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ノババックスワクチンの重要な役割

追記 2022/12/21

ノババックスワクチンのアメリカ、メキシコで大規模治験結果から有効率90.4%という高い効果と安全性が認められ*1ました。

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ノババックスのコロナチンがEUで承認されました。日本でも承認はもうすぐでしょう。

mRNAワクチンのような超低温管理が不要なので発展途上国で使いやすい利点がありますがそれだけではないんです。

今回は、これについて見ていきましょう。

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3回目接種について

過去の記事でもmRNAワクチンについて何度か解説した上で、僕自身の考えは、いまも変わっていません。

個人個人の点では、健康な若者は少なくとも現時点での状況では追加接種不要です。

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追加接種は限られた人にだけ

mRNAワクチン接種後は抗体価が高く、感染予防(正確には発症予防)効果も非常に高いです。しかし、時間とともに抗体価が下がり、半年~8ヶ月くらいではまた予防効果が落ちることが分かってきています。

しかし、実はそんなもの当たり前な話で、抗体なんて体内で作られたタンパクですから、いずれ寿命が来ます。寿命は、物によりますが3ヶ月~数年とも言われています。

追加接種は不要な理由詳しく

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ただし、熱とか倦怠感とか、しんどい思いをして打ったmRNAワクチンの重要な効果は抗体価ではなく、免疫記憶*2なんです。

抗体をつくる液性免疫だけでなく、重症化予防に重要な細胞性免疫をも働かせることができる点が、インフルエンザワクチンなどの不活化ワクチンとの違いです。

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mRNAワクチンのポイント

実際、抗体価が下がってきても免疫記憶による重症化予防が残っている*3ことが証明されており、実世界でも感染者は増えても死者は増えてませんね。

接種が進むと死者は増えにくい

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つまり、mRNAワクチン2回接種後感染しても免疫記憶により、体内で速やかに抗体が作られるので重症化しにくいんです。ところが、高齢者や免疫不全の人は抗体を作る機能が劣っているので、高い効果は期待できません。その都度の追加接種で抗体価を上げるのが望ましいのです。

高齢者はインフルエンザワクチン毎年打ってますね。これと同じ理論。

『個人』だけの話をすれば、健康な若者に追加接種は不要です。

かぜやインフルエンザとは違う

現時点で新型コロナがふつうの風邪やインフルエンザと違う所は何でしょうか?

かぜでは致死率が低く、上気道炎数日で治ることが多いので特別な治療は必要ありません。また、原因ウイルスが多いことからワクチン作成は難しいですが、その必要もありません。

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かぜとインフルエンザ

かぜについて学ぼう

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インフルエンザは、感染するとその後に細菌性肺炎になりやすい*4こともあり、高齢者などでは致命的となることがあります。また小児でもインフルエンザ脳症をきたしたりと厄介です。

だからこそワクチンが作られており、治療薬もあるわけです。

インフルエンザワクチン

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これに比べ、新型コロナは感染したときに重症化する割合や死ぬ確率が高いですよね。肺炎を起こし、血栓を作ったりすることで重症化し死に至るのですよね。

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新型コロナウイルス

これが指定感染症になっていた理由です。つまりワクチンも治療薬もできたので、致死率がもっと下がれば5類(≒インフル扱い)にすればいいんです。

この前のデルタ株主体の第5波では、ワクチン効果もあって致死率が低かったことが知られています。だいたい新しい感染症は段々と致死率が下がってくる、というかそういうウイルスが最終的に広がりやすいんです。

今回のオミクロン株も感染力はデルタ株より圧倒的に強いですが、今のところ致死率は明らかに低そうです。香港大学の研究では肺よりも気管支にひっつきやすい*5ということも言うてますしね。つまり風邪に近づいた可能性。

オミクロン株はかぜレベル?

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社会全体の観点では

では、なぜ今3回目の接種を呼び掛けているのでしょうか?

それは『社会全体の観点』だからです。

先ほど書いたように個人レベルでは、mRNAワクチンを2回接種済みの若くて健康な人は感染しても比較的長期重症化しにくいです。もちろん、この効果がいつまで続くかはこれからも見ていく必要があります。

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オミクロンが弱毒とまだ言えていない

オミクロン株が出てきてまだ1か月ちょいで、世界的にまだ完全に『弱毒』と判断できないからです。もう少し経って致死率がインフルエンザレベルだというのがわかれば、ワクチンも治療薬もあるので5類感染症にすればいいです。

そうすれば、インフルエンザと同じように診療所で検査して、治療薬を受け取って自宅療養で終わりです。

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指定感染症が外れるのがゴール

しかし、まだ指定感染症を外せていないので、限られた病院でしか対応できないし、入院できません。致死率が低くとも、感染力の強いオミクロン株が爆増すると重症者はそれなりに出て、医療を逼迫するからです。

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感染力と致死率

医療崩壊すればまた自宅で治療を受けれず亡くなる人が増えます。これが、現在3回目の接種を多くの人に打ち、感染自体を減らそうという考えです。

いつまで打つねん

となると、必ず出てくる意見は「いつまで打つねん」ですね。

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ゴールはどこ?

ここまでの話を振り返れば、医療逼迫を抑えるための3回目接種と考えれば、世界的に致死率が間違いなく低いと判断され、日本で指定感染症が外されて、診療所レベルで対応できるようになるまでと言うのが目安ですね。これが2022年と考えてる識者が多いそうな~

2022年コロナ終息説

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ワクチンに関しては、『副反応しんどかったし、いくら社会的視野と言われてももう打ちたくない』なんて言う意見もごもっとも。僕も、別にもう打ちたくはないです。(笑)

さて、そこで、ノババックスの話になります。

ノババックス

長くなるので、手短にいいます。

ノババックスのワクチンは遺伝子組み換えという既に使われている技術で作られたワクチンです。わかりやすく言うと不活化ワクチンの一種で、インフルエンザワクチンにも応用されています。

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ノババックスのワクチン

蛾の幼虫にを使ってウイルスの一部を作らせてそれを打つわけです。不活化ワクチンなので副反応も比較的抑えられます!これはメリットですね。

また、効果も申し分ない*6ことが治験では示されております。

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朗報になるかも

mRNAワクチンは新技術でイヤだから打っていないっていう人でも、「これなら打つよ」っていう人もいるかもしれません。また、感染予防目的の追加接種も副反応の少ないノババックスなら打つよってのもいるでしょうね。

何度も言うてますが、2回接種済みならば長期の重症化抑制があるので、感染予防だけを目的とするならば、これからは必要な時にだけ不活化ワクチンを打って抗体価を上げればいいのです。

問題は3回目接種にノババックスが許可されるかがまだ決まってません。おそらく使えるようにするとは思うのですが

さいごに

いかがでしたか?

ノババックスのワクチンの登場は従来からの『不活化ワクチン』の登場という意味でいいニュースです。もちろん中国の不活化ワクチンは前からありましたが、ちょっと遠慮しときます(笑)

不活化ワクチンは作るのに時間がかかります。だから遅れて今登場です。

2回接種済みの方は、下がった抗体価を上げて感染予防が目的ならば今後は不活化ワクチンを必要な時に打てばいいので、ノババックスはいい選択肢になりますね。

ま、僕も3回目はこれを狙ってる・・・(^.^)

未接種の方でも、従来の方法で作られたワクチンなら打つっていう人にも朗報ですね。

では、また(^.^)ノ