日本にいると、目にするニュースの大部分は日本の事柄です。ま、当たり前ですが。
ときどき、さらに広い視野で物事をつかむためには海外からどう見られているかなども非常に参考になるものです。
▼ご成婚問題 英国の報道は▼
今回は、日本の第5波の収束がどのように見られているのか探ってみましょう。
第5波の収束
日本の第5波は収束(≠終息)しており、70日周期説やウイルス自壊説などは出ておりますが、そのハッキリした原因はわかっていません。
他国との比較などからは、ワクチン接種を進めながらも一気に規制緩和をせずにマスクなどを継続していることが大きな要因と考えられそうです。
▼日本の第5波はなぜ収束?▼
世界中ではデルタ株がメインとなっており、例えばアメリカではミュー株などはデルタ株に勝てず消え去りました。
やはり、次に日本で流行する変異株も、残存したデルタ株からのマイナーチェンジなのでしょうか?
▼今後はデルタ株⇒普通の風邪▼
日本に関心がない?
さて、では海外からは日本の第5波収束はどのように受け取られているのでしょうか。
まずは、英・米の大手メディアで日本の第5波に関する記事を検索したのですが、10月以降に書かれた記事はほとんど見つかりませんでした。
G7に入っていても、地理的に遠い日本は、欧米での関心はさほどなんですね。実感。
さて、1つ見つけたのはイギリスの大手Guardian紙の記事*1で、今回はこれを紹介します。
また、隣国では複数記事がみつかりましたので、うち2つをご紹介します。
Guardian紙記事
起死回生の日本
それでは、記事の中身を見ていきましょう。
導入部分では東京オリンピックについて書かれていました。国民の中でも意見が割れた緊急事態宣言下での五輪開催により、菅総理の支持率は低迷し首相交代に繋がったと。
しかし、五輪が終わってみると急激に感染状況はかつてないほどに改善し、最悪の状態を抜け出したという希望が出ている。
ワクチン接種
専門家たちもハッキリした理由はわからないこの急減少。
最初はゆっくりと進んだワクチン接種も気づけば接種率ではアメリカも抜いた日本。アメリカほど、反ワクチンの影響もなく進んだことも大きいと。たしかに現在既に国民の70%ほどが接種完了しております。
接種進んでもマスク
そして、ワクチン以外の要素についても触れています。
イギリスやアメリカ、イスラエルなどワクチンの進んだ国はどんどんと規制解除していました。すると、みんなマスクをしなくなりました。
しかし、元々、インフルエンザ対策でマスクをする文化があった日本では、ワクチンが進んでもマスクを外すのには慎重であると。
ここまでは、完全に僕の考えと同じです。
冬にまた増えるかも
そして、専門家たちの話を紹介しながら、「これで終わりと考えるのはまだ早い」と言っています。
一般に寒くて湿度が低いのが呼吸器系のウイルスが広がりやすい条件です。さらに、寒いので換気をあまりしなくなることもリスクになります。
ふむ、事実ベースと科学的な内容で、記者の主観がなくバランスのとれたいい記事ですね~。
韓国での記事①
日本:1か月で急減
続いて韓国の記事です。まずは聯合ニュース(연합뉴스)*2からです。
タイトルからしてめちゃくちゃ疑いの目を持ってるというのがわかりますね。それでは、中身を見ていきましょう。
8月に史上最大の2万5800人の感染者を出したのに、1か月ちょいで急に1000人台に減ったと。また、韓国では減ってないのに日本で韓国の感染者数より低くなるのは『神妙』と言っても過言ではないと書いています。要はめちゃくちゃ疑っているってことです。(笑)
ふむ、なるほど。。。
岸田 新総理
続いて、この記事の考察を見ていきましょう。
なぜ『神妙』かの説明をしています。
9月29日に自民党総裁選で岸田氏が次期総裁に選出されましたが、その日の新規感染者数が2000人未満という急減で、その理由を日本政府も専門家たちも説明できていないからだとのこと。
明言はしてないけど、この2つの関係をチラつかしてきますね~笑
検査数が少ない
記事では、専門家たちが提示した5つの仮説(ワクチン、若者の行動など)を紹介した上で、それらの「効果は限定的だ」と説明しています。
続いて、検査数の話になりました。
岸田総理が決まって以降、韓国では減ってないのに、日本で感染者数が激減しているのは検査数が少ないからであり、人為的操作を疑っているということですな。
ま、コレはあり得ません。言いがかり。
本当は感染者がたくさんいるのに検査数を抑制する、つまり検査が足りないと陽性率が上がります。こんなの単純な算数の知識です。
例えば、東京都のデータを見ても陽性率は経時的に下がってるんです。つまり、明らかに感染は落ち着いているんです。つまり、感染者が少ないから必要になる検査数が少ないんです。
そもそも、日本の検査は都道府県がそれぞれ発表するので政府に介入する余地はないですしね。しかも、万が一やるならオリンピック前に操作するでしょ。笑
韓国での記事②
やはり疑われている?
続いて、韓国の中央日報(중앙일보)の10月8日の記事*3です。これは東京にいる特派員が韓国向けに書いた記事です。
タイトルは『日本の新型コロナ 数字のミステリー』です。
どうやらこの記事の前に、日本で感染者が急減少しているという記事を書いていたようです。すると、それに対して読者からメールが多数来たそうです。
その中で、悪質な悪口を除くと、上の2点が主な内容だったそうです。
日本の状況を書いたら「そこまでして日本を褒め讃えたいのか!」って怒られるんですね。笑
それにしても、やはり『検査数を制限』していると思っている人が多いようです。実際、韓国のラジオ番組で「日本政府が選挙前に改ざんしている」という左派論客の主張もあり*4ました。
残念ながらさっきも書きましたがそれはただの言いがかりです。
冷静に見ている記者
しかし、この記者はそれらの意見に対して冷静な目で見ているようです。
この記者はきちんと陽性率も下がっていることを根拠にその主張を退けています。うむ、素晴らしい。
韓国にとっては、世界に誇るK防疫を持つ韓国より日本の方が感染状況がいいことはあってはならないんです。その認知的不協和によりこういう意見が出てきます。
▼認知的不協和とは▼
どんでん返し
しかし、ちょっと褒めたところでどんでん返しが。笑
これ以上は、言及していなので意図はわかりませんが、新政権が何かしら改ざんをしたと匂わせたいのでしょうか(笑)
多少の違いはあれど、結局ここに繋がるんですね(´・ω・`;;)
さいごに
いかがでしたか。
英国と韓国の記事を見つけてお伝えしました。
英国にとって、日本は地理的にも文化的にも”離れた国”です。ですので、客観的な記事が書けているのかな~と。韓国はやはり近い国なので日本に対する『対抗意識』がありますね。その辺が記事にも濃厚に出てきていました。
では、また(^.^)ノ
▼『日本の方が下』の思想▼