異常気象により11月でも夏日を記録したり、この時期でも食中毒のニュースが出るという変な時代ですが・・・
『中国で○○が流行』というニュースは、だいたい日本より先に韓国で報じられます。
地理的に日本よりも中国に近く位置し、PM2.5を食らっていることもあり、常に警戒している表れでしょう。
さて、今回はマイコプラズマ肺炎が流行しているようです、見ていきましょう。
中国で流行⇒韓国へ
韓国の中央日報の11月11日の記事*1から見ていきましょう。
中国でマイコプラズマ肺炎が流行しているという話はチラホラ出ていました。
そして現在、中国では小児科がかなり厳しい状況に置かれているようです。
急速なマイコプラズマ肺炎の拡大、そしてコロナ、インフルエンザなど他の呼吸器感染症患者により中国全土の小児科の患者が飽和状態であると。
もちろん一定数重症化しますので、入院病床もひっ迫しているそうです。
さらに、抗生剤が効かないマイコプラズマ肺炎とも言われております。これは厄介。
陸続きの朝鮮半島では流入は時間の問題・・・
そうです、韓国でもマイコプラズマ肺炎の流行の兆しが出てきたのです。
危機に直面し、小児病院協会が声明を出しております。
既にインフルエンザの大流行で小児科病院は飽和しており、ここにマイコプラズマ肺炎の流行も加わると、コロナ爆増期のようにまた小児科診療が麻痺してしまう恐れがあると。
『薬の在庫を増やせ』
小児科がパンクするだけではありません。
マイコプラズマ肺炎は主にマクロライド系の抗生物質を投与するのですが、急速な大流行となると、在庫がすぐに底を尽きてしまいます。
上図の1行目の文言が、少し婉曲的なのでわかりにくいですが、要は中国で大流行して一定の薬の需要が増大すると、中国がその薬を買い占めるわけです。
となると、その後に流行した国ではその薬剤の入手が難しくなるということです。
そういえば、中国でコロナ爆発した去年、日本でのかぜ薬も買い占められましたね。
「落ち着いて」
有事に備えて準備をする必要がある!と国に訴えますが、同時にこの声明は国民を不安に陥れる可能性もあります。
パニックになると、コロナ初期でも見られましたが、マスクの買い占めやトイレットペーパーの買い占め?など変なことが起きてしまいます。
疾病管理庁は、コロナ流行前の、マイコプラズマ肺炎の流行時と比べるとまだ心配するような状況ではないと国民に冷静になるようにコメントも出しています。
オリンピック熱
マイコプラズマ肺炎は別名『オリンピック熱』と呼ばれていました。
4年に1回の周期で大流行を起こすことに由来していますが、近年はその周期は崩れています。
マイコプラズマ自体は細菌なんですが、細胞壁がなく、ペニシリン系などの抗菌薬が効きません。レントゲン所見も一般的な肺炎と異なるため”異型肺炎”として扱われています。
治療にはマクロライド系の抗菌薬を使用しますが、最近は耐性菌が増えているようです。
2023年初め、タイの王女(44)がマイコプラズマに感染し、不整脈が出て以降、長く昏睡状態にあることが伝えられています*2*3。
これ、当時は不謹慎な反ワクたちが勝手に「ファイザーワクチンで心筋炎」と嘘を垂れ流してタイ政府が否定したのですが、本来なら詳しい病状など公開したくなかったのに、反論のために公開することになったといういきさつですね。
感染症は、時に厄介な後遺症や合併症を引き起こすので、「かかった方がいい」なんてことは決してありません。
日本でも今後流行情報には注意しておきましょう。
では、また(^^♪