年を明けてから感染拡大となり、「またかよ」の空気になりました。
今回は、最初にコロナの現況と、在日米軍の地位協定と2つ見ていきましょう。
コロナ関連
シンガポールのお話
さて、日本で第5波が落ち着いている頃に、「シンガポールは今後の参考になるよ」という記事を書きました。
シンガポールは政治的には一党独裁で『明るい北朝鮮』とも呼ばれています。
もちろん、気候は常夏なので、日本とは違いますが、アジア人種でワクチン接種率が高く、しかも大部分がファイザーorモデルナのmRNAワクチンというところは似てますね。
もう一つ重要なのは日本よりもワクチン接種が3か月ほど早く進んでいることです。つまり、ここを見れば抗体価低下がだいたいいつくらいか予想できます。
▼シンガポールに学ぼう▼
そして落ち着いていたシンガポールでは10月中旬に爆増しました。
特に高齢者で時間経過による抗体価の低下と感染力の強いデルタ株のタイミングが重なったたったからです。
ここから想定すると日本は概ね3か月遅れて抗体価低下による影響が出始める・・・
10月の3か月後・・・1月ですね。(; ・`д・´)
今から2ヶ月ほどは高齢者たちの抗体価が下がって危険なタイミングなので早急に高齢者やハイリスク群は追加接種を急ぐべきですね。
シンガポールの現況
さて、では、そのシンガポールは秋の感染爆発後、どういう経過をたどったのでしょう?
特に高齢者での抗体価低下による感染増加は、ワクチンを打っていても重症化⇒死亡がやはり出てきます。そして、実際、その波で死者も出ました。
そこで、高齢者やハイリスク群を守るために追加接種を高速に進め、感染状況は2ヶ月ほどで落ち着きました。そして、最後のところ、増加がみられるのがオミクロン株のおでましです。しかし、オミクロン株は重症化は低いという判断で海外からの入国規制も緩和しています。
日本政府もどこかで"決断"をしないと、沖縄では濃厚接触者となった医療従事者が出勤停止でコロナ受入病院が一時閉鎖*1とかなってますからね。重症化が低いと判断できたら濃厚接触者の隔離はもっと短縮すべきですね。
実際、沖縄でのオミクロン株の92%が無症状or軽症との報告*2が出ています。
在日米軍関連
時間の問題
オミクロン株が見つかって以降、欧米では感染爆発が起こっており、岸田政権は水際対策として外国人の入国を止めていました。
ま、完全に入国を止めることはできません。日本人は帰ってこれなきゃ文句を言われましたし(笑)で、米国帰りの感染女性の彼氏がサッカー見に行ったりとかありましたな(笑)
そして在日米軍基地内でのクラスター発生から、沖縄や山口という米軍基地があるところで広まったことで、「米軍ふざけんな」という論調があります。
在日米兵からしたら、日本の法律では「マスク着用義務」ないし、10月も11月も同じくノーマスクで出歩いてたけど、日本で感染増えんかったやん!ということは、俺らでなく悪いのはオミクロンやろ!ってな感じですかね。
おっしゃるとおり、遅かれ早かれ日本でもオミクロン株が広がってたでしょう。
どうしても、こういう望まない状況になると『犯人捜し』をしたくなるのが人間の性でありますな。
それでも、今回のこの騒動で私たち日本人はある問題点に気づかされたのは収穫ですね。
日米地位協定①
敗戦により軍を持てなくなった日本、その領土を守るために米軍が置かれています。ま、アメリカからすれば、最大の目的はソ連などの共産圏を監視・けん制することでした。
ま、その後、朝鮮戦争で在日米軍が朝鮮に行ったので、穴埋め的に警察予備隊(のちの自衛隊)ができたわけですが・・・
▼朝鮮戦争と自衛隊▼
自分の国を守るためにできた、自衛隊のおかげで日本は『独立』となったわけです。
本来なら、もう在日米軍は不要では?となるのですが。。
時は流れ、ソ連崩壊後、力をつけたのは中国です。その中国を監視するためにもやはり、アメリカとしては米軍を日本と韓国に置いておきたい。
朝鮮戦争は今も休戦中です。なので、米軍は日本・韓国という同盟国の共産化防止のために駐留する必要があるという考えです。アメリカも正直終戦にしたくないのでしょう。
日米地位協定②
日本とアメリカでは法律が違うので、1952年に在日米軍についての取り決めを作ったのがいわゆる日米地位協定ってわけです。
一応、日本政府の見解では、米軍基地と言えども日本領土内なので、日本の法が適用されると主張*3してますが、実際はそんなことはないのです。
米軍には独自の軍法があります。日本で犯罪を犯しても、在日米軍は『公務中』であればアメリカで裁かれるのです。
あと、米軍基地内はいわゆる”治外法権”なので、何か犯罪をしても、日本の警察が捕まえる前に基地内に逃げ込めば米軍内の捜査局が事件の捜査権を持つことになり、異常に軽い刑で終わってしまうことも多々ありました。
もちろん少しずつは改善しており、1995年以降は、殺人や強姦などの凶悪犯罪は被疑者がアメリカへ逃げても日本へ身柄引き渡し*4ができるようになっています。
日米地位協定③
そして、入国などについても米軍は特殊と言うことが今回注目を浴びました。
日本入国のルールを作って検疫を行っても、在日米軍はそのルールが適応されず、完全米軍任せです。
2021年の9月以降は米軍は出入国時の検査を行っていないことを、日本政府は12月になって知ったという状況です。(笑)
今回、日本側から米軍に依頼をして、出入国に際しての検査や日本到着後の行動制限も日本のルールに合わせることとなりました。
ちなみに、在韓米軍では、韓国側で検査を実施していますが、在日米軍は日本側による検査を拒否*5していました。完全に日本はナメられています(笑)
さいごに
オミクロン株の感染拡大は時間の問題であり、いずれ起こっていたことでしょう。
しかし、今回の件で、日本と米軍の地位協定がいかに不平等なものかが多くの国民に知れ渡ったのはよかったかもしれません。
同じ敗戦国であるドイツやイタリアでは、このような不平等さはほぼ解消*6されており、土地以外の管理権はその国が持つこととなっています。
文中でも述べたように在韓米軍でも検疫などそういったものは韓国の権力が及んでいます。
戦後75年が過ぎて、日本はいつまでこの不平等な関係を維持するのでしょうか?
では、また(^.^)ノ
*1:https://news.yahoo.co.jp/articles/960dcf9f958da71f4ed9a080b3c3dc6f7c1d0137
*2:https://news.yahoo.co.jp/articles/0f16ba3912922f7f30d46b2e034835f7d7fc2f91
*3:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/qa04.html
*4:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/qa09.html
*5:https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1447639.html
*6:https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/sofa/documents/chuukan-gaiyou.pdf