つい先日、突如あるニュースが出てきました。
兵庫医科大学が孔子学院を閉鎖したというもの。以前から、『中国スパイ養成所』という噂のあったものです。
今回はこの孔子学院について学んでみましょう。
兵庫医大が孔子学院閉鎖
それでは、冒頭で触れたニュースを少し見てみましょう。
元々、孔子学院というのは、中国政府が主体となって、中国語と中国の文化を海外に広める拠点として2004年から設置を進めてきました。
日本で有名なのは立命館大学ですよね(笑)日本で初めて孔子学院を開きました。
結局、教育現場での洗脳と言うのが一番効果がありますので、学校に入り込むのは非常に有効なんですよね。
で、このシステムは、まさに『性善説』を利用しているのです。
日中友好という響きのいい言葉を使って、「交流を深めよう」というと、それはいいことだ!どんどんやってくれ~ということで、内容はチェック無しなんです。
日本人は平和ボケしてますので、むちゃくちゃ危険ですね。
名前を変えて再登場
実は、欧米では以前からこの孔子学院やべぇぞ!ってことで次々に閉鎖されてきていました。
ところが、アメリカで、なんと名前を変えて再登場してきているそうです。
ま、そもそも『孔子』ってついてるけれど、儒教を教えるわけでも何でもありません。
ご存じの通り、アメリカは近年、中国を非常に敵視していますので、中国のスパイ養成所は排除したいわけです。
国務省により、孔子学院は中国共産党のプロパガンダ機関と指定され、アメリカではほとんどが閉鎖となっていました。
この辺を少し掘り下げて学びましょう。
中国政府の広報機関
孔子学院が中国のプロパガンダ機関と言うのはアメリカが勝手に因縁つけてるだけなんじゃないの?って思うかもしれません。
これについては、中国共産党の中央政治局常務委員だった李 長春氏が、新華社通信とのインタビューで次のようにコメントしています。
李 長春といえば、2009年のグーグルへのサイバー攻撃を指示した人物*1として知られています。そのくらい高位の人物です。
そんな李 長春が孔子学院は中国共産党のプロパガンダ機関であると明言*2しています。
尚、孔子学院はFBIの捜査対象に*3もなっています。
アメリカ政府の援助中止
孔子学院は大学内に設置することで、大学内の監視とともに、内部への干渉を行う機関と考えられています。
内部干渉とは簡単に言うと、大学での世論形成と政治活動です。
例えば、2009年、北カロライナ州立大学がダライ・ラマを招待しようとしていたところ、内部の孔子学院が強い抗議を行い、中止となりました*4。
ダライ・ラマはチベットの指導者です。中国のチベット事情を考えれば、「なるほどな」ですね。
孔子学院を中国共産党のスパイ活動の場と考え、2019年、トランプ政権では孔子学院を設置した大学への補助金を停止しました。
それは困ると次々と孔子学院は廃止されていきました。
名称変更
すると、このままでは孔子学院の存続が危ぶまれることから、2020年中国政府は孔子学院の名称を変更しました。
正体がバレると、名称変更って最近どっかで聞いたような・・・はて
▼統一教会とはいったい▼
名前は変って中身も変わったのでしょうか。内部の人のコメントを紹介していました。
やはり、何も変わっていないようです。
しかし、少し変わったところがあるようです。
心理学的抑止
孔子学院の頃のように、”物理的な”監視や指示はなくなったようです。
しかし、現在、アメリカ政府から資金援助を受けれない為、中国政府のお金で運営されているわけです。
中国政府の奨学金をもらっている学生が、中国共産党の怒るようなことをするでしょうか?例えば、天安門事件追悼式典を開くことができるでしょうか?
おそらく自重するでしょう。これは、自己検閲です。こういう、心理学的抑止が働いていることは十分に考えられます。
しかし、アメリカの大学で中国語を学ぶには、孔子学院に入るほか選択肢はほぼないのが実情といいます。
さいごに
いかがでしたか?
孔子学院は、孔子と名がついていますが、儒教を教えるわけではありません。
建前は中国語と中国文化を教える組織ですが、大学内での監視、検閲、世論工作などと中国共産党のスパイとして機能していたことがわかっています。
アメリカでは2019年以降、孔子学院をもつ大学への補助金を停止したことで、孔子学院は数を減らしました。しかし、現在、名前を変えて、活動しているのです。
平和ボケ、日本は大丈夫でしょうか?
では、また(^.^)ノ
*1:https://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18478520101205
*2:https://web.archive.org/web/20180325033620/https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/03/post-9812.php
*3:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/fbi-34.php
*4:https://www.washingtonpost.com/opinions/the-price-of-confucius-institutes/2014/06/21/4d7598f2-f7b6-11e3-a3a5-42be35962a52_story.html