『チカン アカン!』
こんなのを関西の人は目にしたことがあるでしょう。そう、大阪府警のやつです。
鉄道王国の日本では、昔から満員電車での“痴漢”が問題となっています。
今回はイギリス・BBCが1年以上かけた独自調査*1をしました。今回はこの記事をかいつまんで見ていきましょう。
日本の風土病
日本では毎年、数千人が痴漢容疑で逮捕されていますが、それは氷山の一角だと記事は紹介しています。ちなみに公表されているものでは年間3000件ほど*2です。
痴漢の犯人は、混雑にまぎれて自分だとバレにくい状況を悪用します。
また被害者の側の「騒ぎを起こしたくない」という心理につけ込んでいます。日本では、あまりはっきり堂々と発言することは『失礼』と考える風潮があるからだと。
こういったことから、イギリス政府やカナダ政府は、日本への旅行者向けに、痴漢行為について注意喚起しているのです。
治安もよく、落とした財布が返ってくる国だなんて素敵な話が聞かれる中で残念な事実。
まさに痴漢は日本の風土病として見られており、恥ずかしい限りです。
人気コンテンツ
日本のこの恥ずかしい風土病は、『コンテンツ』としても成熟しており、成人向けビデオのジャンルとしても非常に人気です。
そして、このジャンルの人気は日本を超え、他のアジアの国にも広がっているのです。
中国語サイトで頂不住というものがあります。これは、痴漢動画を売っているサイトです。撮影現場は日本、韓国、台湾、中国などです。
そのサイト上では、どのようにすればうまく痴漢できるかなどのアドバイスまで載っています。
そしてBBCの調査団はそのサイトで頻出の『齊叔』という人物に目を付けました。日本語に訳せば”チおじさん”。
調査団はこの男に関わる情報を洗い出すと、東京・池袋をはじめ日本につながることを確認しました。
チおじさんは日本に
売られている動画コンテンツの支払先は日本円での受取となっていました。
そこにはgmailアドレスがつけられており、そこからBBCはその人物を特定しました。
その人物は ”The Versus” というメタルバンドのボーカルで、中国生まれ東京在住の30歳、『ノクティス・チャン』という男でした。
2022年にバンドのスタッフが、ノクティスとバンドメンバーがポルノサイトを作っていることを発見し、中国版Twitter 微博(Weibo)で批判していました。
さらに、その投稿を追うと、ノクティスの金銭のやり取りも確認でき、『頂不住』の管理ページに関する情報も書かれていました。
覆面捜査
そこで、BBCの取材班はバンドスカウトを装ってノクティスに直接接触しました。
調査員は時間をかけ、何度もノクティスと飲みに行っては、親しくなり、情報を聞き出していったのです。
ノクティスの口から聞き出した情報をまとめると、頂不住はノクティスとバンドメンバーの2人が管理人をしているということ、そして、頂不住を作ったのはマオミという別の人物だということでした。
マオミもまた東京在住の中国人で、警戒心が強いというのです。
サイトを作った理由は、『中国ではセックスが抑圧』されており、そんな中で抑えられない欲望を、痴漢行為に見出しているというのです。
それゆえに、痴漢動画が中国で非常に需要が高いのだと。
そして、販売する動画はすべて『本物』で、見ず知らずの人に痴漢行為をしていることも認めました。
ノクティスはチおじさんではなく、どうやらマオミがチおじさんのようです。
ハムスター
頂不住を作ったマオミという人物はいったい何者でしょうか?
マオミ(猫咪)は『猫ちゃん』という意味ですが、周囲の者の印象は警戒心の強いハムスターだと。
BBC覆面調査員は何度も接触を試み、やっとのことでマオミにたどり着きました。
登場したマオミは痩せた27歳の青年でした。
マオミによると、1日に動画の収入は約10~20万円ほどだと言いました。
そして、調査員は、チおじさんについても確認すると、マオミがチおじさんであることを認めました。
有料会員は1万人以上で、ほとんどが中国人男性だそうです。
日本人に帰化したい
中国には14億人の人口があり、半分以上が男で、7億人います。
そんな男性をターゲットにした市場としては非常に大きいのですが、中国では成人動画などは禁止されています。そして、監視社会なので、そのようなサイトを運営すると政府に目を付けられます。
だからこそ、日本にいながら身を潜めてサイトを運営しています。
そして、中国の国籍を捨て日本人に帰化することも考えていたと言います。
中国政府からの監視を逃れ、中国人相手の痴漢動画販売で富を築き続けたいのです。
BBCの覆面調査員は、彼に、その事業へ投資をしたいと話すと、マオミは振込先に彼のキャッシュカードを見せました。
警戒心の強いハムスターのミスです。実名がバレました。
その後、BBCは本人に取材の事実を告げると、彼は早々と日本から出国していったのです。
さいごに
いかがでしたか?
BBCの本気の調査はすごいですね。先日のジャニーズの件も元はBBCの報道から火が付きました。
同じ公共放送のNHKと気合が違いすぎます(笑)
それにしても、ただでさえ痴漢はなくならないのに、中国の男性の性欲を満たすためにこのような犯罪行為と盗撮がさらに行われ、販売されていたという事実がわかりました。
これは日本のメディアじゃ到底報道できなかったことでしょう。
では、また(^^♪
▼NHK受信料▼