ロシアがウクライナに手を出しそうでアメリカらが警戒しているってニュースがありますね。今回はこれについて背景から学んでみましょう。
ウクライナ
ウクライナと聞いてまず思い浮かぶのは『世界一美女が多い国』です。金髪のきれいなお姉さんが多い国、まさに天国ですね(笑)
色々説はありますが、中世のヨーロッパでは美女は魔女狩りで殺されていましたが、だいぶ東にあるため魔女狩りがなかったからとか、諸説あります。
それはさておき、ウクライナについて簡単に学んでおきましょう。
上の図を見ると、ウクライナはロシアに接する国だとわかりますね。とりあえずここでは、ロシアの隣国であることがわかればOKです。
ソビエト連邦の登場
ここからはザックリと歴史を学びます。
18~19世紀にロシア~ヨーロッパまでを広く統治していたロシア帝国がありました。
しかし、1917年のロシア革命でロシア帝国は滅び、内戦に勝った共産主義者が統治することになりました。
ロシア帝国の崩壊で一時的には独立を果たしたウクライナなど近隣諸国は、最終的にソビエト連邦(1922年)に組み込まれてしまいました。ソビエト連邦は1国ではなく複数の国から成る連邦国家です。
ソ連では、レーニン→スターリンの2世代で共産主義を強め、『みんな平等』をめざし、土地は国のもの、自由な経済はさせないなどしていきました。
ソ連の強大化
好景気だったアメリカの株価大暴落から始まった世界恐慌(1929年)は、アメリカ以外の国にも波及しました。資源のない日本、ドイツなどの国では経済を立て直すためには軍事産業で盛り上げようと侵略戦争に舵を切りました。
世界恐慌が第二次世界大戦のきっかけになったとも言えます。
しかし、そんな中、ソ連だけは世界恐慌の影響を受けませんでした。資本主義では、価格は需要と供給で決まりますが、社会主義国では国が価格を決めるからです。また、ソ連は外国と貿易をしていなかったのも大きな理由です。
こうして、世界が苦しむうちにソ連はGDP世界第2位にまでなったのでした。
ソ連崩壊
さて、もうわかると思いますが、共産主義を追求とどうなるか。
頑張っても頑張らなくても給料は変らないし、自分の資産は増えない。それではモチベーションが保てません。さらには、国からの監視・弾圧にフラストレーションがたまる。
一方で、独裁者もいつクーデターで暗殺されるかという日々不安に駆られ、自分に反発しそうなものを次々と処刑にしました。理想とは程遠い地獄のような社会だったのです。
問題点を多く抱える国に終わりが来るのは時間の問題でした。
東西冷戦とNATO
少し時は戻って、ソ連は第2次世界大戦でうまく立ち回って、米ソ2大国の地位を保ちました。
世界は西と東に分断しました。米英が主導する西側の『自由主義諸国』はNATOを、一方でソ連とその衛星国はワルシャワ条約機構というそれぞれ軍事同盟を結びました。
こうして、40年以上に及ぶ東西冷戦が起こりました。
1991年にソ連が崩壊したことで、冷戦は終結しました。ソ連に属していた東欧の国の一部は自由主義を求めNATOに加盟しました。こうして、NATOはどんどん東側へ加盟国を増やしていき、ついにはロシアに接する国にまで達したのでした。
クリミア併合
ロシアにとって、隣接するウクライナはまだ影響力を及ぼせる最後の砦だったのです。
そんな中でウクライナでも西側陣営への加盟を求める声が大きくなり、2014年に親ロシア派の大統領が追放されました。その直後、怒ったロシアは行動に出ます。
クリミア半島は黒海に面しており、軍事的にも重要な場所です。1954年にロシアからウクライナに移管されました。しかし、住民の6割弱はロシア人*1です。
親ロシア派の武装集団がクリミアの議会を占拠し、クリミアのウクライナからの独立を決議させました。
そして、法律遵守アピールで、クリミアのロシア編入の可否について住民投票を実施し、可決されました。
EUやアメリカはこれを非難し、経済制裁を行っていますが、あまり効果は見えていません。
ロシア軍展開
そして、2021年末、12万人ともいわれるロシア軍がウクライナとの国境に配置され、ウクライナに侵攻するのではないかと危惧されています。
これに対してアメリカやEU側は抗議、ロシアはNATOの拡大をこれ以上やめるようにと要求しています。いまここ。
しかし、ロシアがウクライナへ侵攻するならば、既に奇襲攻撃しているはずです。軍を配備してから時間が経ちすぎています。
しかも、ウクライナの面積は日本の約1.6倍*2という広さ!これを制圧するのは簡単ではありません。わざわざ欧米を敵に回してまで、やるにはリスクが大きすぎます。
ロシアの狙いは他のとこにあると考えるのが自然な気もします。
▼バイデン氏とウクライナ疑惑▼
誰も望んでいない?
ロシアは、石油や天然ガスのある資源国で、欧州に天然ガスを売っており、ロシアの重要な収入源です。
逆に、欧州も昨今の地球環境への懸念から、将来のグリーン化エネルギーとして原子力と天然ガスを採択したばかりです。
アメリカも今年は中間選挙であり、バイデン政権はあまり芳しくない状況で、民意に反してウクライナに介入したくないのが本音でしょう。ま、だから、ロシアはこのタイミングに動いたと考えられますね。
しかしながらアメリカの消極的な態度を見て、実際侵攻する可能性は十分にありますね。最終的には旧ソ連の復権を狙っているでしょうから。
制裁があるでしょうが、ロシアからの天然ガスをストップすると欧州は広くエネルギーのダメージを受け、天然ガスの価格が高騰するとアメリカにも大きな影響があります。つまりあまり選択肢としてはない。
そこも見越しているのでしょうロシアは。
さいごに
ロシアがウクライナ国境に軍を配備し、要求している内容はNATOのこれ以上の拡大をやめることです。
ウクライナまでNATOに入ると、2014年にロシアに編入したクリミアでまた一騒動起こりうるからでしょう。また、ウクライナ内部に一部、親ロシア地域があるのでそこの利権を守りたいというものでしょう。
そして、もう一つ、ロシアの貴重な収入源の天然ガスの価格が上がることはロシア経済にとっては重要で、これも関係しているでしょう。
アメリカの消極的な姿勢を見て、ロシアがウクライナに攻撃する可能性も十分にあると思います。
では、また(^.^)ノ