マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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うなぎを食べて免疫もUP?

今日は土用の丑でうなぎを食べた方もおられるでしょうか。

このうなぎを食べる文化を作ったのは18世紀の蘭学者平賀源内といわれています(諸説あります)。

売れ行きの悪いうなぎ屋が源内に相談したら、『丑の日を利用して、”う”から始まるうなぎを食べるとよいと謳えばいいのでは?』とアドバイスを送ったそうです。

そして、うなぎは栄養源豊富なこともあり、夏バテに効きそうなこともあり、知らず知らずに文化に定着したようです。

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今日の話題

国産?中国産?

今年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、テイクアウトのウナギが人気なようです。

ところで日本で消費されるうなぎの半分以上は中国産です。過去には中国産うなぎからマラカイトグリーンという抗生剤の一種が見つかったり、養殖している池に成長ホルモンが混ざられているなどが報じられたこともありました。

個人的に中国産のうなぎは買わないようにしていますが、お店で出されるうなぎはわかりませんもんね。(笑)それは仕方ない、何も考えず食すのみ。。。

そういやす〇家も『国産』とは言ってませんし、おそらく中国産なのでしょうか。ま、あのレベルの会社なのでしっかりした検査をしていると信じて食べています。

言い出したらキリがないのですが、気になるものです。(笑)

 

うなぎの栄養価

さて、一般に栄養が豊富で精がつくと言われるうなぎですが、実際はどうなんでしょうか?

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うなぎの栄養価

うなぎはビタミンA、B1、B2、Dが豊富に含まれています。ビタミンA不足はお肌トラブル夜盲症*1になることがあります。

ビタミンBの不足は口内炎などのいわゆる一般的な”ビタミン不足”のイメージと、実は忘れがちですがメタボの原因にもなります。(笑)

というのもビタミンB2は脂質の代謝に関わるので、不足すると脂質がうまく代謝されず脂肪が蓄積しちゃうってことです。さらに、動脈硬化も進めちゃうので注意ですね。

ビタミンD紫外線を浴びる(=日光浴)ことで体内で生成できます。現代人は日光を浴びる時間が減っており、ビタミンD不足に陥りがちです。

ビタミンDは骨を強くしてくれる作用と、免疫力を高める作用も知られています。コロナ禍で、アメリカで『日光浴』が推奨された理由がまさにコレです。

他にもDHAEPAと呼ばれる必須脂肪酸も含んでいます。血液をサラサラにしてくれるEPAと子供の脳や神経系の発達に重要なDHAですね。

 

絶滅危惧種

ご存じの通りニホンウナギ絶滅危惧種に指定されています。

ウナギの生態系が完全に解明されていない為、完全養殖が難しいそうです。一応実験室レベルでは成功例はありますが、コストがすごいので実用化されないと。

なので、今は川に出てきたシラスウナギ稚魚を捕まえて養殖池で養殖します。

このシラスウナギの密漁が暴力団の資金源になっていることもわかっており、取り締まりも強化されています。

 

今年は豊漁

今年のシラスウナギ稚魚が豊漁だというニュースが春にありました。昨年の約90倍にあたるそうです。こうなると、ウナギの価格も下がることを期待したいのですが…

実際は、稚魚を養殖して売るようになるには1年~1年半近くかかるので、今年は下がらないですね(笑)

来年に期待ですかね~

 

英語で時事問題

ワクチンに期待?

東京都は本日237人の陽性患者でした。100台に下がったり、200を超えたり…

なので、この新規感染者報道に過敏に反応する必要はありません。

指標は重症者数と死亡者数

www.multilingual-doctor.com

さて、今日も英字記事を使って少し学んでみましょう。

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NHK world より一部引用

promising という形容詞ですね!これは『将来有望な』とか『期待できる』という意味です。 He's a promising diplomat. (彼は有望な外交官だ)という風に使います。

記事の内容をまとめると・・・

・新型コロナの世界的感染拡大によりワクチン研究が過熱

・オックスフォード大で開発中のワクチンが期待できそう

という内容ですね。

 

抗体価が上がった

オックスフォード大学アストラゼネカで共同開発中の新型コロナウイルスのワクチンを1077人の被検者を2群に分けて、片方の群にワクチン投与したところ、その全員の抗体価が上がった(=抗体ができた)ことが確認されたそうです。

一部の参加者に副作用が見られたそうですが、注射部位の痛みや筋肉痛や発熱などはすべて軽度であったということです。

次の段階は 第3相試験と言って人数をさらに増やした大規模での確認となります。

 

自国開発も

さて、世界の人口は約60億人です。イギリスのワクチン開発がうまくいっても60億人分はそう簡単に準備できるものではありません。

世界中でワクチン開発が行われています。もちろんアメリカでも中国でも。

さきほどご紹介した研究はイギリスでの研究です。しかし、アメリカは12億ドルの資金提供を行うとしており、製造後3億回分のワクチンの提供の約束を取り付けているわけです。

”世の中 銭や” ということですかね。

つまり、日本も海外でのワクチンを待っているだけでは、どんどん後回しにされますので、自国での開発にも力を入れなければいけないわけです。

日本政府も国内での開発と生産のために1900億円の予算を計上しています。

日本では大阪の制薬会社アンジェス大阪大学の共同開発が行われており、6月末に30人を対象にした小規模治験が開始となっています。

なんとしてもいい結果が得られて次の人数を増やした治験に進んでほしいものです。

 

最後に

世界中で感染の速度が一気に上がっています。

早くワクチンができることを願うばかりですね。

 

今日はうなぎを食べて暑さに勝ちます!笑

 

ではまた(^^ノ

*1:暗いところで目が見えなくなる