よく日本はキャッシュレス後進国とか言われますね。日本は昔から現金主義です。これは日本の『お金』への信頼が高いからです。つまり、偽造しにくいために偽札が出回りにくいというのが世界との違いです。
▼日本はキャッシュレス後進国▼
アメリカやイギリスはコロナでの被害が日本とは桁違いに深刻です。元々、現金よりもクレジットカードやデビットカードというのが多かったのですが、コロナ禍で接触感染を恐れ、現金を使う人は大幅に減っているそうです。
(※実際は接触感染は手洗いさえしてればそれほどリスクはない)
かく言う私もここ5年ほどはコンビニでは電子マネーで支払いです。いま現金使うのは食堂くらいですかね。
さて、前置きが長くなりましたが今回は日本のお金で”あるお札”についてのお話をします。
一度しか見たことがない
日本の銀行券(=お札)で僕が一度きりしか見たことがないものがあります。そう、2000円札です。これ、言っておきますが記念紙幣ではありません。今でもあるんです。
しかしながら日常生活で出会うことがないほどの超天然記念物ですね。
かすかに記憶をたどれば沖縄の首里城や源氏物語をモチーフにしていましたね。いまや、ヤフオクで売られているレベルの貴重なお札です。
▼日本の『円』について▼
小渕総理が発案
この2000円札は2000年に発行されました。
発案したのは当時の小渕恵三総理大臣でした。小渕氏は昭和から平成に変わるときに官房長官をしており、「新しい元号は平成であります」と発表し”平成おじさん”として有名になりました。
1998年に内閣総理大臣になり、2000年7月の主要国首脳会議、いわうるG7に向けて着々と準備をしており、その記念に21世紀に向けて新しい紙幣を作ろうということで発案しました。
ところが4月に脳梗塞を発症し、G7サミットも2000円札の発行を目の前にして、5月にお亡くなりになりました。
沖縄サミット
21世紀最後のG7サミットは日本・沖縄で開かれました。小渕総理の後を継いだのが、先日『女性蔑視?』発言で注目を浴びた失言王・森喜朗総理でした。
体が大きい割に存在感がないと『森喜朗(シンキロウ)』と揶揄されたこともありました。
さてG7サミットの際にでは、日米首脳会談も行われました。アメリカのビル・クリントン大統領との会談で面白い事件?がありました。
このやり取りで日本は大恥をかいたのだとする内容を複数の週刊誌がスクープとして取り上げました。森さんは英語が苦手で失言が多いことから信じられたのかもしれません。笑
しかし、後に毎日新聞の社員Tさん*1が、「ジョークとして私が作った」と名乗り出ています。
つまり、全くの捏造報道をしていたわけです。こういうことをするとネット界ではマス”ゴミ” と呼ばれるワケです。
元ネタがある
さて、実はこのジョークは元ネタがあるのです。
韓国の金 泳三大統領はご存じでしょうか?韓国はつい30年ほど前までは軍事政権だったのですが、1993年に初めて金 泳三大統領率いる文民政権ができたのです。
反日強硬路線で国民を煽ったのに、アジア通貨危機(1997年)で国がデフォルト*2寸前まで行ったときに日本に頭を下げて援助を求めたことで『屈辱的な大統領』として韓国では知られています。
▼アジア通貨危機▼
また、2002年のFIFAワールドカップ韓国開催を公約に掲げていたこともあり、ゴリ押しで無理やり日韓共催にねじ込んだのもこの方のときです。これについて詳細は過去記事をご覧ください↓↓
▼日韓ワールドカップ▼
さて、彼は英語が苦手だったのですが、それを皮肉ったジョークとしてできたのが、さきほどの Who are you? にまつわるやり取りだそうです。
この話は、金 泳三大統領が愛されキャラゆえの微笑ましい逸話として残っていますが、どこまで正確な話かは定かではありません。
二千円札の普及?
さて、話は戻りまして、この沖縄サミットを記念してできた2000円札ですが、発行当初は物珍しさに人々は銀行に両替に行きました。しかし、使い勝手がよくないので人気はなくなります。
2003年度以降は新規には刷られておらず、財務省の金庫に保管されているそうな。
沖縄では、本土と違って、2000円札を普及させようと色々と頑張っています。例えば、ATMを2000円札に対応させたり、2000円札で支払った人には特典を上げるなどをしているそうです。
2000円を使う人が少ないことで、2000円札が対応しない機械が多く、この無限ループで利用が減っているのです。たしかに1000円札で事足りるのであえて2000円札は要らないですね。
20ドル札は流通
アメリカでは20ドル札があります。ほぼ2000円札と価値的にも近いわけですが、こちらは普及しているんです。
理由は色々言われていますが、アメリカは100ドル紙幣などの高額紙幣は偽札をつかまされる可能性があるので日常ではあまり使われない傾向にあります。高額ならクレジットや小切手です。
そしてお金を持ち歩く際も治安の問題で、あまり大金でなく嵩張らないために20ドルはよく使われるようです。
日本は、奇数が好きな国で、偶数は縁起がよくないとされるので避けられる傾向があるというのも2000円札が使われにくいことに関係しているかもしれませんね。
まとめ
2000円札は2000年の沖縄サミットを記念して製造された紙幣。
現在でも利用は可能だが沖縄以外では流通していない。
森首相は Who are you? とは言っていない。
では、また(^^♪