韓国で3月1日というのは3·1절(サミルジョル)と言う大事な祝日です。歴史で習った記憶があるでしょう、三・一独立運動という言葉。日本からの独立のために戦った勇士たちを讃える日だと考えてもらえばいいです。
毎年、この3·1절(3・1節)では大統領が演説することが恒例となっています。今回は三・一独立運動について学び、今回の大統領演説についても見ていきましょう。
十四か条の平和原則
1918年に第一次世界大戦が終わり、戦後の『領土の確定』や『今後の世界の平和について語り合う』パリ講和会議 (1919) が開かれました。
この中で米大統領が十四か条の平和原則と言うものを発表します。この中に”民族自決”というキーワードがありました。要は自分たちのことは自分たちで決めるべきであり他国が干渉してはいけないというものです。
多くの国が植民地を持つ当時に出されたこの内容はインパクト大でした。このパリ講和会議の内容を元にヴェルサイユ条約 (1919) が締結されました。
(実際の内容としては敗戦国・ドイツをイジめるためのものでした。)
三・一運動
1910年の韓国併合から朝鮮半島は日本の一部でした。
十四か条の平和原則に含まれた民族自決というワードは、当時のトレンドとなり、朝鮮半島にも行きつきます。その中で1919年3月1日に起こった独立運動が三・一運動(サミルンドン)です。
天道鏡(=東学)、仏教、キリスト教の宗教指導者33名がソウル・仁寺洞(インサドン)に集結し独立宣言を行い万歳三唱したものが三・一運動の大元です。
この運動は最終的に数万人規模のデモにまで発展しました。しかし、時間とともに暴徒化していき日本人惨殺や放火も起こりました。警察だけでは対応困難と判断し、朝鮮総督府は軍隊を投入し鎮圧させました。その後も軍が警察として朝鮮半島に駐留しました(憲兵警察制度という)。
デモを扇動した宗教指導者たちは懲役刑に処されましたが減刑や大赦令もあり、最長でも3年ほどの刑期でした。(終身刑や獄中死という主張はデマ)
三・一運動のあと
日本国内では『暴動』として見られていた三・一運動ですが、当時の朝鮮総督府の朝鮮人への政策への批判も出てきました。朝鮮人の言論・集会の自由などを認めるべきだという声も高まります。
三・一運動の暴徒化以降、軍を投入し憲兵警察制度を取っていましたが、それにも批判が高まり廃止することになりました。三・一運動自体は『独立』は果たせませんでしたが、朝鮮人の自由が担保されるようになった点で大きな影響を与えました。
その後、終戦の1945年まで大きな暴動は起きませんでした。つまり、三・一運動以降、朝鮮半島統治は平和的・安定的に行われるようになりました。
嘘から出たまこと
三・一運動後は、国外へ逃亡し、独立運動を行っていた活動家たちにより大韓民国臨時政府(1919)が中国・上海で結成されました。
終戦まで中国にあった臨時政府は、当然アメリカ合衆国も正当性は認めていませんし、またメンバーたち自身もそれを受け入れていました。つまり現在の大韓民国とは一切関係がありません!!これ重要です。
そして1945年の太平洋戦争終結後、朝鮮半島は日本から独立し、北側はソ連が南側はアメリカの統治下に置かれました。
そして1948年に南側はアメリカ指導の下、大韓民国を樹立し、追いかけるように北側ではソ連指導下の朝鮮民主主義人民共和国が樹立しました。こうしてようやく独立したわけです。
国を語る上では、”歴史”というものは重要です。長い歴史がある国はそれを誇り、大々的に宣伝するものです。しかし、朝鮮半島は李氏朝鮮の王政が終わってすぐ日本の支配下だったこともあり、いわゆる”建国の歴史”が存在しません。
仕方がないので?大韓民国憲法の前文には、『三・一運動で成立した大韓民国臨時政府の法統』と明記してあります。先程も書きましたが臨時政府は上海にあったもので全く関係のないものです。
『アメリカにより戦後作られた政府である』なんて憲法には書けません、かといって歴史のない国も国民に示しがつきません。『ま、嘘だけどバレないだろう』ってな感じですかね。
ただ、この小さな嘘を守るために、毎年反日で塗り固めて今に至ったなんて当時の人は予期もしなかったでしょう。
北朝鮮は違う見方
さて、嘘だけど、『三・一運動自体が今の韓国政府の礎である』と憲法に書いてしまっている以上、この重要な三・一運動を前面に押し出さないといけません。祝日にして、韓国の独立を祝う日になっているわけです。
当然、歴史上、三・一運動は日本からの独立運動だから『日本は本当にひどかった。そこから独立できてこそ今がある』という論調で大統領が演説しないとならない歴史が70年以上も続いているわけですね。。
いまさら反日は辞めれません。
ところで、同じく日本統治だった北朝鮮はこの三・一運動をどう見てるのでしょうか?実は北朝鮮は『物乞いをして独立を叫んだ ただのどんちゃん騒ぎ』と見ています。実際、2019年、三・一運動100周年を祝って南北合同でイベントを提案しましたが北朝鮮は断りました。なぜでしょうか?
北朝鮮にはオリジナルの"建国の歴史"があるからです。金日成という抗日運動で活躍した将軍が先頭に立ちできた国であり、彼のおかげで日本から独立したことになっているからです。三・一運動を祝うと、その建国の歴史に矛盾してしまうからですね。
▼北朝鮮の歴史▼
2021年の三・一節演説
韓国の大統領の任期は5年です。文在寅大統領の任期はあと1年ちょいとなってきました。当然、こうなってくるとどんどん立場を変えます。野党政権が時期大統領になれば…韓国大統領の末路は、残念な未来が待っています。
▼文在寅大統領の過去について▼
2015年の慰安婦合意をひっくり返したり、『私たちは2度と日本に負けることはない』と敵意むき出しで、さんざん反日を煽り不買運動まで引き起こした文大統領。
▼慰安婦問題の真相▼
この文大統領の、今年の三・一演説は少し内容が変わっていました。
『過去に足を引っ張られてはいけない』『未来的志向』『日本と対話の準備できている』などという発言でした。
さすがに、これらの発言には韓国内でも批判が多いようです。
自ロ他不(내로남불)
韓国のネットで最近よく使われる言葉があります。自ロ他不(ネロナムブル)です。日本語で言うと「自分のことは棚にあげておくヤツ」という批判的な意味の言葉です。
さんざん反日を煽ってきた文大統領が、ここ最近日本に対しても融和な態度を示したり、「いつまでも過去に縛られてはいけない」という発言には自ロ他不だと指摘されています。
放射能問題があるから東京オリンピックはボイコットする!てな話も、今回は『東京オリンピック成功に協力する』とも言っています。
韓国政府はしきりに福島の放射能問題を上げますが、実はこれも自ロ他不で、月城原発からトリチウムが海水へ漏れていることが発覚したり、さらに福島の100倍以上との報道もあり。。。自ロ他不そのものですね。
では、また(^^♪
▼トリチウムについて▼