロナワクチン接種率は95-100%と高いため、コロナを無視しても死者は増えにくいんです。

コロナ感じないW杯

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労働者死にまくり

ところで、この出稼ぎ労働者が次々と死んでいることが頻繁にニュースになっています。NHKの記事*2を見てみましょう。

NHKの記事の見出し

記事の中の見出しを並べてみました。これだけで、十分伝わると思いますが、出稼ぎ労働者は1日11時間×週6日などの過酷な労働をされ、タコ部屋(大人数同室)での生活を強いられていました。

そして、突然の死亡は、多く『自然死』で片づけられてきました。

半数以上が『自然死』扱い

死因に『心停止』『心臓麻痺』というのは、普通は書きません。これは原因不明ということです。ま、きちんと調査されたのかも怪しいです。

ネパール人以外の労働者も含めると、6500人以上がW杯開催決定後に亡くなっている*3と報じられています。

「自然死だ、別に気にしない」

世界中のメディアで、出稼ぎ労働者の問題が取りざたされていました。

アメリカの有名なサッカージャーナリストのグラント・ウォール(49歳)もその一人でした。

「出稼ぎ労働者の死は気にならない」

BBCのインタビューでW杯組織委員会のトップは、出稼ぎ労働者の不自然な死について聞かれ、「気にならない。死は自然なものだ」と答えました。

この内容を引用し、グラント氏も自らのウェブサイト*4痛烈に批判していました。

カタールで急死

その翌日のことでした。

取材中のグラント氏は、アルゼンチン vs オランダの試合を観戦中、突然倒れこみ、その後死亡が確認されました*5

拘束されていた

彼の死について色々な憶測が飛び交っています。

実はカタール入国後に一度拘束されています。

虹Tシャツで拘束も

実はカタールでは同性愛法律で禁止されており、LGBTQを象徴する虹色のロゴのTシャツ着用での入国も認められませんでした。

グラント氏の弟がゲイということもあり、彼はLGBTQの権利主張などを支援していたのです。

弟『兄は殺されたと思っている』

グラント氏の弟はInstagramでビデオを公開し、兄は虹色のTシャツの件で、命の脅迫を受けていたことを証言し、『兄は殺された』と主張しています。

カタールを批判

先ほども紹介したように、グラント氏は出稼ぎ労働者の劣悪な労働環境やそれによる多数の死者について厳しくカタールを批判していました。

それと同性愛支援の虹色のTシャツ着用でカタールの怒りを買ったのでは?という憶測もあります。

しかし、そんなあからさまなことするかな?というのが僕の感想です。

気管支炎と睡眠不足があった

数日前から気管支炎と睡眠不足に悩まされ、2度受診していることもわかっています。

そして、彼自身のポッドキャストでは次のように語っていました。

周りの記者もみんな狂ったように咳

自分以外の取材記者たちもみんなひどい咳をしており、原因不明の気管支炎が広がっていたことがうかがえます。

たしかに、選手間でも原因不明の発熱が多かったですね。コロナ?かどうかは謎ですが。。

さいごに

アメリカのサッカージャーナリストの突然死に様々な憶測が出ています。

彼は、大会前に多数の出稼ぎ労働者の死亡についてカタールを糾弾し、入国時はカタールで禁止されている『同性愛』を支援する虹Tシャツ着用で拘束もされています。

また、命の脅迫もされたと証言したことから、『殺された』という見方もあります。

しかし、ひどい咳で2度医療機関を受診しているなど異変はあったこと、他の記者でも同様のひどい咳が見られていることも考慮しなければいけません。

いずれにしても、ひどい咳で睡眠不足に陥る謎の疾患がカタールで広がっているのもまた恐怖ではありますね。

 

みなさんはどう思いますか?

では、また(^.^)ノ

 

カタールW杯不正?

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米『頼むからマスクしてくれ』

2022年に入って脱・コロナ禍の先陣を切ったのはイギリスなどの欧州と、アメリカでした。理由は簡単、国民の暴発を避けるためです。

長く続くコロナ禍とその規制で、国民たちは苛立ち、元々『マスク=病人』の文化の中では自発的にマスクをつける人は少数派になりました。

今回はアメリカの現状*1を見ていきましょう。

#BringBackMask

マスクをつけるのは病人という認識のアメリカ文化の中で、コロナ死を少しでも減らすためには、『マスク義務』を敷くしかありませんでした

しかし、アメリカは義務や強制を嫌う『自由の国』です。このような制度は長くは続けられません。そうして、2022年はコロナ規制をすべてなくしました。

2022年12月9日 NY市『屋内マスク勧告』

しかし、そのアメリカでTwitterなどのSNSで盛り上がっているのが #BringBackMask (もう一度マスクを着けよう)です。

マスク着用で感染リスク低下

多くの人がマスクをする『ユニバーサルマスク』で感染リスクが減らされることは証明されています。当たり前ですが、感染者の飛沫をある程度抑えるからです。

もちろんこれは実世界のデータでも確認されております。

マスク着用撤廃で感染急増

これはボストンの学校でのマスク着用義務を撤廃した後、すぐにみんなが外した学校群と、しばらく経ってから外した学校群、着用継続の学校群でコロナ陽性者を比較した研究*2です。

マスクをずっとつけていた学校群(黒実線)では常に他のマスクを外した学校群と比べ大きく感染が少ないことがわかります。

インフル大暴れ

今回のアメリカでのマスク回帰の主因はコロナだけではありません。

史上最多のインフルエンザ感染者

1997年まで遡ってもアメリカ史上最多のインフルエンザ感染者数を記録しています。

インフルエンザ爆増(Vox記事より引用)

もちろんコロナ禍を経験して以降、人々の意識が少し高まり、たくさん検査を受けるようになったのも加味しても異常な数です。

また、インフルエンザによる重症者の入院も同じように爆増しています。

インフルエンザ入院患者も爆増

ものすごい勢いで増えていますね。そして、こうなると何が起きるかって?

当然、一定数は死にます。さらに、ベッドが埋まるので以降の重症者患者の入院が難しくなり、他疾患の患者も入院が困難に。いわゆる医療崩壊ってやつです。

また今年は、インフルエンザのワクチン接種率も伸び悩んでいるようです。コロナワクチンの接種も複数回あったので、「もう打つのイヤ」ってなっているからだそう*3です。

トリプルデミック

しかし、アメリカの状況はさらに悪いんです。

コロナとインフルのツインデミックだけでなく、RSウイルスも流行し、トリプルデミックなのです。

RSウイルスも大流行

3つも呼吸器ウイルス感染症が同時流行すると、そりゃ医療崩壊しますわ。

では、なぜ、2022年このようなトリプルデミックが起きているのでしょうか?

集団免疫の低下

ま、これは当然予想されていたことなのですが、【厳格なコロナ規制とその反動】が原因です。

厳格なコロナ規制とその解除

この2点は非常に重要です。

これについては過去記事でもわかりやすく解説しています。

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今回はこの2つをじっくりと確認しましょう。

1.集団免疫の低下

これは、百聞は一見に如かずです。

北半球でも南半球でもインフルエンザの大流行はこの2年間なかったのです。

2020年、2021年インフルエンザ流行なし

今までは、毎冬にインフルエンザが流行すると、自分は感染までしないでも、周りの感染者から少しばかりウイルスを食らってて、インフルに対する免疫が多少は働かされていたわけです。

この2年間インフルエンザに曝露されることなく来た人々が、急にマスクなし、行動制限なしとなるとどうなるでしょうか?

2022年 豪州でも大流行

はい。南半球で先に冬が来たオーストラリアでも大流行が起きました。

2.子供が一気に感染

これは、本当に痛しかゆしの問題です。

要は新型コロナ登場で、世界ではすでに660万人以上が死亡*4しました。少しでも死者を減らそうと世界各国でロックダウンを含む厳しい感染対策を行いました。

過剰な感染対策がアダになったかも?

小児においては登園・登校自粛や、頻繁な手洗い・消毒など感染対策により感染症そのものを大幅に減らせたのですが、それにより、みんながポツポツと散発的に初期感染していくべき疾患(RSウイルスも)にかかれないまま2年間を過ごしたのです。

そして、規制緩和とともにRSウイルスなどが流行すると、そこで一気にみんな初期感染しました。初期感染ではどうしても症状が強いので、一定の割合で重症者も出てしまいます。

つまり、厳しい規制のあとに一気に緩和したことが原因で小児科病棟は溢れているということです。

日本は大丈夫?

さて、アメリカではコロナだけでなく、インフルエンザ、RSウイルスも大流行し病棟がひっ迫しています。これが、#BringBackMask と叫ばれる理由です。

このしんどい冬の間だけでも感染の勢いを抑えようということですね。

ところで、日本はどうでしょうか?インフルエンザ大丈夫?

東京都インフルエンザ感染状況

東京都のインフルエンザの状況*5を見てみると、2022年(赤い線)はまだまだ落ち着いていそうです。実際、2020年や2021年よりは増えていますが、アメリカのような爆増はありません。

日本人は、まだ多くマスクしているのが大きいでしょう。

脱マスクは夏にすべきであり、今冬に議論しているのは本当に意味不明です。

 

では、また(^^♪

コロナ禍の社会の変化② -QQ-

コロナ禍での社会の変化で、前回は『急増する梅毒』の背景を学びました。

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今回は、コロナ禍での働き方について学んでいきましょう。アメリカで最近よく取り上げられる "Quiet Quitting"とはどんなものでしょうか?

静かな退職者

ここ最近、アメリカでトレンドとなった新しい言葉があります。Quiet Quitting(静かな退職者)です。

今回はこの静かな退職者についての記事*1から学びます。

静かな退職とは

2020年、アメリカで新型コロナが広まった時、日本とは比較にならないほどの大量の死者が出ました。これを受け、ロックダウンリモートワークなどがなされました。

日本とは違い、業績悪化などですぐに『解雇』にできるアメリカでは失業者であふれました

その後、ワクチン接種が進んだことで、社会を取り戻そうと動き始めましたが、今度はその速度に働き手の供給が追い付きません

後遺症で働けない

コロナの後遺症のため、400万人が職に復帰できないことも報告*2されており、これも一因です。

そして、この売り手市場のため、労働者の力が強くなっているという現象が起きています。

最低限の仕事だけ

ところで、”静かな退職者”はどういった人を指すのでしょうか?

最低限の仕事しかしない

意欲がなく、自分で自分の仕事量を決めて、それ以上はやらない人たちのことを指します。

リモートワークなどで他人と交わることも少ないと、他人の仕事を助けてあげようという関わり合いが少ないことも要因では?とされます。

労働者の半数が静かな退職者

2022年中盤のギャロップ社による調査では、米国労働者の半数が『静かな退職者』と言えるレベルだといいます。

公私のバランス

コロナ禍でのリモートワークなどで、会議の為のスライド作りなどに費やした時間を家族や友人のために使うようになった人たちが増えました。

コロナ禍は、公私のバランスを見直し、その境界線を引くことを促したようです。

労働者たちの怒り

そんな中、業績悪化に伴う強制休職一時解雇により、労働者たちは「いいように使われている労働搾取だ」と考えるようになりました。

こうして、企業に忠誠を誓い、やる気満々で働くことへ情熱を失っていると見られています。

職は続けるも、優先順位を変えた

こうした怒りからよりよい環境を求め、退職した人達も多く、コロナ禍のアメリカは大失業時代と呼ばれる所以となりました。一方で、職にとどまるも、静かに優先順位を変えた人たちもいます。これが、”静かな退職者”たちです。

ただのサボり?

こうしたトレンドが出てくると必ず議論が起こります。

いつ電話で呼びつけても会社にかけつけ、家庭を顧みずに仕事に打ち込むことに慣れた上層部(日本風に言えば”昭和な働き方”)にとっては、「最近の若い奴は・・・」ってなるわけですね。(笑)

『ただのサボりじゃないか?』

しかしながら、経営者や上司らからすると、この静かな退職者は脅威です。

労働者人口には入っているのに、最低限の仕事しかせず、生産性を落としているからです。

従来のアメリカの会社では、生産性の低い労働者は解雇でしたが、働き手不足で労働者が強気になっているのです。

いつまで続く?

「自分で決めた以上の仕事は一切しません」

コロナ禍で”静かな退職者”が増加し社会問題化していますが、この傾向は長く続くのでしょうか?

以前、アメリカの今後の景気後退について記事を書きました。

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その中で、紹介したのは2023年春には景気後退するというものです。

2023年春 景気後退

アメリカでは、現在の異常なインフレへの対策として、高金利政策を行っており、その副作用である景気後退が来春に来ると予想されています。

この景気後退で、静かな退職者のトレンドがなくなることはありませんが、ある程度の影響があると見られています。

静かな退職者は力が弱まるだろう

そもそも、静かな退職者が増えた背景は、何度も言っていますが、働き手不足により労働者の力が強まったからです。

しかし、景気後退とともに、雇用そのものが縮小する可能性が高く、『静かな退職者』が気づけば『解雇リスト』に載っている可能性も十分にあるからです。

実は日本では

この話ここまで読んで、日本にもそんな社員いっぱいいるで~と思いますよね?

静かな退職者が出る条件は労働者の力が強いことが背景にありました。日本は法律で簡単に解雇できませんよね。つまり、静かな退職者を生み出す下地が十分にあるのです。

日本の人事部の記事*3を見てみると、面白いことがわかります。

2017年の調査結果

はい、日本では、コロナ禍より前から『静かな退職者』が多かった、つまり時代を先取りしていたんですね~(笑)

だからこそ、日本の経済成長は鈍化したのかなー?

 

では、また(^^♪

 

日本の雇用形態

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コロナ禍の社会の変化① -梅毒-

梅毒と言えば、『昔の病気』というイメージがあるかもしれませんが、近年増加しています。特にコロナ禍以降急増していることが伝えられています。

今回は、コロナ禍が生み出した社会の変化と梅毒の増加について学びましょう。

梅毒とは

まずは少し梅毒について。

梅毒はトレポネーマという細菌の1種による感染症で、基本的には性感染症です。他にも、母親が梅毒感染していると生まれてくる赤ちゃんに感染する先天性梅毒もあり、後に難聴をきたすこともあります。

昔から戦争や大飢饉など社会情勢の乱れがあると、性感染症が増えることは世の常でした。

梅毒について

梅毒では感染してしばらくしてから全身にバラ疹と呼ばれる赤い皮疹が見られ、それが梅に例えられたことで”梅毒”と呼ばれるようになりました。

厄介な点として、経過が非常にゆっくりで、感染後5~10年くらいたって死に至る病気です。

ペニシリン系の抗生剤が効果があるので一応治療はでき、死に至ることはまれですが、ワクチンはなく予防はできません。

最近の傾向

ところで、アメリカでは梅毒は男性同士の性行為で感染拡大がほとんど*1なのですが、日本の近年の傾向を見ると、男女間での性行為で急拡大していることがわかります。

2014年以降男女間で急増

なぜ近年増えているのでしょうか。

1つ目のヒントはスマホです。スマホの所有率は2010年で4%、2015年で51%、2020年で89%*2とこの10年で急拡大しました。

さっきのグラフも2010年ごろから微増⇒急増となってきていますね。

患者の年齢層には性差

もう一つのヒントは、日本の梅毒患者の年齢層です*3男性は10代~60代と幅広く、女性は10代~30代に集中しています。

ここまでをまとめると、性感染症で、スマホの普及とともに増加し、男性は幅広い年齢層だけど女性は若い人だけ。

つまり、風俗での感染や、近年はスマホでのパパ活で気軽に『関係』をもつのが原因と考えられます。

風俗店とコロナ禍

では、風俗店とコロナ禍を見ていきましょう。

2020年、コロナは未知の恐怖のウイルスでした。感染拡大を防ぐために緊急事態宣言が発出され、『不要不急』の外出を減らしたり、密を避けることが好まれました。

当然、それは風俗店の売上に大打撃を与えたことは想像に難くありません。

コンドーム無しでサービス

NHKの特集*4では、風俗店で働き梅毒感染した女性の証言をまとめています。

自粛で客足が遠のいた風俗店では、オプションを前面に押し出し、お嬢たちも稼ぐためにそれを受け入れるしかなかったのかもしれません。

感染を隠してサービス

さらに、感染が分かった後も、客には言わず仕事を続けていたのです。これは1人の証言にすぎませんが、氷山の一角でしょう。

マッチングアプリ

近年、マッチングアプリで交際をするカップルも結構いますね。

今の10代~20代からすれば『普通』の感覚なのかもしれません。このマッチングアプリにもコロナ禍が影響していたようです。

マッチングアプリが『風俗化』?

コロナ禍の自粛で、寂しさを埋めるために始めたマッチングアプリで、見知らぬ異性と関係を持ち性感染症になった男性の証言です。実際、コロナ禍以降、マッチングアプリの利用者は急増*5しました。

このように気軽に出会えるようになったマッチングアプリに殺到するのは一般人だけではありません。要は、さっきのような寂しい男性を相手に『営業』をするお嬢たちもいます。

個人でやれば、もらったお金が丸々自分の収入になりますしね。

パパ活

マッチングアプリが『個人の風俗店』を形成したわけです。

そして、40-50代男性もマッチングアプリに足を踏み入れます。これは『パパ活』という、一見”きれいな”名で呼ばれていますが、金銭のやり取りが発生しておりれっきとした援助交際ですね。が、しかし、いまやパパ活専用アプリが乱立しております。

要は、風俗がより気軽になったワケで、そりゃ梅毒も増えますよねって話です。

生活に困窮しパパ活

やむを得ずパパ活

パパ活って、小遣いほしい女の子がやるものと思われがちですが、上図のように、コロナ禍での収入減でやむを得ずパパ活でお金を稼ぐ人たちもいるのです。

アメリカでも急増

さて、実は梅毒は日本だけでなく、アメリカでも急増しています。

アメリカでも急増

アメリカでは、2021年、性感染症全体が26%も増加しており、梅毒も史上最多の感染者数をたたき出しています。原因は当たり前ですが、コンドームを装着しない性行為によるものです。

コンドーム無しの性行為で増加

では、なぜそのような状況になったのかというと、性教育や啓蒙活動をやめたからだと指摘されています。

予算付かず啓蒙活動終了

予算が付かなくなり、2013年で梅毒撲滅運動は終了しました。以降、梅毒患者は年々増えているのです。

憂さ晴らしに性交渉が活発に

さらに、もう一つの指摘としては、コロナ禍で溜まった鬱憤が、規制緩和とともに爆発し、性交渉が活発化したというものです。性の解放。

さいごに

日本でもアメリカでも梅毒は増え続けいています。

性感染症であり、原因はハッキリしています。つけていないからです。

アメリカでは、性感染症の啓蒙活動を辞めて以降、増え続けています。

また、コロナ禍で生活に困窮し、やむを得ずパパ活に手を出したり、風俗でもリスクのあるオプションを取ったり・・・

たしかに、最後の指摘のように、長引いたコロナ禍に対する鬱憤で『開放的』になったのかもしれません。

このようにコロナ禍は、見えないところでも私たちに影響を与えているのでした。

では、また(^^♪

 

サル痘は実は・・・

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オミクロン登場から1年!を解説

オミクロン株の発見から早くも1年が経過しました。

今回はWHOの直近のレポート『オミクロン株登場から1年』*1を見ていきながら解説していきます。

登場から1年

さて、まずおさらいしておきましょう。

2019年12月に武漢で見つかった原始株(or 武漢株)が日本にも入り第1波を起こしたのが2020年2月でした。その後、収束しては変異株がまた新たな波を作っていましたね。

日本 新型コロナの波

第1波から1年後に、第4波が始まりました。はじめ英国株と呼ばれていた変異株でしたが、WHOが「国名を入れてはいけない」として、以降、ギリシャ文字で名前を付けるようになりました。

インドで見つかったデルタ株までは重症肺炎の問題が付いて回り、世界中で多数の死者を出しました。この頃、同時に世界中でワクチン接種が進んでいました。それに伴い、肺で増殖し重症化させやすいタイプは広がりにくくなりました。

AIDS患者からできた?

南アフリカをはじめとし、アフリカではAIDS患者が多く、感染してもうまくウイルスを排除しきれず体内に長期に残った場合、他のウイルスの同時感染となり大きな変異を起こすという仮説*2があります。

いずれにせよ、このオミクロン株では、大きく性格が変わり、肺よりも上気道で増殖しやすくなり、重症肺炎は起こりにくくなりました。そして、このオミクロン株が1年以上も続いているのが現状ということです。オミクロン株が最終変異株なのかも?しれません。

とんでもない感染力

重症肺炎を起こしにくくなったオミクロン株ですが、厄介な特徴があります。それは尋常でない感染力です。

とんでもない感染力

発見後1か月もしないうちに世界中に広がったこの感染力はあなどれません。

感染力が強いということは感染者が爆増するということで、いくら致死率が1/10になっても感染者数が20倍になれば、総死者数は増加です。現に、第6波や第7波ではデルタ株の第5波よりも死者数は多いです。

死者は増えている

日本のような高齢化社会では、感染者が増えれば増えるほど死者は増えやすいので、むしろオミクロン株で死者が多くなる構図ですね。

前回紹介したようにカタールでは、人口のほとんどが60歳未満で、若い移民労働者(接種済み)が大部分を占めていると、当然多少感染者が増えても死者はそれほど増えません。

カタールと日本の人口ピラミッド

ゆえに、現在のワールドカップはコロナ禍を感じさせません。

致死率が下がった今、日本のコロナ禍終了の判断は『どこまでの(高齢)死者を許容するか』にかかっています。

コロナ感じないワールドカップ

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9割が免疫アリ?

2019年に見つかったSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)ですが、ワクチン接種が進んだことと、今までに大量の感染者を出したことから、世界の人口の約90%は何かしらの免疫を持っていると推定されています。

世界の9割は何かしらの免疫アリ?

しかしながら、既感染だろうがワクチンだろうが、作られた抗体は時間とともに下がるので、再感染します。

ところが、細胞性免疫というもう一つの免疫機構がある程度長く残っていることが確認されており、重症化予防効果はしばらく続くようです。

重症化予防効果は長く残る

これに関しては、ワクチンだろうが感染だろうが似たようなものでしょう。

当初の致死率の高い状況では感染して『今後の重症化予防効果』を得るか、接種で得るかという話で、みんな当然接種を選んだわけですね。

で、世界人口の9割以上が新型コロナに対して何かしらの免疫を持っている今、ワクチンは今後誰が打つべきかを考えると答えは明確ですね。未接種の人、免疫が長く続かいない人 など。

コロナ感染とそのリスク

しかしながら、感染により血栓症、心筋梗塞などによる致死率が上がる*3ことがわかっているのでかからないに越したことはありません。

不活化ワクチンでは細胞性免疫誘導しない

ちなみに、インフルエンザワクチンなどに使われる不活化ワクチンでは細胞性免疫はうまく誘導できずmRNAワクチン生ワクチンでは”感染疑似体験”でき、細胞性免疫が誘導されます。

詳しくはコチラ

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次の変異株は?

冒頭でも述べたように、オミクロン株になってウイルスの性質が大きく変わって以降、オミクロン株内でのマイナーチェンジを繰り返しています。

オミクロン亜種は似たり寄ったり

現在500以上のオミクロン亜種が確認されているが、どれも『懸念すべき変異株(VOC)』には指定されていません。つまり、致死率が高そうとかそういった危険なものはなさそうです。

オミクロン株の亜種が広がっても対策は同じです。WHOとしても現在はそれほど新たな変異種について恐れていないとしています。

さいごに

いかがでしたか?

何度か記事にしていますが、日本の第6波以降はオミクロン株内でのマイナーチェンジで波が起きています。

既感染、ワクチン2回以上接種済であれば、基本的には重症化予防効果は保たれています。もちろん、高齢者や免疫不全の方などではうまく機能しないこともあるので、追加接種が薦められています。

高齢者の極めて少ない発展途上国などでは、そもそもオミクロン株では死者が非常に少ないため、コロナをもう無視できる状態に入っています。

超高齢化社会の日本はどこまで死者数を許容できるかが、今後の鍵になります。

では、また(^^♪

コロナ感じないW杯の理由とは?

先日、日本がドイツに逆転勝ちということで盛り上がってますね。ま、にわかファンの私としましても次のゲームが楽しみです。

さて、このワールドカップでカタールではコロナ禍は終わっていると感じる日本人は多いと思います。

今回はこれについて見ていきましょう(^^♪

カタールについて

カタールはアラビア半島に位置し、秋田県くらいの大きさの国で、首都はドーハです。人口は280万人ほどで、その6割がドーハとその周辺に住んでいます

純粋なカタール人は1割しかいません。残りの9割はインド、フィリピンなどのアジア圏からの労働者で構成されています。その影響で、カタール国内での男女比は3:1と男が圧倒的に多くなっています。

W杯の工事などに来た6500人の外国人労働者が、劣悪な環境などで働かされ死亡したことなどが世界中から非難されている*1ナウです。

カタールについて

地図の色でお分かりの通り、全域が砂漠なんです。しかし、この砂漠の国にはものすごい武器があるのです、それが1940年に見つかった油田です。このオイルマネーで国の経済を支えているわけです。

一時は一人当たりのGDPが世界一になったこともあり、『世界で最も裕福な国』と呼ばれていましたが、同時に観光・娯楽施設がないことから『世界一退屈な都市』とも呼ばれました。

カタールW杯の裏側

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日韓W杯:2国開催の真相

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「別の惑星で開催中?」

BBCの記事*2で、カタールでは全くコロナ禍の雰囲気がないことについて中国と比較したものです。

BBC『W杯は別の惑星で?』

中国はこの大会には出場できていませんが、中国国民はワールドカップに高い関心を持っています。

中国国民はイライラ

中国ではここ最近、感染状況悪化により、レストランやバーの営業停止などがあり、ワールドカップはアプリでの視聴が推奨*3されている状況です。

そんな中で、マスクなしで密に騒いで応援する現地の姿を見た中国人は苛立ちを隠せないと。

カタールにも中国の影響

中国国営放送(CCTV)もワールドカップの放映をすることになりました。

理由としては、もちろん国民の関心が高いこともありますが、それだけではありません。

中国の”存在感”を示す

今回の大会に中国の企業が多く関わっており、スタジアムの建設から電気バス、エアコンと至る所に”漢字”が目につくのです。それを国民に見せることで、自分たちの中国は偉大な国だというのを示す狙いがあるからです。

裏目に出た?

しかし、そのTV放送などで現地の様子を伝えすぎたことで、ゼロコロナ政策下に置かれた中国国民は、疑問を呈していると。もちろんこのような発言は検閲対象となり削除されます。

ゼロコロナ政策に疑問

中国としてはゼロコロナ政策で死者数が少ないことで、欧米よりも自国の政策が優れていると謳いながら、人民統制のツールにしています。

カタールでのワールドカップを見た中国民の反応(@微博)も記されていました。

世界は二分された

マスクもなく、ソーシャルディスタンスも、直前の陰性証明も必要ないカタールと中国は全く別の生活をしているという意見が広がりました。

ま、これに関しては日本人も同じように感じたことでしょう。

カタールの状況

では、ここでカタールのコロナ関連のデータ*4を見ていきましょう。

確認ですが、カタールの人口は280万人で、日本の1/45です。なので、日本の人口に合わせて見てみましょう。

日本人口換算したカタールの状況

ちなみに、同日の日本の1日陽性者数は11万8764人、入院が1307人、死者が100人*5ということでした。わかりにくいので並べてみましょう。

日本とカタールの比較

すると、陽性者数は日本が11.4倍、入院者数は3.2倍、死者数は2.2倍。日本が感染状況は圧倒的に悪そうに見えますね。

しかしながら、この直接比較はあまり意味がないのです。

背景を見てみよう

2国を見ると、陽性者数は11.4倍なのに死者数は2.2倍でしかありません。

つまり、検査をして報告する割合が日本の方が圧倒的に多いということです。(報告バイアス

他にも、気候の差もあります。11月26日の東京の気温は17/11℃、年中暑いドーハは32/22℃で日本の方が広がりやすいのは自明です。

人口ピラミッド比較

あと、人口ピラミッド*6の比較をすると、日本は高齢者が多く、カタールは発展途上国でよくある若者が非常に多いというパターンです。当然、日本の方が死者が多くなりますね。

ワクチン接種率に関しては、カタールの初期接種は日本よりも高く90~100%(移民が多く総人口が動く為、一定でない)の間と言われています。

入国に際して接種要件がありましたから、この高い接種率なのです。

接種率と超過死亡数

上の図は人口100万人当たりの超過死亡数とワクチンの接種率を合わせて作ってみました。(Our world in data の数字を使用)

接種率が低いと超過死亡が多く、接種率が高いと超過死亡が少ないという最近の研究*7と実世界としっかりリンクしていますね。

日本の超過死亡が少し増えたのを見て「ワクチンで超過死亡」とか言うてる人は、・・・(以下省略)

政治観と超過死亡

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さいごに

カタールは3~11月は蒸し暑い気候があり、欧米や日本のような極寒の冬はありません。寒いと広がりやすいウイルス感染症はマシになりますね。

さらに国民のほとんどがワクチン接種済みで、老人も少なく、実際死者が極めて少ないというのも規制撤廃できる大きな根拠となります。

ま、うだるような暑さが年中通してある国でマスクをずっと着用するのはキツいというのも理由としてはあるでしょう。

地理的、気候的、年齢構成、高い接種率などがカタールで規制なくしても死者も超過死亡もさほど増えていない理由でしょうね。

ま、そういう意味では日本も死者も超過死亡も非常に少ないのでこれに仲間入りできそうですが、高齢者が多いから政府は慎重ということでしょう。

中国はゼロコロナを使って国民を統制しようとしてるので、やめないでしょう。笑

では、また(^^♪

【講演内容】受験シーズンの感染対策

先週、高校3年生対象の講演会をさせていただきました。

その中で、受験生が気にしている入試期間前後の体調の管理やストレスについての話をしたのですが、誰かの役に立つかもと思い、その一部の『感染症』の話を少しここにまとめようと思います。

なぜコロナは特別視?

長く続くコロナ禍と、感染が身近なものとなり、さらに致死率も減ったことで『コロナを特別視しすぎ』とかいう論調が見られます。

これを聞くと、「たしかに」と思う人もいると思います。では、そもそもなぜコロナが特別視され、自粛生活やマスク生活を強いられたのでしょうか?

なぜコロナを特別視?①

新規感染症で、それゆえ当初の致死率は高かったことがまず重要です。横浜市立大学の研究*1によると、全世界の致死率は2020年2月は8.5%と高く、2022年8月では0.27%まで約1/30に低下しています。

この要因として、論文では、ワクチンの普及、医療側の対応、感染による免疫獲得、ウイルスの弱毒化などを挙げています。

なぜコロナを特別視?②

そして、新型コロナウイルス感染症の厄介な点は、風邪のような局所的な疾患ではなく、全身性炎症疾患であるという点です。血栓ができたり、後遺症も多岐にわたりますね。

最後に、厄介なのが発症前に感染力があることです。つまり、熱などの発症者はその2日前(まだ無症状時)から他人に感染させていた可能性があるということです。

これが、みなさんが症状もないのにマスクを推奨されてきた理由ですね。

感染でリスク上昇

また、コロナ感染後では血栓症や、心筋梗塞、脳卒中のリスクが上昇することが分かっています。また、スペインからの研究*2では、コロナ感染によりがん抑制遺伝子が減ることがわかり、後遺症などが長期に及ぶと癌化にかかわる可能性も示唆されました。

致死率は低下したが

しかし、いつまでもコロナ対策を続けて自粛ばかりしていられないし、ワクチンも打った人が増えたし、規制を解除して元の世界に戻していこう!というのが2022年の世界の動きでした。

「致死率がインフルエンザ並なのにいつまで・・・」と声高に主張する人たちがいますが、残念ながら見たいところだけ見ているだけです。

各波の死者数推移(NHK特設サイトより引用・加筆)

たしかに、2020年の致死率8.5%から現在0.27%まで下がっていますが、死者数はずーっと増えているんです。

NHKの特設サイト*3のグラフを引用します。一目瞭然ですね。

感染力が強すぎる

死者数は、致死率だけでは決まらず、それに感染者数を掛け合わせたものです。いくら、致死率が1/30になっても、感染力が100倍になっていれば死者数は増えます。当たり前ですね。

以前当ブログで紹介した中国の研究*4では今後は、総死者数も段々減っていき、2023年春で致死率はインフル並に、2024年頃には死者数もインフル並になると予想しております。

コロナは2022年で終わるかも?

致死率だけの指標で行けば、2022年度で『終息』となるのでは?とまとめていました。

詳しくは過去記事をご参照ください。

コロナ2022年終息説

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大事な時期の体調管理

日本では第8波に入ったとされ、12月中旬から1月末頃までが非常に大きい波になると予想されています。ウイルスの主体は今もBA.5でありますが、少しずつBQ.1などの変異型が増えている状況です。

しかし、いずれにしてもオミクロン株です。ワクチンや既感染である程度の予防効果はあると考えられます。

マスク、距離、手洗いが重要

では、受験生などその時期は何に注意すればいいでしょうか?

これも何度も当ブログで紹介していますが、BMJという名門雑誌に掲載されたメタ解析*5の結果、お互いのマスク着用でリスクを53%、ソーシャルディスタンスで25%感染リスクを減らすことが示されました。

マスクで飛沫を捕捉

大事な時期は、みんなでマスク、距離、手洗いの基本対策くらいでリスクを減らせるなら安いもんですね。

また、換気の悪い部屋では、エアロゾル感染や空気感染も起こりうるとされているので、みんなの集まる部屋などでは定期的に換気しましょう。

学校とマスク

幼稚園や小学生がマスクをずっとつけていることは確かにかわいそうだし、お互いの顔が見えずコミュニケーション能力の発達の障壁になるのでは?という意見もあります。

これには『正解』などなく、メリハリをつけて、感染者が増えてきたら当面はマスク着用などにすればよいと個人的には思っています。

マスク着用廃止で感染者急増

上の図は、アメリカ・ボストンで学校でのマスク着用義務を撤廃した後、すぐにみんなが外した学校群と、しばらく経ってから外した学校群、着用継続の学校群でコロナ陽性者を比較した研究*6です。

A, B, C どのグラフでも、一番低い(感染者が少ない)のは黒い実線マスク着用継続)で、一番高い(感染者が多い)のは水色実線(すぐに撤廃した学校群)です。

この2つの群での差は、生徒や職員1000人当たり約45人だそうで、グラフからザックリ3~5倍の差ですね。

マスクの効果がよくわかります。

2年間インフル流行なし

さて、昨年も「今年はインフルに注意」とか騒がれましたが、ほぼ流行なしでした。

2020年、2021年流行なし

上の図は、東京都のインフルエンザ発生状況*7に加筆したものです。

コロナ前はオレンジとピンクの波を見てください。12月~2月に大きな波がありますね。ところが、(2020年)と(2021年)はほぼ0です。実はこれは、日本だけではありません。

世界でも2020,2021流行なし

2020年、2021年は北半球でも南半球でもインフルエンザの大きな流行はありません*8でした。

当たり前ですが、人々の海外への移動が少ないこととコロナ感染対策が主因です。

2022年は違う

しかし、残念ながら、インフルエンザは戻ってきたようです。

世界的にコロナ規制を撤廃し、海外との往来も復活しています。例えば、南半球オーストラリアでは冬の5月~8月に例年インフルエンザが流行します。

2022 豪州では大流行

2022年は、例年になく早めに始まり、ピークが非常に高い波が起こりました*9

次に、日本より先に寒くなったアメリカの状況を見てみましょう。

米:インフルエンザ入院患者

インフルエンザによる入院患者数*10を表したグラフです。つまり重症者です。こちらでも過去にない早い時期から、重症患者数の立ち上がりがエラいことなってますね。

はい、まとめると、2年間世界的にインフルエンザが流行せず、ウイルスに曝露される機会がなかった人類が、久しぶりに無防備にインフルエンザに接するとこうなるわけです。しかも、同時にコロナも増えてますからね。

日本では?

日本ではまだマスクをしている人が多くいますね。また、コロナ禍で衛生意識が高まりました。なので、アメリカやオーストラリアほどはならないでしょう。(希望的観測

だって、コロナ対策で2年間インフルは封じ込めれたわけですからね。

しかしながら、海外からの観光客の受け入れも再開しています。なので、昨年までのように『流行なし』とはいかず、ある程度の波にはなるでしょう。

日本でも2年間インフルエンザに曝露していないので、高齢者を中心に重症者に注意が必要です。例年12月~2月に波が来るのでしたね。覚えておきましょう。

さいごに

いかがでしたか?

コロナも初期のころとは医療現場でも大きく景色が変わっており、大多数の若い世代にとっては『ちょっと厄介な風邪』程度にまでなっています。

しかしながら、かからないに越したことはないウイルスです。

今年はコロナとインフルエンザは海外では同時流行が見られています。

日本も徐々に規制は緩めてきており、海外との渡航も再開しています。しかし、あまりに恐れすぎることはありません。やることは、コロナ対策と同じです。

受験生などは、特にその基本対策を徹底して、身を守りましょう。

マスク、手洗い、3密回避です。

では、また(^^♪

【サク読み】英国:ヘディング禁止?

もうすぐ、サッカーワールドカップですね~

個人的には来年のラグビーワールドカップに焦点が行っているのですが、それはさておき・・・

今回はイギリスで『ヘディング禁止令』が出たニュース*1を学んでいきましょう。

12歳未満のヘディング禁止

これは数か月前に出てきた話ですが、フットボールの母国イングランドで、12歳未満の意図的なヘディング禁止令が出ました。偶発的に頭に当たったのはしょーがないねってことでしょう。

12歳未満ヘディング禁止令

これはまずは試験的導入ということで、その後、本格導入を検討するとのことです。

これに先駆けて2年前の2020年から動きはありました。

11歳以下のヘディング練習非推奨

11歳以下のサッカー少年にヘディングの練習をしないようにというガイダンスができました。

大人やプロでも回数制限

さらに2021年には、プロを含む大人でも、練習中のガッツリヘディングは週に10回までにするように推奨されました。

ヘディングで神経変性

このような方針となったのには理由があります。

実は繰り返すヘディングにより、脳神経がダメージを受けるのではないかと言われています。

ヘディングのやりすぎで脳神経変性?

ヘディングをたくさんしたサッカー選手は後に、認知症などの神経変性疾患となり死ぬ可能性が3.5倍高くなるという研究*2があります。

実はこの研究を主導した人の父親は英国の有名なサッカー選手でした。ヘディングシュートで得点を量産していた、彼の父は2002年59歳で亡くなりました。死因は『職業病』とされました。

ジェフ・アストル

その選手の名前はジェフ・アストル(Jeffe Astle)。

彼の妻への取材h*3などから詳細がわかってきます。

前頭葉に損傷

引退後、彼は摂食障害に陥りました。その後、徐々に認知症が進み、子供のこともわからなくなりました。病院で検査をすると、前頭葉に損傷があることがわかりました。

革のサッカーボール

当時、サッカーボールは天然皮革で覆ったものでした。雨の日は水を吸収して非常に重くなるというのも有名な話でそのようなボールをヘディングするのはダメージも大きかったのでしょう。

現在は、人工皮革になり、雨で重くなることはありません。

いずれにしても、彼の脳の損傷は重いサッカーボールのヘディングによるものと認められたのです。

ヘディングによる死者

その後もヘディングが原因とされる死者がサッカー界で続きました*4

ヘディングにより死亡したサッカー選手

サッカーの母国・イギリス内で少なくとも12人の元サッカー選手がヘディングが原因とされる認知症を患い、その後死亡したと報告されました。

病理解剖で、ヘディングによる頭部強打したと思われる形跡が見つかっています。

日本でも

昔みたいに水を吸って重くならないとはいえ、強いヘディングが脳へダメージがあることは間違いありません。

日本サッカー協会は2021年に指針を出しており、小中学生へのヘディング練習を制限*5するようにしており、一律の禁止はしません。

日本サッカー協会指針

例えば、小学2年生以下は風船などを使い、3~4年生は通常より軽いボールで練習すると。しっかりと安全なヘディングの練習を積んでから5年生以上で実際のボールでのヘディングの練習をするとしております。

その中でも、練習には回数制限を設けるように推奨しています。

時代とともに、サッカーも変わっていくでしょう。

では、また(^.^)ノ