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社会保険の基礎シリーズ1 ~国保と社保~

『給料から引かれている社会保険料というもの。実際よくわからないけれど毎回引かれてますわ・・・』

そういう人に向けての記事です(^^)

 

今回は「社会保険」をテーマに4回に分けてわかりやすく書いていきます。社会保険とは医療保険年金保険介護保険の3つをいいます。(雇用保険や労災保険を含めることもあります。)これらは給料から税金と一緒に引かれているので、税金の1種のようなものですが、厳密には税金ではなく、保険です。

第1回は医療保険です。日本では病院に行ったときに3割負担で済みますね。高齢者は1割だったり。日本では国民皆保険(universal health care)と言って全国民がこういった公的保険に加入することになっています。

これも簡単に学びましょう。

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国民皆保険

保険の制度というのは日本では大正時代にまで遡ります。当時は労働者のために健康保険の制度を行っていました。その後も、農家や、漁師の組合などで健康保険が行われたりしていました。1961年になって労働者以外も含める今の保険の制度、つまり国民皆保険制度が出来上がりました。

システムは被保険者(要するに一般people)と保険者(都道府県や組合など)の関係で、被保険者は保険料を払います。で、病気なったり、出産したり、死んだりしたときに何かとお金がかかるので、保険者から保険金が給付されるというシステムです。

この保険者と被保険者と言う言葉は何回も出てくるので覚えてください。基本的には私たちは被保険者の方です。

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公的医療保険のしくみ

公的医療保険の種類

医療保険とだけ言えば、CMで見るような生命保険会社と個人が契約するものをイメージしますね。これらは民間医療保険と呼ばれます。普段病院受診時に3割負担になる保険は、区別するために公的医療保険と呼びます。

公的医療保険はものすごくザックリというと2つに分かれます。

1)会社員など 2)その他(自営業含)です。

さて、これらの2つに分けて公的医療保険を見ていきましょう。

 

被用者保険(社保)

被用者とは「使われる人」ですから会社員などの勤労者のことです。こういった会社員などが入る保険は健康保険と言いますが、一般的には「社保」と呼ばれます。職種により様々な組合をつくり、労働者を守るシステムがあります。例えば船員、自衛隊、公務員、大企業などそれぞれに社保の組合があります

この保険では労働者が被保険者、組合が保険者の関係になります。

これらの社保の特徴は労使折半と言って、保険金を労働者と企業で折半してくれるのです。(大企業ではさらに多めに払ってくれるところもあります。)

注意したいのは社保の保険料は毎年4・5・6月の収入が基準になります。この時期にたくさん稼ぐと保険料は高くなります!

大まかにはこの時期の平均月給(額面)×10%が1か月分の保険料です。(ただし労使折半により我々が払う分はその半分です。つまり5%が社保の保険料。)

節税するには、4~6月は残業をつけないようにするなどでなるべく抑え気味にしましょう(但し年収が1700万円以上では上限額の支払いとなるので気にしなくていいです

また、7月以降で急激に月額8-10万円とかのレベルで収入が増えると「保険料の改定」となるので、あまりメリットは大きくないのが実情です。笑

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社保のまとめ

 

地域保険(国保)

被用者保険に入れない、すなわち自営業や無職などの人たちは地域保険に入ります。

ここでは被保険者は個人で、保険者は市町村などとなり、地域から支払われるので地域保険となります。この地域保険は国民健康保険国保)という名前になります。

しかし、実はコチラにも例外があります。全国国民健康保険組合協会全協)です。簡単に言うと、国保に入るべき人たちの中でも、自営業で規模が大きい集団は例外的に自分たちで組合という例外を作ったと考えてください。

国保の範疇なのに社保みたいなものです。どんな人たちかと言うと、土木関係医師・歯科医師・薬剤師などです。この場合は保険者はこれらの組合になります。

しかし、国としては一元化したいので、最近はこういった健康保険組合の新設は認められていません。

こちらの保険料は世帯単位で、加入者の数年齢収入などにより算出します。

 

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扶養の考え

まず、国保に関しては扶養はないと考えてもらえばいいです。

ですので、ここでは会社員などの社保での扶養について簡単にお話しします。

扶養に入れる条件は色々ありますが、細かいことはすっ飛ばして一般的な内容だけ言うと、配偶者と子供は扶養に入れます。ただし、扶養に入る人たちは年収が130万円以内でないといけません。これを超えると扶養に入れないので自分でも保険料を払う必要があります。これがいわゆる130万円の壁です。

 

公的医療保険の問題点

高齢化社会に伴い医療費が増え続けています。当然保険者(国保組合など)の側は赤字になるところも多いです。そうなったとき国のお金でその赤字を補填します。自分が加入していない保険の組合に自分たちが支払った税金が使われることに不満の声もあります。

他には、保険料滞納世帯が増えており、今は10%弱くらいあるといわれています。

また、外国人が90日以上日本に滞在するのであれば国保に加入しますが、そのとき前年度は日本で収入がありませんので医療費の自己負担は1割です。「留学」という名目でビザを取得し、国保に加入し1割負担で日本の医療を受けて帰国するという悪徳な事案が問題となっています。

 

まとめ

いかがでしたか?社保と国保の違いはわかってもらえましたか?

多く会社員などの雇用されている方は社保になりますので、扶養などのメリットを十分に使い、さらには4-6月は調整できるのであれば、他の月よりも収入を落とすことで健康保険料の節税になります。

年収が1700万円以下の方(つまり、大多数の人)には意味があります。それ以上になると保険料は一定額です。

 

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