マルチリンガル医師のよもやま話

マルチリンガル医師の世界観で世の中の出来事を綴ります

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徴用工問題を年表から考える

8月15日は先の大戦で亡くなった先祖を追悼し、二度と戦禍という過ち・不幸が国に起こらないことを誓う日です。

過去の出来事を学び、そこから新しいものを生み出し、失敗や過ちを学び同じ間違いをしないようにすることが歴史を学ぶ意義だと思います。特に近代史は現在に活かせるものだと思っています。

しかしながら近隣国への配慮からもさらーっと流してしまう日本の教育。歴史を捏造して教育することはいけませんが、歴史を教えない日本の教育も大きな問題だと思います。

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英字記事から学ぶ

今回も英字記事を読む練習をしましょう。今日は法律用語が絡むかなり骨太な内容です。

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NHK world より一部改変

まずは単語を確認してください。 file という動詞は(訴状などを)提出するという意味がありニュースでは頻出です。原告と被告の単語も上の図でマスターしておきましょう。

あと第二次世界大戦は the が要らないこと確認しておいてください。僕よく間違えますw

さて、2行目の it は何を指すかわかりますか?その前にある単数名詞は日本製鉄大邱(テグ)地方裁判所の分院のどちらかです。

さらにその後、 to sell its assets ともあります。この its は?

これは結構難しいですが、文脈をよく考えればわかります。

まず一つ目の it が injunction(裁判所命令)を要求しているので当然、大邱地裁分院ですね。二つ目の its は補償するために資産を売るのですから、日本製鉄ですね。

最後に黄色下線部を確認しましょう。この部分は意味深なんです。なぜ who say が入っているのか。

要するに「強制的に働かされた」という証明ができないから、who say を入れて、そのように主張している原告と言葉を濁しているんですね。

ニュース記事はこういう手法よくあるので楽しみながら読んでみてください(笑)

 

キーワードは強制性

慰安婦の問題でもそうでしたが問われているのは「強制」されたかどうかです。いつもここをブレさせるので延々と続くわけです。

慰安婦問題の根底はコチラ▼ 

www.multilingual-doctor.com

日本側の主張と韓国側の主張が真っ向から違っているわけですね。冷静に年表に基づいて確認するしかないです。

尚、私は日韓でベストセラーになった『反日種族主義』という本をお勧めします。ソウル大学の名誉教授が書いた本で、慰安婦問題や徴用工問題の"根本"について書かれています。日韓関係の本質が見えてきます。

反日種族主義 日韓危機の根源

反日種族主義 日韓危機の根源

  • 作者:栄薫, 李
  • 発売日: 2019/11/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

年表で見てみよう

著書『反日種族主義』では李 栄薫(イ・ヨンフン)氏が客観的資料を元に説明されています。少しだけまとめてご紹介します。

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徴用開始までの流れ

1910年以降、朝鮮半島も日本の一部になりました(日韓併合)。1937年以降毎年10万人以上が職を求めて日本へ渡りました。

これとはまた別に、日本の企業からの募集に応じる形で17万人が日本へ渡っています。もちろん給料も支払われますし、本人の同意もしっかり得られています。

はい、ここまでは自発的に日本で職に就いた人たちや募集に応じた人たちです。問題はないですね。

朝鮮半島でいわゆる”徴用”が始まったのは終戦前の1944年のことです。つまりこれ以前に日本で働いた人は厳密な意味で徴用工ではありません!ここ重要です。

ちなみに少なくとも16,000人の労働者が不正渡航を理由に、朝鮮半島に送り返されています。これは日本の労働条件がよいから職を求めに不正渡航したことを示唆していると考えられています。

強制的に連行された人が送り返されるはずないですからね。

 

徴用工は報酬あり

よく勘違いされるのが強制徴用でお金ももらわず奴隷のように働かされと思っていませんか?それは嘘です。慰安婦も徴用工もキッチリお金をもらっていました。

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徴用工は報酬あり

1939年に国民徴用令が出され、年齢・性別問わず軍需工業などに徴用できるようになりましたが、朝鮮人の徴用は免除でした。その後戦況の悪化で1944年9月に朝鮮人の徴用も適用されます。(1945年3月まで)

つまり『徴用工』とは上記7ヶ月の期間募集または斡旋で軍需工場などで働いた人たちのことです。彼らは報酬もちゃんと支払われており、徴用工自体は人気職であったと言われています。

現在行われている裁判は終戦間際の混沌で、未払い金があった?ことから始まっています。

 

2018年 最高裁の判決

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2018年 韓国大法院判決

この原告4人は1944年9月の徴用開始以前に募集に応じて日本へ渡航していることは韓国の大法院で認められています。つまり、そもそも徴用令での『強制』ではないし、普通の労働者なわけですね。

では、仮に徴用令後の期間に未払いがあったとしましょう。7ヶ月で未払い額が一人1000万円てどんな計算ですかね。

反日種族主義』の著者:李 栄薫氏は、『正当な賃金をもらえず奴隷として酷使された』というのは1960年代に日本の朝鮮総連が捏造したものだと説明しています。

 

日韓基本条約

よく日本が説明する日韓基本条約(1965)で賠償は終わっているというものを見ていきましょう。

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日韓基本条約

日本はこの条約ですべての請求権は解決されたと主張し、韓国側は『個人請求権』のことはここには書いてない!と言っています。

実は日韓基本条約を結ぶときに、日本側から『個人への賠償』も提案しましたが、韓国政府は断りました。その代わり、一括で賠償金を払ってほしいと言ったのです。

朝鮮戦争で荒れ果て何よりも早く戦後復旧をしたいから一括でお金が必要だったのです。当時の韓国政府の2年分以上の予算に当たる8億ドル(一部は貸付)を渡しています。(北朝鮮への賠償も韓国政府がすべて受け取りました)

朝鮮戦争についてはコチラ

www.multilingual-doctor.com

 

なぜ今まで続く?

日韓基本条約で解決したはずなのになぜ今まで引き続くのでしょうか。

韓国政府は受け取った賠償金をすべて国の発展に使いました。韓国は1987年までは軍事独裁政権でしたので国民の文句あろうが関係ないです。

条約から10年経った1975年、朴 正煕(パク・チョンヒ)*1大統領が、戦時補償をすることにしました。条約通り、韓国内で補償したのです。

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ターニングポイント

2005年に盧 武鉉(ノ・ムヒョン)大統領*2は何の調査もせずに6万人に追加補償しました。人気取りですかね。

このようにして『強制徴用者』などの定義を勝手に広くし、「日本が個人賠償すべき」という空気を作り上げたのです。これが今に問題を引きずらしている元凶です。

こうなると人間の考えはもうおわかりですね?どんどん新しい"戦争被害者"が現れて補償を求めるわけです。

 

韓国政府への請求

上記のように韓国政府も当初は日韓基本条約を守って国内補償をしたんです。つまりは韓国内でも『補償は国内問題だ』という認識はあるのです。

あまり日本では報道されませんが、実際2018年12月に戦時中に日本企業に徴用されたとする韓国人とその遺族1000人以上が韓国政府に補償するように裁判を起こしています。

いずれにせよ”人気取り”で定義が変えられたことによりどんどんと補償対象者が増え続けるこの問題はどこかで終止符を打たねばなりません。それを打つべきなのは日本でしょうか?韓国でしょうか??

 

少しでもこの問題の理解に役立てれば・・・

 

では、また(^^ノ

*1:朴槿恵の父

*2:文在寅氏の師匠