マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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外国人の高額医療費問題の裏側

”失われた30年”とも言われる日本の経済。経済成長なし、賃金上昇なし、なのに海外では物価が上がっているので輸入原材料などの値上げで日本の物価も上がる。

しかし、日本にも他国に誇れることはあります。国民皆保険という素晴らしいシステムがあるおかげで誰もが気軽に病院受診ができ、長寿の国です。今回はこの健康保険にまつわるニュースについて考えましょう。

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健康保険に入れない外国人

つい先日あったニュースですね。NHKの記事*1を引用します。まずは読んでみてください。

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健康保険に入れない外国人の医療費

はい、簡単にまとめると、日本の健康保険に加入できない外国人が、日本で病気などの治療をするときに全額自己負担になることで、医療受診を控えてしまうことがあり、それはよろしくない、国が負担するべきだという意見書を医療団体が出したと。

で、この団体は『民医連』です!この名前、あとで解説するので、ぜひ覚えておいてくださいね。

日本の健康保険

ちと、日本の健康保険について復習しておきましょう。

日本の健康保険

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元は労働組合内での保険が普通でしたが、1961年以降、いまの国民皆保険が実現しました。ま、私たちが社会保険料を払い(例:給料から引かれるなど)、そのお金が私たちの医療費の大部分を賄ってくれるんですね。社保とか国保とかいうやつです。

だからこそ、私たちの医療費負担は少なく済み、病院受診をためらわずに済むわけです。

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国民皆保険と高齢化社会

少子高齢化により、高齢者が多く、医療費が跳ね上がり、この社会保険料だけではすべての医療費が賄えていません。なので、税金を投入しているわけですね、それが『消費税増税の理由』*2だと財務省様はご説明あそばせておられます(笑)

つまり!!医療費がどんどん上がればさらに増税されたり、社会保険料が上がったりするわけです。賃金が上がらない日本で増税されたらみんなたまったもんじゃありません。

外国人の健康保険

では、日本にいる外国人はどうでしょう?

もちろん永住する外国人や長期に住んで仕事をしている人たちは同じように税金や社会保険料を払うので、日本の医療保険に入れます。

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日本の健康保険に入れない外国人

しかし、認められた在留期間が3か月以下だったり、難民申請中の外国人は健康保険に入ることができず、医療費の全額を自己負担することとなっています。

これがかわいそうだから、国の金で払えというのが今回の主張です。みなさんは、どう思いますか?

難民の問題はさておき、少なくとも在留期間3か月未満に関しては「当たり前やろ!」と思います。

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在留期間が短い外国人

在留期間が3か月以下というと、日本への旅行者とかビジネス客らが多いわけです。これに健康保険使えるようにすると、上図のようなことだってあり得ます。これが許されるのはおかしいですよね?

例えば、私たちがアメリカに旅行に行って、盲腸で手術したとして高額な医療費を請求されますが、それをアメリカ政府に払ってくれと言えばどうでしょう?「アホか!ふざけんな、このイエローモンキーが!」と追い払われます。

だからみんな保険に入って行ったり、クレジットカードに付帯した保険があるんですよね?

それに入らず日本に来て、高額だから日本政府どないかして!は虫がよすぎます。

健康保険の悪用

実際、日本の健康保険の悪用問題は以前から指摘されています。

3ヶ月以上の滞在での国保加入でさえも色々不正があるんです。例えば、留学生が3ヶ月以上日本に滞在するとして、国保に加入します。すると、その留学生は前年度は日本で収入がなく、医療費の自己負担は1割となるのです。

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留学でビザ取得し国保加入

つまり、病気を患った外国人が「留学」名目でビザを取得し、国保に加入し1割負担で高額医療を受けて帰国するという悪徳な事案が実際*3あるんです。

こんなことがあっても、制度を厳格化しようとすると、『外国人差別だ~』とか”人権派”とかいう団体が騒ぎ出す。本当に不思議な国ですね、日本は。ノイジーマイノリティー。

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真っ当な日本人が損をする

毎月皆さんの給料から天引きされているお金が、ちゃんと払ってないor長期に払う予定がない外国人が使っているんです実際。

ノイジーマイノリティー

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医療者側の考え

健康保険により安く気軽に病院受診できるのは日本国民の健康につながり本当に素晴らしいシステムです。同時に、この保険診療ができる病院や歯科や鍼灸整骨院などもこれにより患者(=客)が来るのでメリットがあります。

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病院側の本音

病院の経営からすれば、日本人だろうが、外国人だろうが、生活保護だろうが、患者が来て治療を受けてくれれば儲かるわけです。だから、あまりこの問題を気にしてないのは事実でしょう。

しかし、わざわざ敢えてこのような不正の温床となるようなことを主張するなんてメリットはないです。要は、裏に政治活動が絡んでいるんです。

民医連

やっと出てきました。民医連

今回のニュースで、要望書を提出した団体ですね。僕らからしたら、「やっぱりな」です。

民医連てあたかも一般の病院やクリニックの医師の集まりと思うかもしれませんが全然違います。共産党系の病院です。

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民医連とは

綱領があり、バリバリの共産党ですね。「五輪やめて」で話題になった立川相互病院も民医連に加盟しています。そういえば、この頃、共産党も五輪中止を求めていましたね。あ、察し。日本共産党は北京五輪に対しては中止を求めないんですかね?笑

ま、医療面では民医連の病院も普通の病院です。僕も何度か非常勤医師としてお世話になったことがありますが、別に共産主義を押し付けられたり、しんぶん『赤旗』購読をさせられることももちろんありません。(笑)

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外国人参政権について

そういや、日本共産党は外国人参政権も主張*4していますね。参政権は日本国籍を有する人に認められています、「日本で納税」していることと参政権は全く関係ありません。ただ日本国籍を取ればいいだけです。

さいごに

いかがでしたか?

日本の寿命が長いのは、食事や生活習慣もありますが、何より国民皆保険により誰もが気軽に病院受診でき、早期に治療ができるからです。このような世界に誇れるシステムは少子高齢化でかなり厳しい状況になっています。

そんな中、このシステムを悪用する外国人がいる事実、ブローカーがいる事実があります。みんなでお金を出し合って助け合うシステムのうまい部分だけを味わう人たちです。

それをさらに拡大しろと主張する団体とその裏側まで今回はご紹介しました。外国人にも優しい政策は必要ですが、まず大前提として日本国民が最優先であるべきで、日本人が犠牲を払うのはおかしいです。

では、また(^.^ノ