マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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【サク読み】『六星占術』はインチキ

日本人は占い大好きですね~。朝の情報番組から『今日の運勢1位は獅子座のあなた』とかありますが。日本中に1000万人近くいる獅子座の人たちが揃ってラッキーだなんて(笑)

さて、一時期TVで「あんた地獄に堕ちるよ」など偉そうに言われてたあの御方は、コロナ禍に亡くなられました。

喫茶店⇒銀座

細木数子は、政治家だった父の下、東京・渋谷で生まれますが、6歳の時、父(70)は急逝しました。

高校を中退し、喫茶店を切り盛りします*1

その後、喫茶店を売却し、銀座でクラブを複数持つことになりました。

有名演歌歌手

そんな細木のもとにある一人の歌手が飛び込んできます。『人生いろいろ♪』の演歌歌手・島倉千代子です。

島倉は22歳の時、ファンが投げたテープが目に当たり、失明の危機に陥りますが、眼科医Mの治療により失明を免れました。

島倉千代子の悲運①

その後、25歳で親の反対を押し切り、元阪神タイガースのFと結婚しますが、計3回の妊娠をすべて中絶しました。というのも、このFが水商売に手を出し失敗、保証人の島倉も6000万円の借金を抱えることとなっていたのです。

最終的にFとは時間はかかりましたが、協議離婚しました。

島倉千代子の悲運②

すると、そこに現れたのは”視力の恩人”眼科医Mです。信頼しきっていたMが不動産業に手を出すのですが、その保証人になったのです。*2

例によってこの不動産業も失敗、Mは失踪。そんなこんなで島倉は総額20億円ともいわれる借金に追われていました。

島倉を搾取

ヤクザの取り立てに追われる島倉を、間に入ったのが、ヤクザたちとも親交のあった細木数子の”内縁の夫”でした。

細木らはヤクザからの脅威から守る代わりに、島倉の興行権、レコード販売権、赤坂のマンションを手にしました。

負債額は細木のみぞ知る

問題は、島倉は自分の借金が実際いくらあるのかを把握していませんでした。すべて、細木らの言われるがままに、キャバレー巡業などをして7年間 馬車馬のように働き、借金返済しました。

島倉は細木を恨んでいる

そんなこんなで、島倉が細木を恨んでいることは芸能界では有名な話のようです。

こんな島倉が歌う『人生いろいろ~』は深いですね・・・

六星占術

さて、話は戻り、中国古来の易学などを参考に細木が独自に編み出したと言われる六星占術にいきましょう。

ま、銀座のクラブのママが占いを究めてるはずがないのは、誰もが察しがつくことでしょう。

実はこのときに有名な女性占い師に接触します、神熙玲(じんきれい)氏です。

パクリで出版⇒絶縁

ただの丸パクリで一部勝手に解釈を変えただけでした。これで、神熙玲 氏は細木と絶縁を決めました。

しかし、占いブームもあり、細木のこの本がベストセラーとなりTVにも引っ張りダコ、巨万の富を得ました。

always 貪欲

TVにも出演するようになった細木の『貪欲さ』は止まることを知りません。

銀座のクラブのママをしている時に、有名な陽明学者、安岡正篤氏と仲良くなります。安岡は『平成』の元号を考案したとも言われています。

安岡は当時85歳と、細木より40歳も年上。認知症の指摘もあった安岡に結婚誓約書を書かせますが、安岡の親族が大反対しました。

有名・陽明学者にも接近

直後に、安岡は急死しましたが、細木は『籍を抜く』対価として、価値ある蔵書などを手に入れています。なかなかしたたかな女です。

その後も、お墓の相談などを受け、その鑑定料を10万円とっては、ある石材店と手を組んで霊感商法のようなことをし、訴訟が相次ぎました。

TVから引退

時間とともに化けの皮は剥がれていくもので、細木数子の過去を記事にしたり、黒い部分がバレてくるようになりました。

自分への批判記事などは、ヤクザを利用し、圧力をかけて潰していたということを週刊現代が記事にすると、損害賠償6億円を求める訴訟を起こしました。

『大殺界なので引退』

しかし、事実関係を突き付けられていくと、『大殺界』を理由にTVから引退していきました。そして、その後訴訟を取り下げています。

さいごに

いかがでしたか?

細木数子が考案したと豪語する六星占術は、パクリから始まりました。

さらに細木自身は占いブームもあり、本が売れたこと、お金になると見れば接近し、しっかり富を得たり、借金に追われる弱い立場の歌手を搾取してきました。

不安を煽っては、高い鑑定料を取り、石材店と結託し高い墓を買わせたり・・・

 

これでも六星占術を信じますか?

信じるか信じないかは・・・あなた次第です(←パクリ)

 

では、また(^^♪

*1:佐野眞一『あぶく銭師たちよ!―昭和虚人伝』186頁

*2:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geinox/145816/2