波乱が続く韓国政界。
尹大統領(ユンユン)の弾劾審判は4月4日に行われます。ここで、8人のうち6人の裁判官が『賛成』すれば弾劾、そうならなければ復職になります。
ユンユンの進退も気がかりな中、政敵側にもいろいろ動きがあります。
今回はその辺、解説していきます♪

韓国の大統領の末路
さて、復習から行きましょう。
韓国では、政権交代が起こると、まず前大統領とその周囲を徹底的に調査させ、ホコリが出たら「はい、逮捕」という流れがセットです。
▼韓国の大統領の末路▼
前大統領を調査するのは誰かというと、検察でございます。

その検察のトップを選ぶのは新大統領で、検察は忖度して前大統領のアラ捜しをして起訴です。
日本では通常、一次捜査は警察でそこから送検され、検察の登場ですが、韓国の検察は自ら一次捜査からやるのでこんなことが可能なのです。

はい、もうわかりましたね。検察が力を持ちすぎた”検察共和国”では次期大統領は悲劇となる運命なのです。
となると、退任後の身を守るにはどうすればよいかはわかりますね。
「検察をぶっつぶす」
文在寅(ムンムン)の師匠は、廬武鉉(ノ・ムヒョン)氏です。
彼も退任後、検察の追及に耐えきれば、命を絶ちました。
「検察の力を削いでやる」この誓いを胸にムンムンは大統領に登り詰めました。
では、ムンムンはどうやって大統領になれたのでしょう。
はい、朴槿恵政権がセウォル号事件で一気に国民からの信頼を失い政権交代したからです。
▼セウォル号事件は人災▼
この朴槿恵弾劾で尽力した当時の検察総長は、ユンユンでした。
後に大統領となったムンムンはユンユンを賞賛し、『どんどん悪い政治家を徹底的に調べ上げなさい』と指示しました。
そしてムンムンはかねてからの狙い通り、検察の力を削ぐために動き出します。

すると、検察は気分はよくありません。
総長のユンユンは大統領の意向に反して、ムンムンの右腕、タマネギ男こと曺国を徹底的に調べあげ、起訴し実刑判決になりました。
「やばい、こいつ、このままやと退任後のワシも・・・」
ムンムンは師匠と同じ道を辿るかもと頭によぎった?かもしれません。
▼文在寅保護法とは▼
そこで検察の力を削ぐ法案を力づくで進めていきます。これが、自分を守るための『文在寅保護法』とも呼ばれる所以です。
高位公職者犯罪捜処
こうして、ムンムンは検察の捜査権の大部分を警察に移管することに成功しました。

そして、検察が今まで狙っていた元大統領などの高位の公職者の捜査も好き勝手にできないように、高位公職者犯罪捜査処(公捜処)というものを新設し、検察を牽制することまでしました。(今回、ユンユンを拘束したのもこの公捜処ですね。)
▼高位公職者犯罪捜査処とは▼
「ふ~、これで安泰だ」と胸をなでおろしたムンムン。
その後、政権交代が起き、ユンユンが大統領になりました。
すると検察は誰を捜査するか・・・今までならば前大統領のムンムンですが、『文在寅保護法』でなかなか捜査に動きづらい。

すると、検察は、次期大統領候補となりうる李在明(イ・ジェミョン)をターゲットにし、ムンムンは第2ターゲットとしました。
そうです、時間はかかれど、”市民団体”が警察に告発し、調査し怪しければ検察に回ってきます。今までより時間はかかりますが正規ルートはあるのです。
▼李在明は悪魔?!▼
李在明無罪
実際、検察の捜査で、次期大統領候補の呼び声高い李在明の悪事が次々と明らかになりました。北朝鮮への不正送金や、裁判での偽証罪、その他、12件の容疑で5つの裁判を抱えています。
そもそも韓国では北朝鮮は”敵国”であり、そこにお金を送るのは利敵行為で重い罪です。
李在明が有罪判決となれば、次期大統領選には出れません。

そこで注目が集まった、先日の2審では、裁判官がみんなド・左派で、なんと一人は李在明と同期で過去にはSNS上で10回以上やり取りしている人物。偏りすぎ。
結果は、「はい、無罪」
4月4日ユンユンが弾劾確定してしまうと、『有罪確定』ではない李在明は、大統領選に出れるのです。

現時点の世論調査では国民の6割が弾劾に賛成しています。最終の決定を下す判事のうち保守は2人で、彼らが『反対』しても残り6人が賛成すると弾劾です。ユンユンにとってはなかなか厳しい状況に違いありません。
もしそうなってしまった場合、6月3日に大統領選が行われると予想されており、李在明も確実に出てくるでしょう。
李在明は自分をさんざん追及した検察をよく思っているはずがなく、当然大統領になると、検察をさらに弱体化するでしょう。

検察側もそれをわかっているので、何としても李在明が大統領になるのは阻止したい。
そこで、標的をムンムンに変え、野党の支持率を下げる方針に転換しました。
イースター航空
ムンムンが退任後、何の問題もなく来たのは、何も彼が公明正大だからではありません。
彼も過去の大統領たちと同じく、つつけば山ほど疑惑があります。
釜山副市長のときの収賄容疑、蔚山市長選挙介入疑惑、私邸に関する疑惑などたっくさんあります。
在任中の2020年にある疑惑が出てきました。

韓国のLCCの1つイースター航空ってのがありまして、その会社が2018年にタイにタイ・イースタージェットって会社を作りました。
そのタイの会社に特別枠で役人として、航空系素人の男がなぜか選ばれました。
それは、ムンムンの愛娘・ムン・ダヘの夫でした。
給与や家賃として2億2300万ウォン(2300万円)受け取っていることが分かったのです。
ムンムンへの賄賂?
イースター航空の創始者は李相稷(イ・サンジク)という男ですが、ムンムンと仲が良いんです。
彼は政界進出し共に民主党から国会議員を4年務めた後、次の選挙では落選しました。
ところが、そんなヒラの彼が、2018年になぜかムンムンにより中小ベンチャー企業振興公団(中振公)の理事長に任命されたのです。

その後に、ムンムンの娘婿は役人に抜擢され大金を得ました。
つまり、理事長に任命してくれたムンムンへの”見返り”として娘婿に特別役職を与えたと見られています。
ちなみに李相稷は、後の選挙で、イースター航空のお金と、中振公の公金を用いて、有権者に酒類を提供したことがバレ、有罪判決を受けています。
さいごに
いかがでしたか?
自らの退任後を守るために検察の権力を削減したムンムン。
狙い通りここまでは検察の手が伸びることはありませんでした。
市民団体が告発し警察が捜査し、検察に捜査権が来たものの、時間が経っているので自分への関心は低くなっているはずでした。
実際、検察は李在明の追及に必死でした。ところが、ユンユン弾劾の可能性が出てきて、さらに李在明が2審で『無罪』となり、検察が5年の歳月を経てムンムンに捜査の舵を切ることになりました。
こんなことを誰が予想はしたでしょうか。
では、また(^^♪
参考記事:
*1:https://news.yahoo.co.jp/articles/31787b6f949222ea8949fb594658e89efefe08d8
*2:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4c86e3f9347032bc199eb3428e21c609af80aaed
*3:https://news.yahoo.co.jp/articles/ea55053124f3770687ae4de85a2e46eef0491627
*4:https://news.yahoo.co.jp/articles/e3b1c7450ccce2a65e2d543da823cba66b0976de