マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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医師の当直事情~大学病院編~

初ブログです~~~ 

 

さて、1つめの記事は医師の当直に関する実態を書いていきます。

 

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今回は大学病院の医師当直について書きます。

 

 

<大学病院の医師の当直>

大学病院クラスの大きい病院では各診療科ごと、あるいは2-3の診療科グループごとで当直を回します。当然、教授は当直などしません(笑)

また、あまり緊急のないような科や人数の少ない科では当直ではなく、泊まらないオンコール体制*1を取る科もあります。

 

<当直の頻度>

ここ最近は、働き方改革の流れもあり、当直回数の上限などは病院で決められていることもあります。

 

例としては

  1. 【週に1回まで】
  2. 【月に4回まで】

等という風に決まっています。

 

<当直医の業務>

当直医は基本的に当直室(または医局)で待機しています。その間に病棟から急変や診察依頼*2があれば、病棟へ向かいます。

入院患者だけでなく、救急患者を診ることもあります。この忙しさに関しては同じ医師でも診療科によって違います。

 

つまり、普通に寝れるような科もあれば、逆にほとんど寝れない科もあります。もちろん日にもよりますよね。

 

<翌日は休み?>

当直医も翌日が平日であれば基本的にはそのまま勤務します。あまり眠れないまま、検査や手術をする医師が多いのも全国的には事実です。ここ最近は、「当直医は翌日の手術に執刀してはいけない」などのルールもできたりしますが、、、

 

意味深な空白

 

 

<ある意味ブラック企業?>

当直翌日に「では、私当直明けなので、お疲れ様ですー、お先です。」なんてことは日本ではありえません。医師があふれかえっている科なら可能かもしれませんが、稀です。

 

翌日に手術に参加しても電子カルテ上の手術記録には執刀医としての名前を載せず、その日は執刀していないことにしたりすることもあります。ブラックな部分でもあります。

 

日本のいわゆる『医師不足』のしわ寄せが来ているのです。

今後の働き方改革に期待するしかないでしょうか・・・笑

 

<Today's Word>

「働き方改革」は英語で??

 

 

work style reform という言葉がニュースなどで使われています。

ちなみに家の「リフォーム」はreformと言わず renovationといいます。 英語のreformは改革という意味で政治に使われる単語です。

 

 

それでは、今日はこの辺で~

 

 

*1:自宅待機で呼び出されたら病院へ向かう

*2:いまはPHSやiphoneなどで呼ばれる