マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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英国『寿司テロ、日本人の怒りの理由』

日本では、この1か月間で1万人がコロナ陽性で亡くなりました。

しかしながら、国民の関心が薄れたこともあり、メディアで最近よく出てくるニュースは『ルフィー』と『寿司ペロ』ですね。(笑)

今回は、スシローでの迷惑行為を英国のガーディアン紙が扱っていた*1ので、かいつまんで見ていきましょう♪

回転寿司

まずは、回転寿司について少し知識を深めておきましょう。

一番最初に始めたのは昭和33年(1958年)に東大阪市でできた「廻る元禄寿司 1号店」です*2。その後、徐々に広がりますが、一番大きな転換点となったのが昭和45年の大阪万博でした。

これまでの『高級』のイメージから離れ、一気に『庶民の味』になったのです。

回転寿司はなぜ安い?

1皿100円なんかでやっていけるのか?ってのは多くの人の疑問だと思います。

例えば、ウニやマグロとかの握りの原価は70円くらいと言われております、原価率は7割です。通常の飲食店では原価率は3割くらいにしないと経営できません。

カギとなるのは子供です。揚げ物や玉子寿司、ツナマヨなんてのは原価率1割程度で、みそ汁も原価率は非常に低いです。そして、大半の人は揚げ物、麺類、デザートなど原価率の低いサイドメニューを頼むのでそちらで儲かるのです。

機械化で人件費を抑制

あとは人件費を極限に減らすためにタッチパネル式の注文や、シャリはロボット、あとは具を載せるだけなので、職人は不要です。

様々な努力をして、100円ずしを提供してくれているのでした。

寿司テロだ

それでは、ガーディアン紙を見ていきましょう。

寿司テロ行為があった

みんなが使う醤油を使った悪質な”寿司テロ”行為があったと書き出しています。

10代の少年が、共用の醤油の蓋を開けてなめまわしたり、湯飲みカップのフチをぐるっとなめまわしたことを説明していました。

「さらにふざけたことに」

 If that wasn't bad enough, これは「これだけでも十分ひどいが」という不快や怒りを強調するときの決め台詞です。

や、本当に見ていて不快な動画でしたわ。

衛生意識の高い日本

この一件が日本中で多くの人の怒りを買ったことについて次のように言及していました。

きれい好きの日本人の怒り

誰よりも清潔を好む日本という国で、みんなが当たり前と思って安心して暮らす社会を脅かす行為に対して多くの人が怒りを表していると綴っています。

これは、「なるほどな」と思いました。

回転寿司への影響

スシロー該当店及び近隣店ではすべての醤油ボトルを新品に交換し、湯飲みもすべて再洗浄し、撤去しました。今後は、湯飲み、食器、調味料は客が自分で取ってテーブルに持っていくことになります。

醤油をすべて交換&食器撤去

1皿100円できるのは人件費を削っているからできているのに、スタッフを増やすようなことになれば、1皿100円も続けられなくなるかもしれません。

スシロー強硬姿勢

スシローは強硬姿勢で法的措置に出ました。

アホな模倣犯を出さない為の抑止力としてしっかりとやってほしいです。

スシローは法的措置へ

 

怒り心頭のスシローは刑事と民事で法的措置に出ました。

刑事では威力業務妨害とかでしょうけど、これは3年以下の懲役とか50万円以下の罰金で済むんです。さらに17歳で未成年なので保護観察だけで終わるかもです。

だからこそ、民事の方で『損害賠償』を求めるという感じですかな。

スシローの株価

こういったときに、なぜか「許したれよ」とかいう声が出てくるこの社会。

この醤油ペロペロの動画が出回った時に、「スシローもう行けない」とかよろしくない雰囲気が出て、株価も一時5%(時価総額 約170億円)も下落しました。

そりゃ株主も会社もブチギレしますわね。

株価一時下落もV字回復

ところが、その後、スシローを応援する!っていう有名人たちが出たり、強硬姿勢で法的措置に出た後、なんと株価は急上昇して事件前より上がっているんです。

めでたしめでたし・・・

 

で、終わらずもう少し考えなければ

悪徳ビジネス?

今回の一件を見た、頭のいい詐欺師たちはこう考えるかもしれません。

悪徳ビジネス爆誕

株で儲けるのは、株価の差額なわけです。つまり、今後どうなるかがわかっていれば簡単に儲けられるのです。となると・・・

闇バイトと空売りで儲かる?

空売りと言って、持っていない株を証券会社から借りておいて、それをまず売って株価が下がれば買い直してその差額で儲ける仕組みがあるんです。

空売りして、分別のつかない若者に「寿司テロ動画をTiktokに載せたら10万あげるぞ」なんてことが行われる(既に行われている?)かもしれませんね。

これは、ホリエモンさんも指摘していました。

さいごに

いかがでしたか?

日本で大きなニュースとなった、寿司ペロペロ事件は、英国でも『寿司テロ』と報じられていました。

動画により非常に不快な思いをした人たちも多いでしょう。その理由について、日本人の清潔意識とその安心感を打ち砕いた行為であったからとの見解を伝えていました。

ちなみに中国では、食の安全を脅かした場合は最高で『死刑』*3になります。

では、また(^^♪