マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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レーザー脱毛のキホンを知ろう

今回は(ひげだけでなく一般の)医療脱毛について学んでいきたいと思います。

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レーザー

医療脱毛は基本レーザー脱毛ですね。

ところでレーザーは英語で laser なのですが、これはなんと短縮語なんです。知ってましたか?

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LASERとは

要するに人工的な光です。レーザー光の特徴は長距離を拡散せずに伝わったり、限定された局所に集中させることができます。

レーザーポインターをイメージしてください。離れた所からでも真っすぐな光線が出ますね。しかもピンポイントに光が集まりますね?これがレーザーの特徴そのものです。

レーザー脱毛のときに勘違いされるのが razor ですが(笑) こちらはカミソリという意味です。これは脱毛ではなく剃毛ですね(笑)レーザー脱毛は laser depilationです。

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ポイント1

レーザー脱毛の原理

まず、原理として知っておきたいのは、色です!

ムダ毛の色に近い、や茶色(特に日本人はね)に吸収される波長のレーザー光線を皮膚に当てるわけです。

すると日本人の皮膚は概ね明るい色をしていますから濃い色の毛とのコントラストでレーザーは毛や毛根に集中的に集まるわけです。そこに熱量を加えて毛母細胞を破壊して脱毛するわけです。 

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ポイント2

日焼けと紫外線

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毛周期

毛というのはすべて同じ状態ではありません。

毛には周期があり、成長期→退行期→休止期を繰り返しています。髪の毛を引っ張ったときにすぐ抜けるやつとなかなか抜けないやつがありますよね?

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なかなか抜けないやつは毛根深くにはまっており成長期で毛母細胞が分裂をしている状態です。退行期に入ると毛は成長をやめ、休止期に抜け落ちるわけです。

ですので、レーザー脱毛は活動期である”成長期”に照射したものに効果があります。1回の照射だけで完全な脱毛ができないのはこの毛周期のせいです。だいたい同じタイミングで成長期にあるのは20%位とされています。

レーザーにより毛母細胞が破壊された毛は1週間~4週間ほどかけて徐々に抜け落ちます。

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ポイント3

レーザーの種類

レーザーの波長の違いによりいくつか種類があります。

細かい話は抜きにして、要するに狙いの毛の太さにより適した波長のものがあると考えてください。美容外科などでよく耳にするのはYAGとかアレキサンドライトとかダイオードでしょうか。

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脱毛と法律の問題

一般的に脱毛で行われるレーザー脱毛や針脱毛は医療行為とされていますので、医師がいないエステサロンでのこれらの治療は法律上問題があります。

厚生労働省が2001年に通達を出しています。

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レーザー脱毛は医療行為

実際は、医師または看護師がやればOKとなっています。医療行為は医師にしかできないものと、看護師が行えるものもあります。レーザー脱毛は看護師も行えます。

お客さんも女性が多いので女性看護師の方が気分的にもいいですしね。医師は施術後のスキンチェックなどをすることが多いようです。

光脱毛

ちなみにクリニックでなく、エステで行われている脱毛は光脱毛とかフラッシュ脱毛と呼ばれています。レーザー治療のように毛根を破壊するのではなくダメージを与えて脱毛させます。

ま、グレーゾーンですね、「エネルギー弱めで、元あるものを壊してないから医療行為ではありませんよ」って感じですかね。

いかがでしたか、脱毛の基本わかっていただけましたか?

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ポイント4

シミの基本

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紫外線と日焼け

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