マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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医師の当直事情~中小規模の病院~

今回は病床数100床くらいの中小規模の病院での当直についてお話しましょう。

 

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大学病院など大規模病院の当直事情はコチラ

multilingual-doctor.hatenablog.com

 

市中病院についてはコチラ

multilingual-doctor.hatenablog.com

 

 

<小規模の病院の当直>

中小規模の病院といわれてパッとわかりやすい説明は 病院名にその地域の名前が入っていることが多いです。他には個人の名字が病院名だったりします。

 

ここでは医師の数もさらにさらいに減りますので当直医は基本的に1人です。(内科・外科問わず)

 

常勤医師が6人いるとしましょう。1か月は多い月で31日ありますので、単純計算でだいたい月に5回当直しなければなりません。また、この規模の病院は20代や30代の医師は少なく40代以上の医師が多いのも事実です。正直、この状況で当直を回すのはかなり厳しいし医師が辞めていってしまいます。

 

<当直を埋めるバイト>

この規模の病院は、常勤医師の負担を軽減するために非常勤医師(=バイト医)に当直に入ってもらいます

 

勤務形態はいろいろで

  • 「毎週月曜日の当直」
  • 「毎週水曜日の当直」
  • 「毎週土曜日の日当直(24時間)」
 

などで協力を仰ぎます。

 

<バイト医師>

 
多くは、大学病院など大きい病院に依頼して派遣してもらっています。ご察しの通り、大学病院医師は大学の当直の上にさらに、バイト当直もするので相当忙しくなります。
 
このような状況のため、医師のバイト代は高額になります。だいたいは一晩で諭吉さん 4-5枚前後ですかね。救急で忙しく寝れない病院などでは諭吉さん 7-8枚ということもあります。
 
 ちなみに休日は日当直*1もありその場合は単純に2倍ですね。
 
実は大学病院の給料は驚くほど安いため、バイトをしないと・・・(暮らせないことはないでしょうが) 医師としては相当辛いことになります。

 

<バイトonlyの医師>

上記のように医師のバイト代は高いので、 逆に言うとバイトだけで生きていくことも可能なのです。

もちろん、それでは専門科の技術などを得るのが難しいのでほとんどの人はしませんが、、、上司と合わず 辞めてしまった医師や病気のせいで通常の勤務が難しい医師などもいます。

 

<Today's Phrase>

「上司と合わず仕事を辞めた」を英語で?

 

 

 

I quit my job because I couldn't get along with my boss.

 

quit は 過去形も過去分詞形も quit のままです。

get along with 人 は ~とうまくやっていく という意味です。

それでは、この辺で

*1:24時間勤務