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安倍元首相国葬について 英国の報道

9月27日に、安倍元総理の国葬儀が行われます。

個人的には、反対があるのは承知でやると決めたのだったらもっと早くやればよかったのにと思う次第です。

ま、8月とか酷暑すぎて海外からの高官もキツいか。。

さて、今回はこの日本の国葬について、先日女王の国葬のあった英国でどのように伝えられているのか見ていきましょう。

「なぜ女王より費用が高い」

先日、エリザベス女王の国葬が行われた英国ではどのように報じられているのでしょうか。BBCが連載で記事*1*2にしているので、見ていきましょう。

「なぜ女王より費用が高いのか」

なぜ女王の国葬より一首相の国葬の方が高いのか。うむ、なかなか刺激的なタイトルですね。それでは見ていきます。

エリザベス女王の国葬費は13億円?

エリザベス女王の国葬費は公開されていませんが、デイリー・ミラー紙が報じた推計額は約13億円でした。一方、安倍元首相の国葬は16億円以上ということもあり、「なぜ女王より高いんだ」という疑問が日本で起こっています。

費用の内訳

日本政府によると、警備費に約8億円、海外要人の接遇費が約6億円となっています。

ちなみに、無駄遣いと言えば、『コロナに効かない』と世界中で既に結果が出ているのに、アホみたいな陰謀論イイ加減な町医者の声のせいで行われたイベルメクチンの治験には公費で50億円以上つぎ込まれました(笑)その結果も、もちろん『効果なし』でした。

イベルメクチンの闇

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格の違い

国葬で来日する首脳たちとの間で岸田首相は『弔問外交』を行うことも重要視されていますが、これについても触れております。

女王国葬では『現』首脳が参列

エリザベス女王の国葬では現職の大統領などが参列したが、安倍氏の国葬では'元'大統領などが多いという点で、女王の国葬との格の違いについて触れています。

ま、これは、しょうがない部分もあります。

国のトップとは

日本や英国のように皇室や王室がある国は君主制で、国のトップ(=元首)は国王や天皇です。英国では国王亡き後、エリザベス女王が元首だったわけです。

そして、君主制の国で政治のトップは首相が努めます。つまり、安倍さんは国のトップではなく、日本の政治のトップに過ぎないのです。

一方で、米国や韓国のような王がいない共和制の国では、国民から選ばれた大統領が元首であり、同時に政治のトップなのです。

各国の思惑は

安倍氏の国葬に誰を送るのかについては各国悩んだでしょう。

天皇陛下(元首)がおられるのに、政治のトップの国葬に大統領(元首)を送るのは、格が違いますし、ややもすれば陛下に失礼に当たるかもしれません。

バイデン大統領の代わりにNo.2のカマラ・ハリス副大統領が来たのも納得。来日したインドのモディ首相は安倍さんと同格の首相ですね。

国内で反対が多い

世界中から多くの人が参列する国葬で、日本国内で反対が多いことについても紹介しています。

日本国内では国葬に反対する人が多い

日本での国葬は、通常は皇室関係者にのみ行われるもので、過去に首相で国葬になったのは、吉田茂氏だけです。

では、特例となるにはそれなりの理由があるはずです。当然、暗殺で命を落としたということも理由になるでしょう。

日本に安全と安定をもたらした

首相時代の支持率は決して高くはなかったですが、日本に安全と安定をもたらしたという評価は少なくないと説明しています。

安倍政権が日本にもたらしたもの

また、安倍氏は史上最長の首相任期を務めたという歴史的事実、また世界の中での日本の地位に最も大きな影響を与えたとの評価もあります。

こういった認識が、安倍氏への特例を後押ししたのでしょう。

戦争ができる国に

日本は太平洋戦争に敗れ、二度と戦争をしない国として再起しました。

軍を持たない国は、アメリカに守ってもらうしかありません。しかし、朝鮮戦争勃発を期に、その前提条件が崩れ、在日米軍が朝鮮半島へ行ったため、それを補う目的で警察予備隊(後の自衛隊)ができました。

そうです、時代とともに物事は変らざるを得ないのです。

自衛隊ができたのは

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2014年に安倍首相が自衛隊の『集団的自衛権』を行使できるように憲法の再解釈する法案を押し通しました。

自衛隊が戦争できる?

これにより、自衛隊は日本の外でも米軍や同盟国との軍事行動を共にすることができるようになりました。

こういったことで、安倍氏は日本を戦争できる国に変えたと批判する人たちがいます。

国葬反対を訴える人たち

国葬反対デモでは、そのことを非難していました。

世論調査では国葬反対が多いですが、「よくわからんけど、16億とか高すぎ」って人たちが多くて、安倍さんに対してどうこうではありません。

しかし、実際デモなどをしている人たちは、元々反安倍の人たちということです。

実は面白いことがあって、彼らの主張とある国の主張が偶然?同じです。

広い視野で見て

確かに安倍政権で、自衛隊の集団的自衛権の行使を容認し、米軍らと軍事行動を共にすることが可能になりました。

これを各国はどう見ているのでしょうか?

アメリカや中国に怯える国は歓迎

自衛隊の集団的自衛権行使は、アメリカは大いに歓迎しており、中国を脅威とするアジアの国々でも歓迎されています。

つまり、広い視野では、自衛隊の集団的自衛権の行使は、中国の拡大主義に対抗する一手だったのです。

安倍氏を追悼しない唯一の国

となると、この集団的自衛権の行使を快く思わない国は自然とわかりますね?

当然、中国です。中国は安倍氏の追悼をしない国です。

国葬反対デモの主張と中国の主張が偶然?一致していますね(笑)

さいごに

いかがでしたか?

BBCの踏み込んだ記事はかなり良くできていると思います。

国葬反対の割合が高いのは確かに、岸田首相の説明不足や、異常に高い費用などに漠然と反対する人が多いのでしょう。ガチガチの反対勢力は、元々の反・安倍で、話を見てみてると、中国の意見と偶然?同じですね。(笑)

BBCのここまでの調査、洞察力は本当にすごいですね。

日本のメディアでは書けない内容です。みなさんはどう感じましたか?

では、また(^.^)ノ