2020年になってすぐZOZO 前 社長の前澤氏が総額10億円のお年玉企画をやっていましたね~
あーうらやましい。
それはさておき、そのときにこんなことも言ってました。
「僕が実験したいことは
『ベーシックインカム、前澤個人でやってみた』です」
1月2日 本人 Twitterより
最近よく耳にするベーシックインカムってどんなものかご存知でしょうか。なんとなく、社会主義とか共産主義みたいな響きですが・・・
わかりやすく学んでみましょう。
ベーシックインカムとは
ベーシックインカム(Basic Income)とは簡単に言うと政府が全国民に対して、最低限の生活が送れるようにするためのお金を定期的に支給することです。
社会保障給付金と違い、一定の条件を満たす人ではなく、全国民に給付することからUBI(Universal Basic Income)と表記することもあります。
ベーシックインカムのメリット
- 貧困対策になる
- 少子化対策になる
- 行政運用コストの削減になる
などなどが言われている
確かに最悪働かなくても暮らしていけるお金をもらえるわけだから貧困対策にもなりますね。
それに子供が増えればその人数分ベーシックインカムをもらえるから少子化対策にもなりますね。
ベーシックインカムの問題点
- 財源の確保
- 勤労意欲の低下
- 賃下げの懸念
- 社会福祉の水準低下
当然、財源確保の問題が出てきますよね。一応、年金や生活保護などの各種の社会保障を廃止しそのお金を充てるというのがよくある案です。
また、働かなくてもお金がもらえるので労働意欲が下がるのではないかという懸念もあります。僕はそうは思いませんが。(後で説明)
実際の社会保障給付費からの試算
では、先程のべた財源の確保の案についてどのくらいの実現性があるのでしょうか?少し見てみましょう。
日本の社会保障給付費は年間120兆円(2017年)くらいあり、そのうち医療費が40兆円くらいあります。日本の高齢化社会を鑑みても医療費を急に削減するのは極めて難しいので、それ以外の部分、つまり、生活保護制度や年金を廃止しても120兆- 40兆=80兆円 / 年 ほどしか財源は確保はできません。
たとえば、この80兆円をベイシックインカムに使うとすると・・・
80兆 ÷ 1億2500万 = 64万円 / 年
つまり一人当たり年間64万円(月5万3000円)まで給付されるということです。
(※案によっては20歳以上の約1億人を給付対象にするというのもあります。)
例えば4人家族では月に21万円の給付になります。正直これだけで1家庭が暮らしていくのはなかなか厳しいので、心配されているような勤労意欲の低下につながるほどのことはないかと思います。
しかも、今の社会保障費はみんなが払った税金などが一部の人たちにだけ多く利用されている現実からも、その補償費をみんなにベーシックインカムとして分配するのは公平性が保てているような気もします。
ただ、忘れてはならないのは、この計算はいまと同じだけ税金が払われていて成り立つ計算です。つまり、仕事を辞める人が増えてしまうと税収も減り財源が保てなくなり、成り立たないわけです。そこをカバーするには、他の税金、すなわち消費税や相続税をもっともっと上げなければ成り立たないとも言えます。
実は日本でも近いものが過去に
定額給付金(2009年、麻生内閣)では1人につき12,000円の給付金を1回限りで行いました。これに関しては「選挙の票稼ぎ」とも批判がありましたね。
子ども手当(2010-2011、鳩山内閣)もベーシックインカムにちかいものです。しかし、その後、児童手当に変更され、所得制限などが加わったためベーシックインカムの概念とは離れていきました。
最後に
みなさんはベーシックインカムについて反対ですか?賛成ですか?
もともとこの考えは貧富の差が広まっていることから声高く叫ばれています。
日本でも貧富の差は大きいと言えど、国として全体的には豊かであり、みんな不満はあれど、治安もよくわりかしうまくいっている現行制度を大きく変えてまで導入するメリットがあるのか?というところですね。
しかし、現在の社会保障費は使う人はたくさん使い、使わない人はほとんど使わないという不平等なものです。そういう意味ではそのお金をベーシックインカムとして分配することは平等な考えになるかもしれません。
ただし、税収が減ってはこのシステムは成り立ちません。相続税や他の税金がもっともっと上がってくることは必至でしょう。また、年金もなくなるので、年金支給額よりもベーシックインカムの方が低くなる可能性も高いので不満の声もでるでしょう。
みなさんはどう思われますか?