マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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中国の予定する6つの戦争

ロシアによるウクライナ侵攻から始まった戦争はいつ終わるのか・・・

さて、「21世紀にもなって戦争をする国があるなんて」と典型的な平和ボケ日本人の発想を私もしていたわけですが(笑)

ロシアだけではありません。

今回は中国が予定する6つの戦争『六場戦争』について*1学んでいきましょう。

経済成長と軍備増強

ここ20年ほどで中国は経済的に大きく成長し、今やアメリカと1,2を争う経済大国になりました。

同時に、その間に中国の覇権主義も大きくなり、インドとの国境紛争に、南シナ海でのいざこざと枚挙に暇がありません。

中国の経済成長と軍備増強

これは、経済成長でお金が増えた中国が軍備増強にお金を回しているからです。

そして、習近平の掲げる『中国の夢』というスローガンは、”中華民族の偉大なる復興”➕一帯一路で中国影響力の拡大という中国の野望を物語っています。

中国の夢とは

中国の軍事の話をすれば、多くの人は台湾有事を思い浮かべるでしょう。しかし、それだけではないのです。

2013年に中国で2番目に大きい国営メディア中国新聞網で報じられた『六場戦争』というものが未来の戦争について述べているのです。

六場戦争

内容としては、中国が栄光を取り戻すために今後50年かけて必ず戦う6つの戦争について書かれているのです。しつこいですが、国営メディアが書いてます!

栄光とはいつの話か?となりますが、1840〜1842年のアヘン戦争で失った中国の領土を取り返すための戦争だといいます。

失地回復、中国の決意

この記事と時を同じくして、中国のプロパガンダ映画「静かなる闘い」が国内外に公開されました。

その映画の中では、「アメリカは狡猾な敵国」として描かれており、中国の安定と主権を貶めるために政治介入文化侵食をするとしています。

国内向けでは、他国の干渉により失った土地を取り戻し、輝かしい中国を復興させようという内容で、そのためには戦争は避けては通れないものだというメッセージだと考えられています。

この6つの戦争は時系列で解説されています。

台湾統一(2020-2025)

台湾からすれば、『現状維持』を続けることが”国益”にかなうと考えてます。そうなると、台湾側からの平和的な中国統一への歩み寄りは期待できません。

そうなれば、中国側は武力行使しか手はないとしており、3〜5年の準備をしつつ、時が来れば決断が必要だと述べています。

台湾統一について

中国の先制攻撃に台湾は応戦し、日米も介入するでしょう。

介入程度にもよりますが、記事では中国がこの戦争に勝つと書いてあります(ま、負けるとか書けんわなw)。

そして、万一アメリカが中国本土への攻撃をした場合は、総力戦となりますが、6ヶ月以内に中国が台湾とその同盟国を壊滅させるだろうと言います。

アメリカが介入してきても勝利

アメリカが介入しなければ3ヶ月で台湾統一は成し遂げれるとも書いてあります。

この記事は2013年に書かれており、その後にコロナなどもあり、想定より遅れてはいるものの、近年中国による台湾周辺での軍事演習などを活発化しています。

2027年までに台湾侵攻?

アメリカは2027年までに軍事侵攻に踏み出すのでは?と考えています。

南沙諸島奪回(2025-2030)

中国による台湾の強制統一は、中国と領有権問題を持つ他の国々への警告として機能すると、中国は考えています。

すると、ベトナムやフィリピンはしばらく中国に対して警戒を強め、軍事衝突を避けるべく話し合いの場を持とうとするでしょう。

中国のゆすり

南沙諸島は、島と呼べるものでなく、岩礁などで、みんな必死で埋め立てて島にして領有権を主張しています。

強気の中国は、南沙諸島の権利を中国だけに譲るように主張します。

この海域を中国が支配すると、そこを通って各国に運ばれる石油の通行を支配でき、ひいてはそれを理由に他国に圧力をかけることだってできます。

また、この海底には大量の原油天然ガスが眠っていると考えられています。

南沙諸島は資源の宝庫

となると、ベトナムやフィリピンも安々と中国の条件を飲むとは思えません。はい、結論戦争です。

台湾戦争で敗れたアメリカは、表立っては出てきませんが、武器の提供などはするでしょう。

中国は、まずベトナムを攻撃し、周辺国に恐怖を与える作戦を考えています。
最近でも、中国はこの近くでフィリピン船の妨害をしたりと、少しずつ圧力をかけていますね。

南チベット再征服(2035-2040)

まずは簡単に歴史を振り返りましょう。

チベットは中国とインドに挟まれた国で、独自の文化圏を築いていましたが、の保護国となり守ってもらっていたという背景がありました。

チベットと中国とインド

その後、20世紀に入り、英国はインドを植民地化し、隣にあるチベット支配も狙いました。そして1912年辛亥革命で清が滅びると英国はチベットへの影響力を強めようとします。

清が滅びちゃった・・・

これが1914年のシムラ条約です。一応「チベット独立」を認めながらも英国の影響以に取り込むものでした。一応、中国にも配慮して、チベットを分割し、北側の外チベット(現在のチベット自治区)はチベットの『自治』を認め、併合しないことを条件に「中国さん面倒見たげてね」としました。

この時の国境線をマクマホラインと言います。

マクマホンライン

しかし、中国は、チベットはすべて中国のものという認識なので、このマクマホラインに反対しました。

チベットは資源豊かな地域であり、中国は非常に関心が高いのです。

1951年、中国は外チベットに侵攻し、中国に併合しました。その後、抵抗運動でたくさんのチベット人は虐殺され、独裁共産党では宗教NGなので、チベット仏教の寺院の多くも破壊されました。

南チベットも奪回??

さて、中国としては、現在インドが実効支配している南チベットも「元は中国のもの」で英国に無理やり奪われたもので取り返したいと考えています。

インドは、パキスタンとも国境紛争があり、『敵の敵は味方』ということで、中国はパキスタンと距離を縮めてインドに圧をかけています。

尖閣諸島と沖縄征服(2040-2045)

いよいよ私たちにも関係してきます。

尖閣諸島沖縄も同じく中国が確実に狙っている地域なのです。

中国側の見解はこれらの島々はそもそも中国の属国だったが、現在は日米に占領されているというものです。

『沖縄も尖閣諸島も元は中国の属国』

そして、日本は沖縄や尖閣諸島を占領しその資源を独占、中国の国益を損ねようとしていると見ています。

中国の力が大きくなる一方で、世界の警察のアメリカは力を弱めており、いずれ日本の支援を投げ出すだろうと予想されています。(あくまで中国の見解です)

「アメリカは日本を見捨てる」

中国がこれらの島に侵攻した場合、ロシアや欧州は中立的立場を取ると考えられ、6か月以内に中国は占領できるだろうと筆者は述べています。

地図を見るとわかりますが、中国が太平洋で覇権を取る為には、目の前に邪魔な島々があります。台湾や沖縄など・・・これらを自分のものにすれば太平洋は完全に手中に収まる。そういう意図です。

『邪魔な島々は併合すればいい』

中国の民間漁船に扮した中国軍がしきりに尖閣諸島付近に現れていることからも、日本は警戒しなければいけません。

モンゴル侵略(2045-2050)

チベットと似ています。モンゴルも内モンゴル外モンゴルに分かれており、内モンゴルは現在中国内の自治区となっております。

内モンゴルと外モンゴル

「モンゴルも元々中国である!」ということで、ここも取りに行きます。

中国が想定している侵略法は、住民投票です。

モンゴルの人に「中国に加わりたいか?」と問うわけです。

モンゴルで住民投票

いいですか、この時すでに台湾チベット沖縄が戦争で中国に併合されている状況です。NOと言えば、武力攻撃されるリスクが高いです。

・・・

それとも真っ向勝負に出るか。いずれにしても戦争になります、はい。

最後はロシア(2055-2060)

さて、仲睦まじいように見える、中国とロシア。

しかし、中国は最後に大国ロシアにも目を向けます。

中国は実はロシアに恨みを持っています。清の時代から、中国の領土だった地域を不正にロシアが占拠していると考えています。

『ロシアが中国の領土を不正に占拠』

2045年頃にはロシアは今よりさらに力を失っていると考えられ、潰すなら今という考え方でいます。

しかし、今までの小国とは相手が違います。の脅威もあります。

中国としては先制攻撃で、ロシアの核を”無力化”してしまえば、ロシアは怖くないといいます。

 

こうして、中国は2060年に偉大なる中国の復興を果たし、ユーラシア大陸の大半を支配するのでした・・・

 

では、また(^^♪