新型コロナウイルスに対する規制が各国で撤廃され、日韓の往来も激増しています。
日本人でソウルに行った人はほぼみんな利用したであろうソウル地下鉄ですが、実はこれには様々なドラマが隠されていたのです。
日本赤軍
1970年、日本は高度経済成長期の終盤にありました。
学生運動とかいうものすごいエネルギー溢れる若者たちが、反戦運動や左翼活動で盛り上がっていたのは映像で見たことはあるでしょう。
そういった共産主義を理想とする集団が当時は力を持っていました。そんな中でも革命のためなら武装闘争を辞さないいうヤバい過激派がいました。日本赤軍です。
京都大学や大阪の交番に火炎瓶を投げ込んだりとむちゃくちゃ。
当然警察らはブチギレで全員とっ捕まえたるわ!!っていう勢いです。
すると、日本赤軍は、今後の武闘派活動を続けるにあたって、日本国内にベースがあると警察に潰されてしまうので海外にベースを求めます。これを国際根拠地論といいます。
さて、どこにベースを作るかというと、当然反米の国であるわけで、近い国で自分らが日本から守られそうなところ・・・
はい、北朝鮮です。
よど号ハイジャック事件
1970年3月31日、羽田から福岡へ向かう日本航空351便『よど号』に乗った赤軍メンバーは、拳銃や爆弾(ニセモノ)を持って乗り込んでいました。
そして、他の搭乗客を人質にし、機長に北朝鮮へ向かうように要求しました。
機長は、平壌までの燃料補給を口実に福岡にいったん着陸させました。
日本の警察も国外に逃げられたら捕まえられないので、あの手この手で妨害します。
しかし、最終的に赤軍はしびれを切らし、機長を脅迫、北に向けて離陸させたのです。
北朝鮮へ向かって飛んだよど号ですが、国交のない北朝鮮の領域に入ってしまえば撃ち落とされる可能性もあるわけで機長らも不安でした。
そして、管制官と交信を取り、着陸したわけですが・・・
実はそこは韓国の金浦空港だったのです。
朴正煕閣下の指示
実は、韓国側もよど号を北朝鮮に入れないように、朴正煕大統領がKCIA経由で空軍に指示していました。
そこで、韓国軍は大急ぎで偽装工作し、管制塔も平壌と偽り交信し、金浦空港へ誘導しました。
しかし、赤軍のメンバーは不自然なものをいくつも発見しました。ジープに乗った黒人、手持ちのラジオをかけてみるとロックが流れる、シェル石油のロゴが見えたなど北朝鮮ではないと確信しました。
赤軍メンバーはただちに離陸し北朝鮮へ向かうように指示しますが、韓国側も譲らず膠着状態になります。
韓国政府の高官らが交渉に入ります。そして最終的に人質を全員解放することを条件に離陸させることで決定したのです。
こうして赤軍メンバーは北朝鮮入りし、後に日本人らの拉致事件に関与していると見られています*1。
アメリカが関与?
ところで、疑問が沸き上がります。1965年に日韓基本条約を結び、戦後の補償は終わったにしても、韓国が必死になって北朝鮮入りを阻止したのはなぜでしょうか?
北朝鮮の空港を偽装して、よど号の機長と交信したのは韓国空軍の管制官チェさんでした*2。
この大事な作戦を請け負ったチェさんの演技で、時間稼ぎに成功し人質はすべて解放されました。賞賛されたはず・・・
ところが実際は全くの逆でした。
よど号事件について口外することは禁じられ、後に軍を辞めさせられたのです。本人にはまったく心当たりはありません。
これは国家ぐるみの何かがあるのでしょうか。
実はその飛行機に偶然乗り合わせた神父がいました。超有名ファストフード店Mと同じ名前の神父も人質に含まれており、なんとその神父の身代わりになると申し出る男が韓国で3人も現れたのです。
アメリカが、CIAのエージェントを北朝鮮に連れていかれるのは、マズいので韓国政府に依頼したのでは?という説です。
日本政府感謝
さて、無事人質は解放され、日本政府としてほっと安堵していました。
当時、韓国では漢江の奇跡で高度経済成長し、ソウルは人口集中の問題が起きていました。そこで大量輸送のできる地下鉄などの建設が急務でした。
日本から8000万ドルの借款をし、車両も日本製、現地指導、さらに日本国内研修などの徹底ぶりで、ソウル地下鉄1号線は1974年8月15日に開通しました。
そう、この日は日本の終戦記念日、韓国では日本からの独立を祝う光復節で、その記念式典もあったのです。
そのとき、朴正煕大統領が祝辞を述べ始めた瞬間、客席から立ち上がってきた暴漢が銃口を向け、立て続けに発射しました。大統領は軍人出身でもありすぐに壇上に隠れ助かりましたが、大統領の奥さんがその場で命を落としました。
朴槿恵 さんのお母様です。
日韓関係悪化
犯人として取り押さえられた男は日本語を話し、『日本人が大統領暗殺を試みた』と情報が広まりました。
こうして、韓国政府をはじめ、国民も一気に反日感情が高まりました。
そのまさに同日行われた地下鉄開通記念式典では、日本からも招待客が多かったのですが、危険と判断され参加は取りやめ、そして、『日本の援助への感謝』は式典では公にされませんでした。
まさにこれが、ソウルの地下鉄が日本の技術でできたという事実が韓国内でもあまり知られていない原因です。
後に、大統領暗殺未遂事件の犯人は、在日韓国人の文世光だと判明し、北朝鮮からの指示を受け、大阪の交番から拳銃を盗み、韓国へ渡り事件を起こしました。
その後、犯人は死刑になっています。
韓国政府は日本政府に朝鮮総連の取り締まりを強化するように要請しましたが、日本側は証拠がないと応じませんでした。これに対して、韓国では反日デモが相次ぎました。
すると、北朝鮮は日本での工作活動が日韓離反に有効的だと知り、以降日本での工作に力を入れることにしました。
そのために、日本人になりすますための”教育者”が必要となります。こうして、日本人を拉致して指導させたのでした。
さいごに
いかがでしたか?
ソウル地下鉄は日本の相当な技術協力で開通しました。しかし、その事実は広く知られていません。
もともとは、よど号ハイジャック事件の協力へのお礼という形で技術協力をし、それで記念式典で日本の協力について公表される予定でした。
同日起きた朴正煕大統領暗殺未遂事件で、犯人が『在日』であったことで、日本の協力を公表することは避けられました。
また、日本国内で、朝鮮総連の捜査を厳しくしなかったことが、後の日本人拉致事件につながっていると考えられています。
んー、日本ていいことをしても勝手に嫌われるってパターン多いですね(笑)
では、また(^^♪