信号といえば、緑(青)・黄・赤の、『色の3原色』でできています。
光の3原色(赤・緑・青)とはまた違いますので、ご注意を。
さて、今回は「将来的には白を加えた4色に」というお話を見ていきましょう*1。

自動運転
毎日車に乗っているのですが、正直今の日本で「自動運転」の車がどうなっているのかあまり知りません。
運転自動化のレベルというのは0~5の6段階に別れています。

0というのは普通の手動運転で、5が完全な自動運転という風になっています。
日本では2020年4月から、高速道路など一定の条件下で自動運転ができる「レベル3」の自動車が公道を走れるようになりました。
そして、2023年4月の道交法改正に伴い、特定の場所・天候・速度での全自動運転ができる「レベル4」が解禁されました。

福井県永平寺町では、2023年5月から ZEN drive というレベル4自動運転のバスの運行を始めました。停車している自転車との接触事故があり、一時運転中止となっていましたが、現在は再開しています。
アメリカや中国では、レベル4の自動運転によるタクシーが走っている地域もあります。
このように自動運転が当たり前の未来が近づきつつあります。
白い信号を追加
自動運転の車が今後増えてくることを見据えると、道路交通のシステムもそれに合わせて変更していく必要があります。
そこで今議論されているのが『信号を4色に』です。
ノースカロライナ州立大学の研究者らは白い信号を追加することを提案しています*2。(別に色は何でもいいらしい)
自動運転車が増えて、従来の手動運転者と混在している状況では、運転挙動が違うため車の流れが悪化するそれがあります。

つまり、手動運転の人間は自動運転の動きの意図がわからないことで、事故や渋滞につながりうるのでそれを予防するための提案です。
自動運転車はAIを搭載しており、信号と交信し、渋滞が起こりにくいように信号を変更させたりもできます。
PTPS
自動車と信号がやり取りし、信号の色をコントロールすることは実は既に実用化されています。
PTPS(公共車両優先システム)というものを聞いたことはありますでしょうか?
例えば、交通量の多い都市部では、バスは遅延しがちです。通勤時間などで、バスの遅延は、駅で思っていた列車に乗れず、会社への遅刻につながります。

そこで、バスを何とか優先的に遅延を少なく走らせられないか?という考えのもとにできたのがPTPSです。
時間指定のバス専用・優先レーンの設定などもこれに含まれます。
また、バスにはGPSがつけられており、その位置情報をもとに、バスが近づくとその信号の青の時間を延ばしたり、赤の時間を短くしたりなど
そして、このPTPSを利用して、さらに連接バスなどで乗員数を増やして、大量輸送・速達性を目指したものをBRT(バス高速輸送システム)です。

日本でも一部のエリアでBRTが運用されていますね。
渋滞が減った
さて、話は戻って、自動運転と手動運転が混在する未来で、白い信号を導入してどのように運用するのでしょうか?
一定数の自動運転車が交差点に近づくと、赤青黄の信号は消灯し、白信号のみ点灯します。意味は「前の車と同じ動きをしなさい」です。
つまり、前の車が交差点を超えたら、次の車も交差点を超えなさい。前の車が止まれば、交差点前で止まりなさい。というものです。

ミニチュアモデルを用いた実験では、自動運転車の割合が10%のとき、白色信号を導入すれば、渋滞による遅延は3%改善し、もし自動運転車の割合が30%のときでは、遅延は10.7%改善したそうです。
要は、自動運転車が増えるほど、交通の流れが効率良くなり、渋滞緩和、ひいては燃費の改善につながるのです。
この白信号は、手動運転車に自動運転車と同じような効率のいい運転を指示するためのツールというわけですね。
大きな課題
しかし、4つめの色の導入は容易ではありません。
ま、だからこそ100年以上、この3色だったわけで・・・
アメリカだけでも何十万個もの交通信号があり、そのうちの3/4が白信号導入の対象となる交差点です。
これだけでも莫大なお金もかかるし、置き換えには気が遠くなるほどの時間がかかります。
そこで、白信号の導入はまずは、港湾付近などで商業用の自動運転車が多くなるような限られた場所で開始というのが現実的なようです。
恐らく、すべてが自動運転の車に置き換わるまでの移行期間はかなり長いと思うので、今後この移行期間をいかにして人間は乗り越えていくのでしょうか。
その一つの案が4つ目の白信号ということでした。
では、また(^^♪