最近ニュースでよく見る『危険な暑さ』というキーワード。
夏が来るたびに「今までこんな暑かったかな~」と認知症めいたことを言ってしまうのですが、やはり実際暑くなっているのです(笑)
しかも世界中で・・・
今回はBBCの記事*1がうまくまとまっていたのでそれをかいつまんで見ていきましょう。
最悪のシナリオ
日本から遥か彼方にある欧州でも”危険な熱波”が続いており、国連をはじめ、各国の研究機関も原因究明に追われています。
一部の科学者らは、現在地球では『最悪のシナリオ』が進行中だと言います。
以前から指摘されている化石燃料による地球温暖化とエルニーニョ現象による合わせ技がこの最悪のシナリオを作っていると言われています。
「だから〇〇年後に地球は滅亡する」とか逆に「地球温暖化は存在しない」とかいう極端な陰謀論に走らずに科学的に見ますよーと、ちゃんと釘を差すBBCさん↓↓
地球は過去に氷河期 (ice age) と間氷期 (interglacial period) といって温暖化と寒冷化を繰り返してきています。なので、その影響も否定できないのです。
ただし、その周期は10万年なので、ここ50年ほどの急速な気温変化はそれでは説明がつかないのです。
記事に登場する科学者は、ハッキリとこれが原因とは言えないけれど、様々な要素から『最悪のシナリオ』を辿っていると言います。
平均気温上昇
まず1つ目の要素はこれです。
地球全体の平均気温が今年、最高記録(17℃)を達したんだそうです。
え、17℃??ってなりますけど、当然地球の半分は今冬ですからね~、それも合わせての平均です。
ふむ、たしかに赤い線(2023年)は最初から高めでいて、7月16日に過去最高を記録していますな。
これについて、専門家はエルニーニョ現象の影響を指摘します。
エルニーニョ現象は簡単に言うと、南太平洋の海水温が年中高い状態で起こる気象のことで、世界的な気温は上がります*2。
ちなみに、日本では『冷夏』になることが多いんですが、今年はなぜか暑いままだそうです。通常、エルニーニョが発生してから影響が出るまで半年くらいかかるようで、『まだ』その効果が出ていないだけ?なのかな~というのが賢い学者さんらの見解です。
海洋熱波
さきほど、エルニーニョ現象の説明で、『南太平洋の海水温上昇』と言いました。米・フロリダでは海水温が38℃を記録*3しました。ぬるめの風呂か!
さらには、北大西洋でも海水温の上昇があり、しかも史上最高に高いのです。
例えば、6月のアイルランド西岸の海水温は平均より5度近く高かったそうで、相当な異常熱波だと考えられています。
過去と比較したグラフを見ると一目瞭然。
2023年だけ突出していますね。
原因はそもそも大気温が高いことです。大気に含まれる熱を海水が吸収し、海水温が上がるのです。
そして、この異常な海水温上昇はよろしくない結果を招くかもしれません。
というのも、私たちが生きるのに必要不可欠な酸素の半分を作っている海洋生態系が大きく影響を受ける可能性があるからです。
南極の氷
これはニュースにもなっていましたが、南極の氷がめちゃくちゃ小さくなっているのです。
地球温暖化で、平均気温が上がると海水温も上がるので、南極の氷が溶けるというのはわかりやすいロジックです。しかし、温暖化だけで説明がつかないのです。
専門家もこんな急速な変化は過去に見たことないと驚きを隠せません。
なぜ今年だけこんなに異常に暑いのか、なぜここ数年急速に進行しているのか?これらの原因がわからず、次にどうなるかの予測もできない状況、これこそが『最悪のシナリオ』のようです。
望みはある
2023年の後半に入り、さらには2024年を迎えるとさらにいろいろな記録更新が出てくることはほぼ確実視されています。
しかし、研究者(ICLのオットー博士)は、今起きている事象を気候崩壊だとか暴走温暖化などと呼ぶのは間違っていると言います。
”新しい時代に入る”というのが適切だと。
よろしくない方向には進んでいるけど、今すぐに人類が滅亡するような状況になりません。
よりよい未来を確保するためにやるべきことをやっていく時間はまだ残されているよということのようです。
さいごに
いかがでしたか?
普段の生活では、「温暖化で年々暑くなっとるんやろな~」くらいにしか感じていませんが、実際 海水温や南極の氷のデータを知ると、急速な進行が見られています。
よろしくない方向へ確実に進み始め、さらには加速しているのは間違いなさそうです。
最後の最後は、悲観せずに、人類の英知を信じて先へ歩みましょう~というハリウッドのSF映画っぽい終わり方をしていますが・・・
どんどん住みにくい時代になりそうな
では、また(^^♪