今日はGSOMIA(ジーソミア)についてしっかり学んでみましょう。日本が必要?韓国が必要?
GSOMIA終了せず
今回は中央日報の記事から(笑)
今回は韓国の中央日報の記事を持ってきました、読めなくて構いません(笑)
タイトルは ”GSOMIA, 終了でもなく延長でもなくごまかした政府” です。
まず知識として知っておきたいことは、韓国の新聞社で〇〇日報という会社はだいたい保守です。つまり、今は文政権に批判的。東亜日報、朝鮮日報、中央日報のこれら3つを合わせて朝・中・東なんて呼ばれたりもします。
はい、中央日報さん、タイトルも韓国政府にやや不満を示してますね(笑)
一方、ハンギョレ新聞は左派で文政権推しです。
GSOMIAとは
GSOMIA(軍事情報包括保護協定)とはそもそも何なのか。
軍事大国アメリカは60か国とGSOMIAを結んでいます。日韓は2016年にアメリカの要請により結ぶことになりました。これについて説明します。
北朝鮮のミサイルが問題となってきた2000年代、アメリカは北朝鮮を監視するために情報収集が必要でした。そこで、地理的に一番近い同盟国・韓国から情報をもらいたいわけです。
ところが、韓国には衛星がなかったのです。今年7月にアナシス2号という衛星打ち上げに成功したと報道がありましたが偵察衛星となれるか実力はまだわかっていません。
そこでアメリカは日本の偵察衛星を使いたいわけです。韓国からは脱北者や国境付近から得た情報を得ます。これを3国で共有することで北朝鮮を見張ろうとしたのが日韓GSOMIAなわけです。
だからこそ、韓国が一方的に破棄しようとするとアメリカがブチギレするわけですね。
開始が遅れたワケ
2000年代から案があったのになぜ締結されたのは2016年と最近なのでしょうか?
実は2012年(李 明博政権)に締結直前まで行きました。このときは日・韓政府が秘密裏に交渉を進めていました。締結直前に公表すると韓国内で反対運動が起き、締結1時間前に韓国側から「やっぱり待ってくれ」となったのです。
普通の外交儀礼上、あり得ない無礼さなのですが、日本は受け入れることにしました。あ、このとき日本は民主党政権。。。あ、察し。(笑)
さらにはアメリカの手前、日本に責任をなすりつけました。アメリカに設置された慰安婦像の撤去運動を日本が行ったからという理由。しかし、どう考えても直前のドタキャンの理由にはなりませんが・・・
▼慰安婦像の真実▼
2016年に締結
2012年の反省を生かし、韓国政府は日本との交渉の状況を随時開示しつつ慎重に事を進めました。この時の大統領は、色々な言いがかりをつけられて弾劾、さらには刑務所に服役させられている朴 槿恵(パク・クネ)氏です。日本側は自民党・安倍政権です。
やっとこさ2016年11月23日に締結しました。その後は目立った動きなく推移していましたが、ムンムンが大統領になってから色々と動き始めるのでした。
『ジェインの誓い』
チャングムの誓いほどではありませんが、文大統領の歴史もなかなか壮大です。
両親は朝鮮戦争(1950)時に北朝鮮から脱北してきました。長男のジェイン少年は幼少期は釜山で過ごしました。
▼朝鮮戦争についてはコチラ▼
学生時代は民主化運動(当時は軍事独裁)に参加し、朴 正煕(パク・チョンヒ)政権に対するデモに参加し逮捕されました。朴 正煕は朴 槿恵のお父さんですね。
弁護士になった時に、盧 武鉉(ノ・ムヒョン)に弟子入りし、一時は大統領側近にまでなりました。韓国では大統領が代わると、まず前政権叩きから始まります。李 明博(イ・ミョンバク)政権になった翌年、盧 武鉉氏は自殺しましたが、そのときに文 在寅は政権交代のリベンジを誓いました。
2012年の大統領選では憎き朴 槿恵に惜敗するも、2016年の崔 順実(チェスンシル)ゲート事件で朴槿恵退陣デモに参加し、ついにはリベンジを果たしたわけです。
文政権になってから
この文政権は、例に倣って、前政権叩きを行い、朴槿恵氏と安倍総理が結んだ2015年の慰安婦問題日韓合意という国際外交上の合意も無視・無効化しました。
反日は彼にとっては重要なカードです。
レーダー照射問題は記憶に新しいですね。最初は照射自体を否定していましたが、日本側が証拠動画を提示すると、日本を威嚇するためにやったのではない、日本が威嚇低空飛行したから悪いのだと、いういつものすり替え論法でした。。。
このときに経済制裁で禁止されている北朝鮮への”瀬取り”*1を行っており、バレるのを恐れ、追い払う目的でレーダー照射をしたのではないかと言われています。
日本はフッ化水素などの半導体に使われる素材を韓国に優遇して輸出しており、サムスンなどがそれで半導体を世界中に売って儲けているわけです。簡単に言うと細かい手続きなしに大量輸出を許可していました。
しかし、韓国が北朝鮮に瀬取りしている疑惑が他にも多数あり、軍事転用できるフッ化水素などが北に渡っては日本も国際社会から白い目で見られます。
そこで、韓国への輸出も、他の国と同じように「その都度、使用目的などを申請して買いなさい」としました。これがいわゆるホワイト国外しです。
韓国では禁輸ともいわれますが、禁輸ではありません。きちんと手続きを踏めば、他の国と同じように売りますよというものです。
そして、ムンムンは黙っていたら国民からの支持を失うので対抗策としてGSOMIA破棄を言い出しました。こうしたらアメリカが怒って日本に『韓国に譲歩してやってくれ』と言うであろうと浅はかな考えを持っていました。
トランプ大統領はムンムンを信頼していない!と明言してますので、その手に乗るはずもないですね。笑
破棄イコール・・・
韓国はGSOMIAは破棄できません。なぜかと言うとさっきも書きましたがアメリカがキレるからです。これはアメリカからの『踏み絵』ですね。
アメリカは昨年の11月に、上院で日韓GSOMIAの重要性を訴える決議案を可決しました。
日本はどうかというと、正直、どっちでもいいんでしょう。アメリカの手前、韓国を引き留めているように見えますが。
日本は偵察衛星が7機ありますが韓国はありません。情報量はどちらが多いでしょう?自明ですね。もちろん、韓国には脱北者という情報源があるのは事実ですが。
いずれにせよ、破棄すればそれは、中・朝のグループに入りますという意思表示になることなので、韓国も容易には破棄しないことが予想されます。
では、また(^^)ノ
*1:こそっと石油をあげるなど