僕は蒸し暑い日本の夏がとても苦手です。かと言って、冬は好きかというと・・・うーーむ
ある程度寒いのは大丈夫です。重ね着でなんとかなりますし。僕が一番嫌いなのは、アレです、静電気です。めちゃくちゃ苦手なんです。
ドアノブとかでバチッ。。。一気に気分が下がります。色々対策はやってるつもりです。先に壁を触るなど。
あと、地面にある植物に触ると効果があるそうです。ゆっくりと放電するのでバチッとならないからだそうです。
ところで、静電気の中で一番嫌いなのが雷です。音も怖いし、外に出歩けません。雷の日は引きこもりがちです。(笑)
年々雷の発生数は増加しているそうです。
おそろしや~
ひとまずは敵を知るとしましょうか
静電気と動電気
静電気(static electricty)という言葉を聞くと、言語マンとしてはとっさに動電気という言葉もあるのでは?と考えてしまうものです。(笑)
答えとしては「あります」
動電気(dynamic electricity)
静電気は一定の場所にとどまって流れない電気のこと、
動電気は物質の内部又は表面を移動する電気
と定義されています。
つまり、動電気と言うのは普段我々が「電気」と呼んでいるそのものです。ですので、動電気と言う言葉は日常でほぼ使われません。
いなずま(いなづま稲妻)の語源
昔、初夏頃から稲は穂をつけはじめ、こののちに雨と雷が多くなると、その雷の光により実ると考えられていました。そのため、稲と雷には密接な関係があるとされ、稲の妻=稲妻と呼ばれました。稲光(いなびかり)と呼ばれるのも同様の理由です。
雷については、ご想像の通り、「神が鳴らすもの」が語源です。
「雷が怖い」は英語で?
これ、英語でパッと言えますか?
「~が怖い」と言うときは
- I am scared of ~
- I am afraid of ~
この2つを覚えておけばOKです。
さて、問題はここから・・・
雷には英語で2つあるんですね
thunder と lightning どちらを使うか?
ま、ふと考えると簡単なんです。
lightningはそのまま光なので「稲光」です。
thunderは「雷の音」のことを表します。ここは明確に区別します。
僕の場合は音が怖くて出歩けないので
I'm scared of thunder.
と言えばOKです。
雷の発生
日本の夏をイメージしてください。暑くて湿度が高い。すると温められた湿気の多い大気は上昇気流となり雲を作ります。
上昇気流により水蒸気はどんどん上に行きます。地表から上に行けば行くほど気温は下がります。すると上昇気流内の水蒸気は氷となります。これが霰(あられ)*1になるわけです。
このアラレちゃんが上昇気流内で激しくぶつかり合い摩擦により静電気を生じます。その静電気が大きくなり、限界値を超えると電子が放出され、放電が始まります。これが稲光となります。
たしかに雷が鳴ってるときに雹(ひょう)や霰(あられ)が降っているのをたまに聞きますね。それはこういうことだったんですね。
夏の雷と冬の雷
夏の雷については上記の通り、地面の気温が高いことによって起こる上昇気流によりどんどんと高くまでの積乱雲ができます。
逆に気温の低い冬はさほど上昇気流による天高い積乱雲はできません。冬の積乱雲は、日本海上で発生し、季節風により日本海側陸地まで流されます。そのため冬の雷は日本海側の地域でのみ発生します。
※もちろん例外もあります。
あと、もう一つ決定的な違いがあります。
夏の雷は空→地上に稲光が走りますが、冬の雷は逆に地上→空に昇ることがあります。冬の積乱雲は夏のものと比べて低い位置にできるために、雲の周囲と地面の電位差が変わるからです。
さらに、冬の積乱雲は夏よりも地上に近いため、冬の雷はエネルギーも夏の雷の100倍以上になると言われています。
thunderは何の音か
上でも述べましたが英語ではthunderとlightningを明確に区別します。今まではlightningの話をしてきました。ここではthunderの話をします。
あの耳をつんざくような爆音はなぜ起きるのでしょうか?
雷が落ちた衝撃音?
実は違います。
雷が放電したときにその熱(2万℃くらい)で周りの空気が急速に膨張します。その衝撃音があのように聞こえているのです。
雷までの距離を計算しよう
さて、みなさんはどうかは知りませんが私のような雷恐怖症人間は常に雷の現在地を分単位で?気にしています。笑
そう、自分を落ち着けるためにも今どのくらい離れているのかを計算します。
一般に音は気温にもよりますが、1秒間で340m伝わるとされます。
一方、光は1秒間で30万km伝わるとされます。ここでは、光は速すぎるので∞(無限)と考えてもらえばいいです。
もっとわかりやすく言うと、lightningは起こった瞬間同時に見えます。しかし音というのは光と比べて圧倒的に遅いのでthunderは遅れて聞こえます。
このlightningとthunderのズレ時間から距離を計算します!
<lightningまでの距離>
例えば光ってから5秒後に音が聞こえた場合は音は 340m / 秒 × 5秒 = 1700m 進んでいることになります。
※光速はめちゃくちゃ速いので無視できる
なので、そのとき雷は自分から1700mほど離れているので『いま自分に落ちることはない』とわかるわけです。このように計算することで、雷との距離がある程度わかるので安心できます。
ただ、たまにあるのが
5分後くらいに計算すると距離が縮まっているときは・・・(゜ロ゜;ノ)ノ
落雷による死亡者数
警察白書によると
日本での落雷による年平均被害者数は20人、うち死亡者数は13.8人であり、被害者の70%が死亡(1994 - 2003年)
そう、日本では毎年15人弱が落雷による感電死になっています。もちろん交通事故や、その他の死因と比較すると圧倒的に少ないですが・・・
まとめ
雷の英語、lightningとthunderは明確に使い分けられている
夏と冬で積乱雲の形成過程が違うため雷の性質も違う
日本では1年間に15人弱が雷に打たれて死亡している
*1:直径5mm未満の氷