緊急事態宣言後初の週末は”自粛ムード”でなんとかこのまま感染拡大の速度を遅めて医療崩壊を防ぎたいところです。
前回の記事では日本人がようやく本気モードに入ったことについて書きました。
▼前回記事はコチラ▼
時間とともに新たな情報が出てきたり、フェイクニュースが流れたりある中で、もう一度確認しておきたい事柄を見ていきましょう。
- 医療崩壊迫る?!
- 相談・受診のタイミング
- 新型コロナウイルスの予防
- 「小さい子供が心配」
- リスクが高い人は?
- 重症化率や致死率は?
- ウイルスの変異について
- 日本人が比較的軽症な理由
- 明るいニュースは?
- まとめ
医療崩壊迫る?!
R0(再生産数)といって、一人の感染者が何人に移すかという数字は、欧州で比較的うまく行っているドイツで2.5くらいでしたが、日本は1.49だったわけですね。これは日本が徹底してクラスターつぶしを行なった結果得られた重要な情報です。
つまり、現在日本国内での感染拡大のメインは「検査数」を増やしていることにより軽症の陽性患者が増えているからです。これについては前回記事参照ください。
それよりも問題は医療関係者の感染です。院内には他の慢性疾患などで入院しているリスクの高い患者が居るわけでその人達に移ると重症化するおそれがあります。
また、医療従事者で感染が確認されるとその濃厚接触者は2週間の自宅待機となるのでスタッフがどんどん減っていくので、医療崩壊へと進みかねません。
ま、現状ではまだまだそんなことはありせんが。
相談・受診のタイミング
医療崩壊を防ぐためにも、日本の方針は最初から「クラスター探索」と「重症者探索」でした。これで行くしかないのです。
軽症(陽性)で動ける人がすぐに受診すると病院で他の病気の方に移すことがあります。もちろん熱が出たらしんどく一刻も早く受診したいわけですが、医療崩壊が起こるとスペインやニューヨークみたいになりかねません。
厚生労働省が目安で出しているものをまとめました(上図)。これは今元気な人も頭に入れておきましょう。
この「4日の発熱」というのも理由があり、普通のウイルス性の感染症は2-3日で解熱しますし、仮に新型コロナウイルス感染でも軽症例では同様に2-3日で解熱するからです。
新型コロナウイルスの予防
一般でできる範囲はとりあえず頻繁の手洗いです。マスクも予防効果は低いとされますが可能ならしましょう。ワケのわからん「〇〇茶が効果アリ」とかは黙殺でいいです。(笑)
アルコール消毒(アルコール度数70度以上のウォッカも可)もできればいいですが、石けんでの手洗いでコロナウイルスは死にます。詳しくは過去記事(↓)参照ください。
▼COVID-19についてはコチラ▼
「小さい子供が心配」
今中国から出てる論文などでは「小児は無症状であることが多い」とか「重症化しにくい」とされています。とりあえずは手洗いさせることです。
過去のコロナウイルス感染(SARSやMERS)でも小児は重症化しにくいとされていました。
▼SARSとMERSについてはコチラ▼
あと、母乳からの感染の報告はありませんのでさほど気にしなくても大丈夫でしょう。ただし、自分に咳などの症状があるときは必ずマスクをして母乳をあげてください。
リスクが高い人は?
今わかっているのは、高血圧、糖尿病、慢性腎臓病、心疾患、COPDなどの患者はリスクが高く重症化しやすいです。過去記事でも書きましたが喫煙によりACE-2受容体と呼ばれるものが肺に増え、そこに新型コロちゃんがくっつき感染するのです。(一説では喫煙で重症化リスク14倍とも)
ACE-2受容体は血圧の調整に関与するものなので高血圧患者も重症者が多いのではとされています。
あと妊婦に関しては日本産婦人科学会の声明では、一般の人と感染のリスクも重症化のリスクも同じであるとしています。特段高くなることはないということです。赤ちゃんへの感染については報告がありますが、感染したのが生まれる前なのか生まれるときなのかがわかっていません。ただ、重症化はないとされています。
重症化率や致死率は?
再三このブログで言っていますが日本の検査の方式では、「感染者数」のみの報道は無意味だし、単に不安を煽るだけです。そして厚生労働省も各自治体も検査数をHPで公開しているのでメディアが意図的に報道していないとしか思えません。
実際はそのうちの死亡率や重症化率を見ることが重要です。
アメリカのJones-Hopkins大学が出している世界のデータでは04/12現在、全感染患者数が177万1514人で死者が10万8503人なので死亡率は6.12%となります。
同じデータで日本国内では感染者16,005人で死者が99人なので致死率は1.65%ということになります。
実際は検査していない軽症陽性がもっともっといますから日本の致死率はもっと低いです。
ウイルスの変異について
最初2種類(S型とL型)のウイルスがあると言われていましたが、最新の情報では3種類(A~C型)といわれています。
日本はA型(S型)が主だったので重症者が少ないと言われてきましたが、最近その元となった中国の論文が4月に入って「L型の方が感染力が強い」の部分を修正しました。
C型はB型が変異したものですが、シンガポール経由で欧州に入ったと見られています。イタリアで暴れ散らかしてるのはこのC型。ドイツはB型と言われています。
とりあえず日本国内での目下の心配は、3月末に欧州に行って帰ってきた大学生ら感染者らがC型ウイルスを日本に持ち込んでいないか?そしてそれが大暴れしないかです。
大学生は大人と言えどまだ子供でもあります。(自分がそうでした。) ところで親はこの時期の欧州行きは止めなかったのか?ということも気になりますが・・・
日本人が比較的軽症な理由
色々言われいます。
最近面白いのが、大気汚染がひどい国は重症者が多いという説です。しかし韓国はPM2.5で毎年苦しんでいますが比較的軽いのでどうなんだろ?と思いますが・・・
BCGが有効ではないか?という話このブログでも何度か触れましたね。過去記事をご参照ください。
▼BCGは有効か?▼
最後の「すでに免疫がある説」ですが、新型コロナウイルスは昨年の11月くらいから発生したのではないかとされてきました。で、最初のA型(またはS型)が中国からの観光客とともに日本に入り無症状または軽い風邪で終わった人が多いのでは?という説です。
僕は一理あると思います。自身も10月末~12月頭にかけて2回風邪をひきました。普段では考えられません。免疫異常の無い人間が毎月風邪をひくなんて。
2回目の方は1か月ほど続くしつこい咳があったのを覚えています。もしかして・・・
明るいニュースは?
あります。
まず、島津製作所が診断キットを4/20から発売する予定だそうです。2つめはイギリスのボリス・ジョンソン首相が退院しましたね。3つめはエボラの薬・レムデシビル投与で重症患者の7割で改善を認めたそうです。抗インフルエンザ薬のアビガンについてもアメリカで治験が始まります。
▼アビガンについてはコチラ▼
最後にアメリカと中国の論文から、「新型コロナウイルスは高温・多湿で感染力が弱まる」と発表されています。ただし、弱まるだけで0になるワケではありません!
ブラジルやインドネシアなど暑い国でも流行していますので、気候は1つの要素に過ぎないと考えるべきでしょうか。医療水準や衛生面も重要。
一方で反論する人たちもいます。中国の温泉で集団感染があったのです。
私見ですが、これは公衆浴場の施設利用者にクラスターが見つかったのです。浴槽内で移ったわけではないでしょう。あの環境では湿度が高すぎてさすがにウイルスは空中浮遊できません。なので、脱衣所や休憩所で移ったと考えるべきでしょう。
まとめ
さて、コロナ感染の情報は溢れていますが、少しまとめてみました。
ちゃんと元のソースは調べています!
みなさんはどうお考えでしょうか?
次回は、日本とアメリカ、韓国の状況を少し比べてみましょう。
近いうちに・・・笑