小児喘息の原因、普段の食事かもしれません。
今回は、最新研究の内容を少し学んでいきましょう*1。

喘息の種類
まず本題に入る前に、基本を抑えておきましょう。
喘息の患者さんの痰を調べると、そこには様々な免疫細胞が見つかります。
その中で、好酸球と呼ばれる細胞が多いものは好酸球性喘息といって、アレルギーが関与して起きた喘息です。
気管支喘息の半数以上が、この好酸球性喘息です。

また、アレルギーではなく、細菌感染などによる気道の炎症が原因で起きる喘息では、痰の中に好中球が多くなり、好中球性喘息と呼ばれます。これは喘息の2割以上を占めると言われています。
残りの2割は混合型などで【その他】と分類されます。
好中球性喘息は高齢者に多く、重症化しやすいことがよく知られていますが、小児喘息でも好中球性喘息は見られます。
ステアリン酸
かつては、小児喘息で好中球性は肥満児に多く、肥満がその原因と考えられてきました。
しかし、実際は肥満でない小児にも好中球性喘息は起きます。
そこで研究者らは食事に目をつけました。
そして、食事中に含まれる脂肪が好中球性喘息に関与しているということを発見しました。

その脂肪というのは、ステアリン酸という、動物の脂肪や加工食品によく含まれる飽和脂肪酸です。
牛肉、豚肉、チョコレート、バター、ソーセージなどに大量に含まれています。
研究室内でマウスを用いた研究からステアリン酸をたくさん取ると、肺胞マクロファージが増えることがわかりました。
肺胞マクロファージ
肺胞マクロファージについて少し学んでおきましょう。
マクロファージとは白血球の1種で、ウイルスや細菌などの病原体や、死んだ細胞をバクバクと食べていってくれる『掃除屋さん』です。
肺胞マクロファージは、肺胞にいるマクロファージで、微生物や喫煙後の微粒子の掃除をしてくれます。
そして食べたときに、その病原体や異物の情報を他の免疫細胞に知らせ、強い免疫反応を起こさせるという役割もあります。
そうです、炎症を起こさせる。過去に何度も書いてきましたが、慢性的な炎症はよろしくありません。

喫煙や大気汚染により、肺内に小さな炎症が続くと・・・
はい、がんのリスクが上がるわけです。
で、肺胞マクロファージは普段は我々の免疫の第一線を担っているのですが、肺癌ができてしまうと突如として『裏切り者』になることもわかってきています。
大阪大学の研究*2によれば、肺癌があると、肺胞マクロファージはアクチビンAという蛋白をたくさん産生することがわかりました。
アクチビンAはがん細胞の増殖や浸潤を促進してしまうこともわかっています。
▼慢性炎症で大腸がん?▼
オレイン酸
ステアリン酸を多く摂ると、肺胞マクロファージが増える、つまり肺内で炎症が起こるということでした。
一方で、オレイン酸という植物油に多く含まれる成分はその炎症を抑える方向に働くこともわかりました。

オリーブオイルとかアボカドとかナッツに多いやつですね。
まとめますと、ソーセージやチョコレート、ジャンクフードという『超加工食品』に含まれるステアリン酸というものが、難治性の喘息である好中球性喘息の一因となっているようです。
で、それに対抗するものが、オリーブオイルなどに多く含まれるオレイン酸だと。

そう、アンチエイジングの地中海食を思いだしますね。色んなところに繋がってくるんですね。
つまるところ、ジャンキーなものは減らして、健康食をたくさん摂りましょう。
▼オリーブオイルで健康に▼
では、また(^o^)ノ