40℃を超え、長引く真夏や極端な寒波。
毎年続く異常気象に驚かされることばかり。多くの人が感じているであろうこの『異変』。
今回は、最新の知見を交えて学んでいきましょう*1。

直近3年は"危険域"
2025年の地球の平均気温は、観測史上TOP3に入っており、さらに2023〜2025年の状況を見ると、『地球温暖化』はさらに加速しているようです。
こんな警告が今年に入ってから複数の国際気候研究機関から出されました。

2025年の地球の平均気温は14.97℃で、産業革命以前と比べると平均で1.4℃高くなっています。
たったそれだけ?と思うかもしれませんが、『平均気温』が1℃上昇すると、海面が20cm上昇し、豪雨や干ばつなどの異常気象が急増することがわかっています。
日本では猛暑日が1.8倍くらい増えると試算されており、作物への影響が大きく出るだろうとされています。
2015年のパリ協定では、平均気温上昇を産業革命前と比較して+1.5℃以内に収めましょうという努力目標が設定されましたが、このままの状況では5年以内には、目標値を超えてしまう可能性が高いです。

特に、2023〜2025年の3年間は他の期間と比較して飛び抜けているように見えると科学者らは口にします。
この3年間だけの平均気温で見ると、産業革命前より+1.5℃なのです。
こうしたことを加味して、これらの国際機構研究機関は「2025年の気温上昇は、今後の大型台風や異常な酷暑や洪水や山火事を予兆する悪いサインだ」と警告しています。
▼『最悪のシナリオ』▼
加速する温暖化
直近の11年は、他の11年ごとと比較しても最も平均気温が高かったです。
そして、特に直近の3年は今までのグラフの動きを無視する"異常な加速"を示していると言います。
これについては、専門からはどういう見解を示しているのでしょうか?
基本的に、地球温暖化の原因は人類が出す『温室効果ガス』です。これは一般的には二酸化炭素やメタンのことです。
温室効果ガスは赤外線を吸収して放出する性質があり、それにより気温を上げるのです。

しかし、2023〜2025年の急速な温度上昇はこれだけでは説明できません。
ところで、船から出る黒煙(すす)はいかにも温暖化に関与しそうですが、実はその逆なのだそうです。
空気中のすすは、太陽光を吸収して散らすことで、地表へ届く太陽エネルギーを減らし日傘のように『冷却作用』をもたらすのです。
この3年間は船舶からのすすの排出が少なかったそうで、その影響もあると言われています。
2020年に世界的に船舶からのSOx(硫黄酸化物)の排出規制が強化され、船も次世代エネルギーへの転換期に入ったのです。
極大期
さきほど、『直近の11年が他の11年と比較して・・・』とありました。
このときに、なぜ11年と思いませんでしたか??実はこれは、太陽に関係しています。
太陽の活動は、およそ11年周期で強まったり弱まったりしています。太陽エネルギーが最も活発になる時期を極大期と呼びます。
2024年〜2025年後半にかけてはこの極大期にあたり、太陽エネルギーが強かったということも関係あるようです。

2026年に入ってからも今も太陽エネルギーの活発性が維持されているようです。
太陽のエネルギーを考えると、極大期は非常に熱くなりそうです。
そして、実際、一部の界隈では「地球温暖化は存在せず、極大期が気温上昇の原因」と主張しています。(^o^;)
極大期にどのくらいの気温が上がるのかというと、計算上は平均気温0.1℃の上昇だと言われています。
つまり、極大期は地球温暖化の原因のごくごくごく一部であるということです。
実際、上の図を見るとわかるように、オレンジ色の平均気温の上がりは、極大期で説明付きません。
海底火山噴火
直近3年間の気温急上昇の原因でもう一つ言われているものが海底火山噴火です。
2022年1月トンガで大規模な海底火山噴火が起こりました。発生直後の津波は最大90mに達したとも言われる莫大なエネルギーが放出されました。
通常は火山噴火の際には大量に二酸化硫黄が放出され、成層圏に到達すると、地表に届く太陽光を邪魔することで気温が下がるとされます。
実際、1991年のピナツボ火山噴火の際は、平均気温0.5℃低下しました。
これにより日本は米が不作となり、緊急でタイ米を調達したりしましたね。
▼火山噴火とタイ米▼
ところが、2022年のトンガの海底火山噴火では、二酸化硫黄の排出は1991年のピナツボ山の時の1/40ほどであり、気温低下は起こらないと考えられています。
一方で、海底火山噴火により、大量の水蒸気が空中に放出され、成層圏に2〜3年は滞留すると想定されており、この水蒸気滞留が温室効果で気温を上げていると考えられています。
つまり、直近3年間の急上昇は、以前からの温暖化に加え、すすの減少、太陽活動の極大期、海底火山噴火による水蒸気放出などが合わさって”異常な気温上昇”となっているのだろうというわけです。
水蒸気と温室効果ガス
ところで、水蒸気が気温上昇に寄与しているというのは意外ではありませんでしたか?
実は水蒸気は、地球上の最大の温室効果ガスとして知られており、二酸化炭素よりも大きな影響を与えているのです。
地球温暖化の本質は、人類が発生した二酸化炭素のなどの温室効果ガスの影響で気温が少し上がります。
気温が上がると、『飽和水蒸気量』が増えるので、大気中の水蒸気が増えます。
そして水蒸気は最大の温室効果を持ちますので、さらに気温が上がる・・・

そして、さらに気温が上がると、空気中の水蒸気はさらに増えるので、気温上昇・・・・
このような負のループになることです。
空気中の水蒸気量は、人間ではどうしようもありません。なので、地球温暖化対策では、『人類がどないかできるところ』を対策しよう!というわけで、二酸化炭素などによる気温上昇を低く保とう!となるわけです。
人類が排出する温室効果ガスが、温暖化のトリガーとなっていることは間違いありません。
さいごに
いかがでしたか?
地球温暖化はジワジワと進んでおり、地球の平均気温は毎年上がり続けています。
最初、2023〜2025年は、その傾向を逸脱し、異常な速度で気温上昇しているというのを聞くと恐ろしく感じました。
分析してみると、進行している温暖化の上に、いくつかの要因が相まっていたことがわかりました。
改めて、自然の大きさ、恐ろしさを感じました。
では、また(^o^)ノ