近年、環境問題と健康の観点から注目を浴びているマイクロプラスチック。
過去にも、ペットボトル入りのミネラルウォーターに大量のマイクロプラスチックが溶け込んでいることや、テイクアウト容器から料理に染み出していることなどを記事にしました。
今回も新たな研究を通して、わかったことを学んでいきましょう*1。

90%削減
すでに、マイクロプラスチックが体内で慢性的な炎症を与え、心臓疾患のリスクを明らかに高めることが知られています。
当ブログでは何回も書いていますが、『慢性炎症』というのは、がんの原因となります!なので、おのずとこの話の行き着くところも見えてはいますね。
▼慢性炎症でガンに▼
さて、こうした影響を考え、いかにマイクロプラスチックの取り込みを減らすかという問題が重要とされています。
3人の医師がまとめた研究報告では、ペットボトル飲料をやめて、水道水に変えるだけで、体内へのマイクロプラスチックの摂取は90%削減できるとしています。

食べ物の入った容器や、我々の着ている衣服にもマイクロプラスチックが含まれているので、完全に排除することは不可能ですが、ペットボトルの水やジュースを飲まないだけで大部分をカットできるということです。
食べ物に潜む危険
テイクアウトの使い捨ての容器にもマイクロプラスチックが含まれており、これらが心不全のリスクを高めうると言われています。
便利な時代、テイクアウトやデリバリーは当たり前ですが、便利さと引き換えに我々は不健康を手に入れているのです。

また、それらの容器に入った料理を、レンジで温めると、さらにマイクロプラスチックが大量に溶け出します。数分のレンチンで、1c㎡あたり422万ものマイクロプラスチックが溶け出します。
▼お弁当温めると▼
もし、レンジで温めたいならば、ガラスやステンレスのお皿に移したほうがよいです。
他にも、ウインナーやチキンナゲット、ハムなどの加工食品も注意が必要です。というのも、それらはだいたいプラスチック包装して売られていますよね。
つまり、食べる前に長い時間プラスチックが溶け出しているのです。
▼ミネラルウォーターは安全?▼
2022年に名古屋市立大学の研究*2があり、冷凍食品や市販のお弁当を食べる妊婦では、死産のリスクが2~2.6倍に上がるという衝撃的な内容を報告しています。
体内に蓄積
体内に取り込まれたマイクロプラスチックは、胎盤、腎臓、肺、肝臓、睾丸、その他の多数の臓器と血管内に蓄積します。特に脳への蓄積が顕著なようです。
最近の研究*3では、脳内にスプーン1杯分のマイクロプラスチックが蓄積していることもわかり、これらが認知症のリスクを高めているようです。
認知症の人の脳にはマイクロプラスチックが多く含まれているのです。
これらのマイクロプラスチックが何らかの血流障害などを引き起こしている可能性が指摘されています。
また、消化管に入ったマイクロプラスチックは、腸の細胞を傷つけ、慢性的な炎症を起こしたり、腸内細菌のバランスを乱しているようです。
慢性的な炎症は、細胞の置き換わり速度を早めるため、要は”老化”を引き起こします。
老化すると、免疫機能の低下により、コピーミスなどからできたがん細胞を排除できず、がん化につながるとも考えられます。
大気中に存在
マイクロプラスチックといえば、先程まで書いてきたような、食料の包装などからの摂取だと考えられますが、実は他のルートもあるのです。
大気中の存在です。要は、目に見えないうちにプラスチックの成分(微粒子)が空気中に解き放たれているということです。
実際大気中からもマイクロプラスチックは見つかっています。
特に、密閉された空間で、大量のプラスチックに囲まれるとリスクは上がります。そう、自宅内と自動車内です。
これらの環境では大量のマイクロプラスチックが大気中にあり、それらを吸い込んでいるのです。

非常に小さいマイクロプラスチックは肺の奥の奥まで入り込み、組織を損傷します。
お気づきかもしれませんが、同じメカニズムのものがあります。はい、PM2.5です。これらも非情に小さいため、肺の奥にまで入り込み組織を傷つけます。
▼PM2.5▼
そしてお決まりの慢性炎症を起こします。非喫煙者の肺癌が増えている背景にはこういったものがあるのです。
世界中の会社で、年間4億6000万トンものプラスチックが作られています。この数字は、これからも増大し、2050年までには年間11億トンになると予測されています。
悲しいかな、息をするだけでリスクを負っている時代に入っているわけです。
▼非喫煙者の肺癌▼