毎年この時期は風邪やインフルエンザが流行します。
今回はインフルエンザについてわかりやすくお話ししますね。
インフルエンザの由来
インフルエンザは昔大流行したときに ”天体系の影響 = influenza (influenceのイタリア語)”と考えられていたんですねー
インフルエンザの種類
インフルエンザウイルスにはA, B, Cの3タイプあって
それぞれザックリ特徴を言うと・・・
・A型(12月-1月に多い)
・・・高熱、関節痛、肺炎、脳炎など症状が激しい
鳥インフルエンザや豚インフルエンザもこの一種
・B型(2月ごろ)
・・・腹痛、下痢などお腹の症状
・C型・・・幼児、軽症
※ほとんどの人は一度かかると免疫が一生続く
つまり、毎冬流行るのはA型とB型なのです
インフルエンザ予防接種
毎年、WHO(世界保健機構)が今年のインフルエンザの流行を予測して、それを元にワクチンを大量に製造するのです。そう、あくまで予想なので外れることもあるのです(笑)
しかし予想が外れても予防効果は少なからず期待ができるとされています。
冬に流行する
なぜ、冬になるとインフルエンザは流行するのでしょうか。もちろん季節(気温)の変化で自律神経がやられるってのも一理あります。
最大の理由は
・インフルエンザウイルスは低温・低湿度が好き!
これに尽きるんですねー
だから寒くて乾燥した冬に活動が高くなり、さらに湿度が低くウイルスを覆う水分が少なく軽くなると空気中に浮遊する時間が長くなります。
冬に流行する理由、おわかりいただけましたでしょうか
受診するべき?
12~2月に流行するインフルエンザ。
発熱(38℃超)、関節痛、倦怠感(だるい)これらの症状があればインフルエンザかもしれません!
すぐに病院に行って調べなきゃ…?
発熱後すぐ受診はNO
インフルエンザの検査は体内のウイルス量が増えてからでないと陽性と出ないことがあります。
受診は発熱後6時間以上経ってからがよさそうです。
インフルエンザの治療
まず、「かぜ」に特効薬はありません!
細菌の感染症には色々な抗生剤がありますがウイルスの感染症は効く薬が少ないのです。(かぜはウイルスが原因です)
ところがインフルエンザウイルスには薬があるのです
※発症後48時間以内に!
1)タミフル
※異常行動などの報告があり、小児には使いません。
タミフルは5日間内服します。
2)イナビル(吸入剤)
これは1回きり吸入でいいんです。
※リレンザという吸入薬もあります。
3)ゾフルーザ
2018年03月に発売された薬なのですが
なんと1回内服でいいんです。
誰がどう考えたって最高な薬ですね~~
2019年に入って続々と’’耐性株’’という言葉が新聞に載っていました。要するにウイルスが変化し薬が効かなくなるということです。
感染症学会や小児科学会は
「12歳未満の患者への積極的な投与を推奨しない」
「12歳以上には現時点では推奨・非推奨は決められない。」
と言っております。
自分でできること
・安静、隔離、マスク
・水分補給
・室温と湿度を上げる
<元気になったら>
解熱後2日間は自宅安静してください
※しばらくはウイルスを排出しています
うがい
日本ではかつてから風邪の予防にうがいをする習慣?がありますが海外ではありません!
また、ウイルスが喉に付着してしまうと短時間で呼吸器系に吸い込むので1日数回のうがいではとても追いつかないんです。
なので、現在ではうがいの優先度はかなり低いんです!
マスク
ちなみにマスクですがこれも感染した人がするのは効果があるとされていますが
予防の意味では効果はあまりないといわれています。
※新型コロナウイルス感染症ではマスクの重要性が再認識されました。それは無症状感染者でも唾液内にウイルス量が多く、感染させうることがわかったからです。
つまり、自分の予防というより、万一自分がかかっていた時の為の相手への配慮ですね。
ヨーグルトで予防?
毎日ヨーグルトを食べる人はインフルエンザになりにくい?!
ザックリ言いますよ・・・
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が免疫細胞の1つ(NK細胞*1)を活性化することがわかっています。このNK細胞はウイルスやがん細胞を攻撃してくれる役割をもちます。
CMで見かける 〇-1ヨーグルト とかいうやつですね(笑)
ちなみに腸内細菌はいまHOTな話題でアトピーの改善も研究されています。
手洗いとヨーグルトで予防しましょうか~笑
もちろん予防接種もね~
*1:Natural Killer 細胞