ダイエットをしてもなかなか痩せない・・・
忙しい日が続くとついつい食べ過ぎて・・・
多くの現代人を悩ませてきた”肥満”、あなたが怠惰なせいではないかもしれません*1。
一緒に学んでいきましょ~

「あなたのせいではない」
スペインの研究者らが2024年に発表した研究*2から面白いことがわかりました。
肥満の原因となる”食物依存症”は、食事摂取量に関しての制御ができなくなってしまい、爆食いしてしまうのです。
この食物依存症については今までは原因はわかっていませんでした。

発表された研究の内容としては、ある腸内細菌が悪さをしており、そいつが食物依存症を引き起こしていることが、マウスとヒトとで確認できたというものです。
いわば、その細菌に乗っ取られて、食物を異常に欲してしまうわけで、極論を言えば『太ったのはあなたのせいではない』ということですね。
この言葉はたくさんの人の心を救い、慰めることでしょう。

「デブは自分に甘いだけ」という冷たい視線を感じていた人も、「いえ、細菌のせいです」と堂々と言えるようになります(^o^)笑 終わり!
では、また(^o^)ノ
・・・
ま、一応もう少し詳しく見ておきましょか。
腸内細菌
まず、食物依存症の診断について、研究者らはイェール大学のスケール(YFAS 2.0)を用いたと書いています。
35の質問の答えてもらって、グループ分けをします。
アルコール依存症もこのように質問から診断をつけます。心理学的要素ですな。
今回のスペインの研究では、食物依存症のマウスとそうでないマウスでは腸内細菌の分布が異なっていることを見つけました。

で、全く同じ結果がヒトでも得られたのです。
腸内細菌というのは今HOTなTOPICです。
以前もやりましたが、若年性大腸がんの腸内細菌とそうでない人の腸内細菌はちがっていましたね。
▼若年性大腸がんと腸内細菌▼
善玉菌を増やせ
腸内細菌は、たくさんいてほしい”善玉菌”グループと、増えたら厄介な”悪玉菌”グループに別れます。
悪玉菌が増えると、慢性炎症を引き起こしゆくゆくは大腸がんを誘発したり、今回のように食物依存症に関連したりするわけです。
で、善玉菌と悪玉菌は腸内で覇権争いをしておりまして、どちらが勢力を保てるかってのを競っています。

悪玉菌を減らすには善玉菌を増やせばいいというのは想像できますね。
その中でもブラウティア菌といのが良い菌でありそうだとわかりました。
そこで研究者らはブラウティア菌の餌となる整腸剤をマウスに与えたところ、それらのマウスの食行動に変化が見られました。
ちなみに整腸剤の成分は難消化性の炭水化物のラクツロースとラムノースです。

食物依存症のあるマウスでは症状改善が見られました。
依存症というのは、脳に原因があります。
それが腸内細菌の変化により影響を受ける、つまり、脳と腸内細菌には直接的な関わり合いがあると考えられます。
マイクロRNA
遺伝子の発現を調節する役割のあるマイクロRNAと呼ばれる分子に注目してみましょう。
脳にある内側前頭前皮質は、自己制御や決定・判断を司る場所です。
ここにある特定のマイクロRNA (miRNA-29c-3p とmiRNA-665-3p)を抑制すると、食物依存症を引き起こせます。要は食欲をコントロールできなくなります。

逆をいえば、この2つのマイクロRNAが食物依存症に対して保護的に働くということです。
研究者らは現在、腸内細菌と脳のマイクロRNAとの相互作用について研究を行なっているそうです。
さいごに
いかがでしたか?
腸内細菌の構成によっては、脳のマイクロRNAを抑制し、我々の食欲をコントロールできなくさせてしまっていることがわかってきました。
また、それらに抗うには整腸剤を利用して、ブラウティア菌を増やすことも有効そうです。
あなたが太ったのは細菌のせいです。
自分を責めないで〜
では、また(^o^)ノ