連日、感染者数が増加しているというニュースが流れていますが、実は世界中で同じ傾向なのです。世界ではなんと1日に26万人以上、アメリカでもどんどん増えて1日に7万人を超える新規感染者を出しているわけです。
今回は、語学テーマ抜きで、新型コロナさんについて、難しいことは抜きに誰でもわかるように説明をしてみたいと思います。
RNAウイルス
まず、ウイルスの型を大きく2つに分けて、DNAウイルスとRNAウイルスというものがあります。これは遺伝情報の型の違いです。
細かい説明は抜きにして、コロナウイルスは、インフルエンザウイルスと同じRNAウイルスに属しています。
RNAウイルスの特徴は ”不安定さ” です。それゆえ、変異が起こりやすいんです。
絶えず微変するので、私たちは毎年風邪を引いたり、インフルエンザになりますよね?それは微々たるマイナーチェンジなのですが、まれにフルモデルチェンジします。
新型インフルエンザとか今回の新型コロナというのはフルモデルチェンジしたということです。
コロナウイルス
コロナウイルスというものは今年有名になりましたが、別に新しいわけではありません。もともと私たちが風邪を引く原因となるウイルスの1つです。
コロナウイルスで人に感染する型はいままで6つわかっており、今回の新型コロナウイルスが7つ目ということになります。
そのうちSARS(2003)、MERS(2015)とともに今回のCOVID-19(2019)はフルモデルチェンジにより人類にダメージを与えたというわけです。
今回の新型コロナウイルスはSARSウイルスと構造がかなり類似しており、2代目という意味も込めて SARS-CoV-2 と名付けれました。
COVID-19というのはこのSARS-CoV-2というウイルスにより起こる病名ですので、区別しましょう。
▼SARSについて▼
感染力と毒性
ウイルスが変異する度に注目する点はこの2つです。感染力と毒性。
今、連日感染者数が急増しているのは、もちろん検査が増えているのもありますが、今流行しているウイルスの感染力が強いからです。毒性についてはもう少し時間が経たないとなんとも言えません。(強い症状の人が増えるのかどうか・・・など)
同じRNAウイルスのインフルエンザウイルスと比較してみましょう。インフルエンザは感染力強く、毒性も強いです。毒性が強いと強い症状が出ますので、ほぼ皆さん発熱と咳、鼻水、咽頭痛などの症状が出てくるわけですね。つまりわかりやすい。SARSもそうだったので比較的抑え込みやすかったわけです。
しかし、新型コロナさんは毒性が弱いことから、無症状で終わる人が多いということがわかっています。逆に言うと感染してもわかりにくいといことです。
これが非常に厄介で、誰が感染者かわからず感染がどんどん拡大する原因となります。
夏の感染
インフルエンザや風邪は冬に多く、夏は少ないですよね?それは空気が乾燥していないからです。喉の粘膜も湿っており、正常に機能しているからです。またウイルスも高温・多湿では実力発揮しにくいようです。
しかし、夏でもインフルエンザウイルスはいますので、当然発生します。冬ほど大流行がしにくいだけです。無症状感染もあります。(←調べないだけです)
コロナも同じです。無症状で感染している人が多くても不思議でないです。
また、エアコンの効いた室内は高温・多湿ではないことを忘れずに!
自然免疫と獲得免疫
検査と言えばニュースでよく聞くPCR検査と最近耳にする抗体検査。
まず、PCR検査といのは、「現在感染しているか」どうかを見る検査です。2月に感染した人は今はもう検査しても陰性です。
抗体検査というものは「過去に感染したか」を見る検査です。ここしっかり区別してくださいね。
さて、もう少し踏み込んで学んでみましょう。
免疫を2つの段階に分けて、自然免疫と獲得免疫について学びましょう。
通常、細菌やウイルスなど外敵が侵入したときに最初に起こるのは自然免疫と言います。自然免疫は普段から体内をパトロールをしており、外敵侵入時に初期攻撃を行ないます。このときはまだ相手の正体はわかりませんので、「とりあえずの対応」となります。
自然免疫が頑張っている横で、免疫に関係するタンパクが働き、抗体を作って強力な攻撃を行なうのが獲得免疫です。これは、だいたい感染して数日後に機能し始めます。
抗体ができると次に来たときに強い攻撃が簡単になります。
抗体ができない?
さっきもお話ししたように、新型コロナは毒性が弱いので、無症状で終わる人たちが多いのです。こういう人たちは、第一段階の自然免疫のみで外敵を退治できてしまっている可能性があるのです。
自然免疫の段階で退治されてしまうと、獲得免疫が起こらず、抗体が作られないのではないかという仮説があります。
つまり自然免疫が強いと感染しても抗体が作られないし、症状無く終わる人も増えるのではないかと今考えられています。
先ほどの図にも書きましたが、抗体検査の結果がロンドンで16.7%、ニューヨークで12.3%なのに、東京 0.10%, 大阪 0.17% という圧倒的な低さは日本人の自然免疫が強い可能性を示唆します。
これがBCG日本株の効果なのかどうかは証明されていませんが、新型コロナの死者や重症者に少なくとも人種差があるのは紛れもない事実です。
重症化について
有名人が何人か亡くなったことと連日のワイドショーで"専門家(?)"やコメンテーターがさんざんテキトーなこと言って恐怖だけ煽ったので、重症化してたくさんの人が死ぬと思われているかもしれません。
一般には1万人とか2万人に一人のレベルで重症化するという風に考えられています。重症化しやすい人は、肥満や高血圧、糖尿病、高齢者というのは皆さんもうご存じですね。
あと、A型は重症化しやすく、O型は重症化しにくいという報告もあります。私はA型です(笑)
日本の致死率は、5%弱くらいです。しかし、実際の陽性患者(無症状も含める)は何人いるのかわからず、報告されている数の10倍とも100倍とも言われています。
そういうい意味では本当の致死率はもっと低いけど、ちゃんとした数字はわからないということです。
ところで重症化する理由は実は自分の免疫の暴走なんです。これ、意外ですよね?メカニズムはまだ解明されていませんが、相手を攻撃しようとしている自分の免疫細胞がブレーキが効かなくなって肺を焼け野原にしてしまうということです。
現在の日本の状況
いまの、急拡大は第二波と言ってもいいのでしょう。
陽性者が増えているのは検査が受けやすくなったことも大きいですが、実際に感染が急速に広がっているのも事実です。
現に検査数(分母)が増えたため、検査をしたうち陽性の割合は春よりも減って3-4%になっていますね。(4月は7-8%)
また、前回もお話ししましたが、陽性患者が増える中、重症者や死亡者は増えていません。これは、感染者の7割近くが20-30代だからでしょう。他に弱毒化したのでは?という説もありますが、コレに関しては確たる証拠はありません。
しかし、段々と高齢者にも移りつつあります。そりゃそうですよね、若い人と老人が接することなんて、病院や老人ホームでは普通ですからね。
また、今日本や韓国で広がっているウイルスの型はGH型という、欧州から来たもののようです。初期のウイルスの6倍の感染力があるとも言われております。毒性についてはまだわかっていません。
空気感染について
TVなどでも取りざたされている空気感染の可能性についてはまだわかっていません。ただ、感染力が強ければ、ウイルスの周りのわずかな水分がなくなった後も感染力を維持し、軽くなって空気中に浮いて移動できるということです。
しかし、これも ”一定の条件下で起こりうる可能性” が言われています。たくさんクラスターを出している場所を考えると換気の悪い場所ですね。
いずれにせよメインの感染経路は飛沫感染と接触感染です。空気感染がメインならば電車通勤が多い日本ではもっと悲惨なことになっているでしょうし。
私たちにできることは、換気のできない部屋にたくさんで集まらない、つまり『3密』を避けることですね。要はいままでと変わりません。
これから先について
段々と高齢者の感染も出始めています。
高齢者は重症化しやすいですので注意が必要です。一般に感染してから2週間後くらいに重症化することが多いので、7月末からの重症者の人数などをよく見る必要があります。
いま、検査数が増えていることで懸念は、陽性となった人の隔離方法です。春とは変わって、いまは軽症はホテルですが、その軽症も増えると溢れてしまうわけです。
無症状は自宅待機にしたとして、若者で無症状が家の中にきちんとずっといるでしょうか?
きちんとした隔離できないならば無症状者にPCR検査をする意味なんてありません。お金の無駄です。(PCR教の人がTV出てる限りは無理ですがw)
さて、私たちは『新規感染者数〇〇人』に一喜一憂しないことが重要です。前回も書きましたが、実際の感染者の数はわかりません。唯一ほぼ正確に反映されるのは重症者数や死亡者数です。(2週間以上遅れて出てくるので鋭敏ではないが…)
上図では実際の違反者数は知ることができませんが、検挙数や事故数はわかります。しかし、検挙数は警察のやる気や、時期によってまばらなので当てになりません。
▼新規感染者数に一喜一憂しない▼
さいごに
長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです。
ではまた(^^)ノ