週末からまた寒波が日本列島にやってくるそうです。
雪のめったに降らない都市に住んでおり、今までタイヤもスタッドレスに履き替えたことはありません。大学病院で勤務していると、教授や講師、助教とか肩書のある一部の医師以外は日雇いの非常勤”薄給”なのでみんな医局から派遣された病院の当直業務などに行きます。
▼医師の当直事情について▼
僕が毎週木曜日に行く当直は山を越えて北側に45分ほど行くので気温もココより4℃くらい低いんです。早朝は路面凍結の恐れもあるので、明日はやや不便ですが電車で行くことにします。
電気新規契約停止?
さて何度も寒波が押し寄せる2021年ですが、昨日のニュースでこういうものがありました。
僕の頭に最初によぎったのはおなじみの"楽天の改悪"でした。
楽天経済圏に暮らしている僕は楽天証券、楽天銀行、楽天でんき、楽天モバイル、楽天トラベル・・・あらゆるものを利用していますので、改悪は大きな問題です。
※注※ 楽天市場は自粛生活の影響でめちゃくちゃ売上が好調のようです!
※注2※ 電子マネーEdyと楽天カードの人気ぶりは変わりなし。
楽天経済圏での改悪の例
ここ最近、楽天ゴールドカードの改悪が発表されたり、楽天リワードの繰り返す改悪などがあったので気にしていました。これは楽天モバイルに相当お金をつぎ込んでいるためだと考えられています。
いずれにせよ
楽天ゴールドカードを4月以降持つメリットはないです。楽天市場で年間50万円以上使うような方はプレミアムカードに、それ以外の人は普通の楽天カードに変更しましょう。
楽天モバイル
元々はdocomoから回線を借りて安く売る格安sim(MVNO)だったのですが、自らで電波を飛ばし、キャリア(MNO)となる道を選びました。
既存キャリア3社(D・A・S社)の高すぎる携帯料金を何とかしたい菅政権の肝いりの政策で楽天に期待されたのは ”安い価格設定”でした。
楽天モバイルのメリットは圏内ではデータ通信無制限、通話し放題*1で2980円という安さです。(auローミング時は 5GBまで高速通信、超えると 1Mbps*2)これはすごい安さということで話題になりましたね。さらに300万人は1年無料!(←僕も今これ、残り3か月)
楽天の電波がまだ入らない地域でも、データ通信はあまりせず、通話を頻用する人はメリットがありますね。さらに、楽天SPUも+1倍になります。
しかし、実際は暗雲が立ち込めているのです。思うように契約が伸びていなったのです。多くの人が気にしたのは”通信安定”でした。
参入したばかりで電波を飛ばす基地局が他のキャリアと比べ、まだ圧倒的に少ないんです。それを補うためにauからローミングしながら、基地局建設を進めているところです。
急ピッチで基地局の建設が進んでおり、東京・大阪はほぼ楽天エリアになりました。しかし、楽天モバイルが抱える通信の問題の核は基地局の数でカバーできません。
プラチナバンド
プラチナバンドというのは 800MHz周辺の周波数のことをいいます。特徴は、建物の壁などの影響を受けにくいんです。
在来3社はプラチナバンドを割り当てられているのですが、楽天は割り当てがないのです。となると、プラチナバンドがない楽天モバイルでは、屋内や建物に囲まれた場所が弱いんです。
ソフトバンクも当初は「つながりにくい」という汚名がありましたが2012年にプラチナバンドをgetして今の地位を築いています。
そこで、楽天モバイルは現在総務省にプラチナバンドの割り当てを要請しています。
梯子を外された楽天モバイル
最初は国から、価格破壊の期待を持たれて参入した楽天モバイルですが、プラチナバンドを割り当てられていないという現状。
さらに、国からの圧力でなんと他の3キャリアがahamo, povo, Softbank on LINE というほぼ同じような20GB/月+5分通話放題の内容のプランが発表されました。(povoは通話はオプションです。)
これ、安さが売りの楽天モバイルをつぶしに来ていますね。さらにたくさんある格安simも淘汰されてしまう可能性があります。
国としては、「おー、これで携帯料金が安くなった、よかったよかった」と目標は達成したものの、楽天モバイルは完全に「梯子を外された」状態です。
モバイルは関係なかった
こんなそんなで、楽天モバイルは窮地に陥っており、ポイントばら撒き作戦をやっているんです。そのために、他の楽天のサービスの改悪が起こっているという状況かと。
楽天でんきの話も、どうせこの流れかと思いきや・・・違ったんですΣ(・□・;)
なんと寒波とコロナ禍の在宅勤務での電力需要が高まり過ぎたことが原因なんです。たしかにこの冬は寒すぎますね。
そして、新電力と呼ばれる、まぁ、電気の格安simみたいなもんですが、電力自由化で楽天、au、大阪ガスなど他業種が参入しました。
▼電力自由化について▼
電気は、作る⇒送る⇒売るの3段階あるのですが、主には最後の『売る』が自由化されたわけです。まさに格安simと同じですね。
んで、今回はこの新電力と言われる、小売業者は東電や関電から電気を買わうんですけど、その価格が高騰していて、これをお得に売ると大損してしまうという経営判断ですね。故に新規契約を一時停止と。
※尚、3月の電気代が値上げになることが発表されています。
電気代高騰の理由
この電気代が高騰している理由はさっき言った執拗な寒波と在宅勤務などでの電力需要急増が答えになるのですが、実は他にもあるようです。
そういえば、1月10日に電気事業連合会が「節電のお願い」をやってましたね。この時代に電力不足??と耳を疑いました。笑
たしかに大雪などもあり一部の地域では電力需要が高まったのは予想も易いですが、なんと全国的に”停電一歩手前”まで来ていたようです。
火力発電には液化天然ガス(LNG)を使うのですが、コロナ禍でタンカー輸送などが滞り、調達に手を焼いているのです。さらには、”ゼロコロナ”の中国がいまLNGの爆買いをしているようで、その影響もあるそうです。
中国は年末、一部地域で暖房禁止令が出るほど電力が逼迫していました。それはオーストラリアとの関係悪化により石炭が入手できないからでした。だから、今LNGを爆買いしているのかな。。
▼中国の停電の理由▼
さいごに
いかがでしたか。
ドコモ、au、softbankの3キャリアが激安プランを示したことで、第4のキャリア・楽天モバイルは相当打撃を受けそうです。それだけではなく、あまたある格安simも『通信安定性』のあるキャリアへ客を奪われることが想定されます。
しかし、これは結局また3社独占・談合の時代に戻ってしまうという顛末。
同じように電力自由化で他業種が参入しましたが、今回のような異常な電力逼迫⇒電気代高騰があると、小売店は買い付けができなくなります、赤字になるから。こういう不信感ができると、また原点回帰して関電・東電に行く人も一定数いるでしょう。
まったく時代の流れと言うのはよくわからんもんですね。
では、また(^^♪