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昼間はすごく暖かく、むしろ暑いくらいになりましたが、朝夕はまだ寒いですね。
4月に入ってから感染者数の急増があり、日本全国に【緊急事態宣言】が出されております。休日はかなり人が減っているのが感じられるかと思います。(平日は…ご察しを。。)
この1週間の僕の中での2大ニュースは「コロナ」と「韓国総選挙」でした。ま、コロナはしばらく関心事1位をキープすることになるでしょうが。
この2つについてまた徒然なるままに綴っていきます・・・(笑)
感染者数増加
さて、上の画像が僕の貯金額であればなんとも嬉しいことですが、新型コロナ感染者数の増加を表しています(笑)
2月頃から日本でもみんなの関心事になったコロナウイルスは、4月に入って陽性患者が急増しました。ということは潜伏期間や、拡大期間も考慮すると3月中旬に何か変化があったということでしょう。
はい、欧州からC型が持ち込まれたのではないでしょうか・・・
復習です。もともと武漢のコウモリから発見されたものがA型(S型とも)でした。日本で最初に出たのもこれでした。その後武漢で爆発的に人がったのはA型が変異したB型(L型とも)でした。さらにそれが欧州へ行って変異しC型となったと推測されています。
▼コロナウイルスの変異についてはコチラ▼
インフルエンザの早期終息
通常、インフルエンザなどウイルスは低温・乾燥が大好きです。なので、毎年冬に流行し5月後半には終息します。今年はなんと4月10日で終息となっています。
コロナウイルスに対する国民の関心が高く手洗い・消毒・マスクを徹底したから早く終息したのではないかと言われています。
また、今発熱して病院に行ってもインフルエンザの検査はしてくれません。検査をするときに患者にかなり接近し、検査中にくしゃみなどされると医療従事者は直撃を受けるわけです。その人が、もしコロナウイルスに感染していたら・・・
なので、3/11に日本医師会は感染防御態勢がしっかりできていないならばインフルエンザの検査をしないように声明を出しました。検査していないので、これも早期終息のごく一部の理由かもしれません。
「軽症者にPCR検査をしない」
何度もこのブログで扱っていますが、「PCR検査*1を受けたくても受けさせてくれない」という批判がいまもめちゃくちゃ多いです。ワイドショーがしつこく言うてますからね(笑)
初期の段階では、検査で陽性となった患者は原則入院でした。軽症・無症状陽性患者を入院させていくとただでさえ少ない ”コロナ専用ベッド” が埋まり溢れかえります。
最近やっと軽症患者をホテルなどの施設に移すことが始まりましたが、感染者数は今も増え続けています。
先日、日本感染症学会と日本感染環境学会が連名で「軽症者にPCR検査を推奨しない」と声明を出しました。これまた、少し遅いですが。
遅いながらも指針をきっちり示したことで全国の病院などはだいぶ基準が明確になり効率が上がることも期待できます。
現状では感染させないことは無理です。今の医療体制の目標はいかに死者を少なくするかです。そして、時間を稼いでワクチンの登場を待つ。
こういう大事なことをTVでも強調してほしいですが・・・
陽性率を見てみよう
これも毎度おなじみ厚生労働省が出しているデータから傾向を見ていきます。
04/18(土)12時現在のデータです。
RT-PCR検査での陽性率は 9795 / 111325 = 8.80% です。過去の記事で扱った数値では、6.84% → 7.06% → 8.01% → 8.80%(今回)です。
以前も言いましたが、日本の戦略では感染者数だけを見るのはナンセンスです。無症候の感染者がわんさかいますし、数日の発熱で終わり検査を受けていない軽症の人もたくさんいるからです。
ここの陽性率データでいえることは、2点。
検査数がそこまで変わっていないのに陽性率が上がっているのは、検査がうまくできるようになった、あるいは、RT-PCR検査に回す患者の選別がよくなったということでしょう。
「日本はなかなか検査をしてくれない」ですが、これだけ、”相当疑わしい”人に絞って検査をしても陽性率は8%なんです。これが現実です。
PCR検査は ”偽陰性” が結構あります。(数値は明言されていません、3割とも)
また、ウイルスの死骸であっても遺伝子を増幅して「陽性」となります。これは”偽陽性”です。このようにPCR検査は万能じゃないのです。
死亡率を見てみよう
死亡率は以前からほとんど変わっていません。1か月前よりは低くなっています。というのも軽症の陽性患者が増え、分母が大きくなったからでしょう。
人工呼吸器管理などが必要な重症患者も今入院している患者のうちの2.46%という低さです。世の中に検査していない無症状陽性者がたくさんいることを考慮すると実際の重症率はもっともっと低いわけです。
いま、この死亡率も低く抑えられている現状を続けるためには「重症者救命を最優先」とする今の方針で今の日本でPCRをどんどんやることが間違いなことは明白ですね。
言い忘れましたが、退院してる数もどんどん増えてること、TVでは取り上げられませんが、これもよくチェックしてください。
韓国総選挙
さて、話が変わって、韓国総選挙です。
韓国では以前の記事で書いたように兵役代わりの公衆保険医の頑張りや、ドライブスルー方式、選別診療所、さらには感染者をGPSで知らせるアプリなど日本ではそのまま取り入れることはできないやり方で感染を封じ込めました(まだわかりませんが)。
▼韓国での検査についてはコチラ▼
韓国では自粛による反動からか先週くらいから夜の街にも活気が戻りたくさんの人が街に出ていました。ワクチンがないいまの状態ではまだ免疫を持っていない人が多数いるわけですので、まだまだ予断は許せません。
そんな中、4月15日に総選挙が行われました。この時期にやるなんて強気やなと思いますが・・・
コロナ対策で文在寅大統領の支持率は急増、ギャロップ(という韓国内でもあまり信頼されていない会社)のデータでは60%にも上るといわれています。
その圧倒的な支持率のもと、選挙を推し進めたい与党・共に民主党(더불어민주당)の意図が感じ取られるのですが・・・(笑)
結果、与党が180議席(6割)を獲得し、大勝したワケです。。。
ま、選挙直前に文在寅大統領が国民に各家庭に100万ウォン(9万円)を緊急災難支援金として支給すると発表しました。これも与党大勝の大きな原動力になったのは間違いないでしょう。(正確には収入が上位30%の家庭は除くとなっています。)
これに対して女優のチャン・ミイネ(장 미인애)さんが「そんなんするお金がどこにあるのよ、ムカツク」と言って非難しましたが、月娼*2に叩かれました(笑)
民衆の高い関心
なんと、今回の総選挙は投票率 66.2%という日本では絶対あり得ない高さを記録しました。はい、韓国での政治というのは「国難」で大きく揺れ動くのです。
前政権・朴槿恵大統領が罷免されたのはセウォル号事件でしたね。このときもいわゆる ”黄色いリボン運動" で国が大きく揺れました。そのとき朴槿恵政権への批判でのし上がってきたのが文在寅さんです。
なぜ韓国ではこんなにも政治関心が高いのでしょうか。
それは1987年、ソウルオリンピックの1年前でした。それまでは軍事政権だった韓国で反政府・民主化運動がおこり、学生デモが過熱化したのです。いまの香港みたいな感じです。
▼香港の学生デモについてはコチラ▼
このとき政府としても学生デモで翌年のソウルオリンピックが中止になったら大変だ~という危機感を持ち、仕方なく盧泰愚(ノ・テウ)大統領が民主化宣言をしました。
この成功体験で韓国では、「自分たちの力で国を変えられる」という意識が高まり、今もデモがたくさん行われています。
日韓関係はしばらく…?
文在寅氏の両親は北朝鮮から朝鮮戦争の時に避難してきました。「だから共産主義」というのは違うと思います。それがイヤで逃げてきたのですから・・
民主化デモに参加し、拘束された経験もあります。その後弁護士となり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏の弁護事務所に入りました。
盧武鉉氏が大統領となった後は2007年に大統領秘書室長(=側近)に就任しました。盧武鉉氏は大統領退任後に自殺しましたが、その時に文在寅氏は ”敵討ち” で政界入りを決めました。
基本の政治スタンスは「反財閥」「反日」「反米」「親中」との評価がされています。韓国や日本国内では「従北」という言葉も使われています。
今回の総選挙で文在寅大統領のいる共に民主党が過半数を取ったので、政権運営は楽になります。今後も冷え切った日韓関係がしばらく続くのではとみられます。
ま、今の日本にとっては日韓関係うんぬんよりもコロナ対策が優先ですね。